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カンスト報酬は異世界で  作者: ジャージガイ
11/40

海道仁の試験

「いやぁすまねぇ、腹がいたくなってトイレにこもってたんだ、やっぱり朝くいすぎたな、だけどしっかり出したから今は好調だぜ!」

グッと親指をたてるヴェノム

「やっぱり、ノイマンにつられたか?」

「いやぁそうなんだよ、ついついつられ…って仁じゃねぇか!もしかして俺が試験する相手って」

「海道さんです」


ジルが答えた瞬間、訓練所の空気が濃い殺気に包まれた

「くっくっくっあぁはッは!そうか!やっとやりあえるか!仁!」

少年のような無邪気な笑顔でだがその目は戦いに餓えた獣そのもの、だがそれは俺も同じ

「あぁ、昨日から体が疼いて仕方がねぇ」

昨日のやつの顔つき間違いなく戦士、それもかなり強い戦士俺は昨日から疼きを抑えるのに必死だった


一触即発、だがその戦いはジルによってとめられる

「お二人とも、まさか真剣でやり合うおつもりで?ルールは説明したはずですが」

「冗談だよ冗談、ジルちゃんそんなに怒らないでくれよ」

今にも剣を引き抜こうとしていたヴェノムは剣から手を引きおちゃらけた


「それならいいのですが、ヴェノムさんはいつものですねそちらはご用意しています、ですが仁さんのほうはまだ使用武器を聞いていなかったので倉庫にいって選んで来て下さい、ソフィ案内を」

こちらへと会釈するソフィについていく


「あっ仁ずりぃぞ。ソフィちゃんと二人きりになるなんて!」

「我ソフィブラウンが命ずる、地よ標的を拘束せよアースロック」

地面から土の手が生えてきてヴェノムを捕まえた

「そのままおとなしくしておいてください」

「そんなぁ、ソフィちゃぁん」

今までの殺気はなんだったのか、そんなおとぼけた空気が訓練所にはただよっていた


ソフィについていくとそこには大量の刃を丸めた武器が保存されていた

「ここから好きな物を好きなだけ探してください」

ロングからショート、弓なんて遠距離武器もあった

そして俺の目に止めたものはそのなかでも元の世界いや、日本特有の武器だった

「刀?」

黒い鞘の刀、刃は丸めてあるが、それでもわかるいい刀だ

「それはこの国の現国王が伝えたと言われている剣です、歴史は浅くまだ使いこなせる人は少ないぶきですね」

たまたまか、なんにせよありがたいこっちでも刀があるとは思わなかった


「これとあと手甲を貸してくれ」

「わかりました」

ソフィから手甲を受け取り訓練所にもどる


「待ってたぜ、仁」

訓練所にはさっきの雰囲気はきえさり、ピリッと肌を刺す殺気が訓練所を支配していた


「まつって程の時間はたってないはずたが」

「いや。昨日から待ち望んでいたんだ、お前と殺るのを」

刃を丸めた大剣を構えるヴェノム

その姿を確認した俺は手甲をはめ刀を腰に差す


「そりゃまたせたな、ジル合図を」


「ではこれより海道仁のBランク試験を始める、両者構えて」

空気がよりいっそう張りつめ俺とヴェノムは戦闘体勢をとる


「はじめ!!」

ジルの合図と共にヴェノムがとびかかってくる


「先手必勝ぉ!」

大剣の重さを利用した振り下ろし、俺はそれを刀で受け流して蹴りを入れる

「かっ」

腹に直撃を受けたヴェノムはなにかぶつぶつ言いながら後ろに数メートル吹き飛きとんだ


この程度か…これならバアルの方が強いな

俺の勘違いか?さっきから感じていた殺気から察する奴の強さはこんなもんじゃないはずだが


早く終わらして次の奴に期待するか

そんな事を思いながら、歩きだしたその時

地面から急にトゲが生えた


「あっぶねぇな」

後半歩踏み切っていたらもろにくらっていた


「ちっ惜しかったぜ」

さっきまで腹を抑えてうずくまっていたのに何事もなかったかように立ち上がる


油断した、ここは異世界なにが起こるかわからない世界だ

「やってくれたな、えらく大振りな攻撃してくるとおもったぜ」

「まぁな、これで決まってくれればらくだったんだが…そんな訳にもいかねぇな」

ポリポリと頭をかいた後剣を構え直すヴェノム


「当たり前だ」

俺も刀を構え今度は俺から仕掛ける


剣を交える度に火花が散る、この刀では大剣と競り合うのは少々きつい、ヒット&ウェイをし続けるのが得策だろう

カンッと高い音がなる鳴って止み鳴っては止む

ヴェノムがみるみるイラついてきてついに弾けた


横に大剣を払い叫ぶ

「ちょこまかと!うぜぇ!俺はこんな戦いがしたいわけじゃねぇ!」

それでも俺はヒット&ウェイを続けた

その行動にヴェノムのイラつきはMAXになったのだろう

ヴェノムは大きく斜めに大剣を振り下ろした


「それをまっていた」

俺はその攻撃をギリギリでよけながら一度刀を鞘に戻した


次の瞬間ヴェノムに刀が襲いかかった

「我流居合いの型一ノ奥義、一閃」

それは絶対に避けられないタイミングだった延びきった腕では大剣を引き戻すこともできない、しっかりと踏み込まれた体勢では軽快な回避もできない


だが俺の刀は空を切った


「ふぅ身体強化がなけりゃ今のはくらってたな」

さっきより軽々と大剣を持ち上げるヴェノム


「最高だ…」

「えっ?なんだって」

「最高だっていってんだ!」

俺は斬りかかる、さっきみたいな策略も小細工もなく単純な斬撃斬撃斬撃、後先なんて考えない斬撃


「っつなんだなんだ急に」

「最高だ!最高だよお前!」

さっきのコンボ、あっちの世界じゃ誰も避けたことのない攻撃だ

それを避けられた


こいつなら全力を出せる

鉄と鉄が激しくぶつかり合い、火花が散る、瞬きも許さない高密度な打ち合い


滾ってくる、潤される、あっちの世界じゃ潤せなかった渇きが

だがこの至福の時間も終わらせなきゃいけねぇ


刀がヴェノムの大剣に耐えきれなくってきてやがる

俺は下から全力で刀を振り上げ一瞬の隙をくった


「しぬんじゃねぇぞ!ヴェノム!!」

上に上げた刀に殺気を最大まで高め全てうつす


「我流一刀流、偽の型 一ノ剣鬼迫」

ヴェノムに一直線に降ろされる刀を軽くよけるヴェノム

「あめぇ!てめぇが死ぬなよ仁!」

そのまま力一杯横に振り切る

が大剣はむなしく空を切る、


「は?」

俺は仁を確かに斬ったはずだ、だが仁の姿はない

ヴェノムが斬ったのは仁の高濃度の殺気

鬼迫、刀に全ての殺気を込め、相手にリアルなフェイクを放つこの技自体に攻撃力はないだが相手に大きな隙を作る


「我流砕撃ノ型一ノ奥義」

大きな隙が必要なこの技は一撃必殺、鬼迫で作った隙があってはじめて放てる技、鬼が放った一撃の如く全てを破壊するこの技の名前は

「鬼拳」

仁の拳が無防備に間ヴェノムの横っ腹に襲いかかる


だがさすがヴェノムだ、鬼拳をくらう瞬間に何かを発動させて無防備な横っ腹に岩でできた鎧を纏わせる


「ぐっ!」

だがそんなもの鬼拳のまえでは紙同然ヴェノムの体は吹き飛び壁に激突する


「クックッ……笑えてくるな、まさかここまでとはな」

横っ腹をおさえながらよろよろと立ち上がるヴェノム


俺は刀を拾い構えをとる

ヴェノムの眼死んでいなかったからだ

「鬼拳を喰らって生きていたのはお前が初めてだぜ」

鬼拳を喰らった生物は例外なく死んでいった、踏み込みが甘かったのか?いやそんなことはない、完璧に叩き込んだはずだ


「いや…これがなければやばかったぜ」

ヴェノムがおさえていた横腹を見ると俺の拳の跡がくっきりとついた何か茶色い物が纏わり付いていた

「クレイアーマー、対物の防御魔術だ便利だろ」

「さっきのとげといいその粘土しろ、お前戦士だよな?」

「馬鹿か、戦士だからって魔術が使えねーわけねぇだろ、まぁ難しい話はジルさんにきけそれよりも大事なことがあるだろ?」

ヴェノムはニヤリと笑い大剣を構える

「そうだな」

「「続きといこうか!!」」


二人は同時に駆け出し剣を交えた

飛び散る火花響く金属音、刀と大剣が交差するだけの単純な撃ち合い

それを変えたのはヴェノムだった

ヴェノムは大きく飛び下がり詠唱を始めた

「我ノームと契約せし者ヴェノム我の声に答え土よ鉄となり全てを封じる鎖となれアイアンロック」


ヴェノムが詠唱を終えると俺の真下の地面が光り鎖が飛び出してきた

とっさにバックステップでさがるが残念ながら鎖は竜の如く宙を駆けあっという間に俺の周りを覆った


「我流一刀流、斬の型三ノ奥義「剣界」」

神速の剣擊で鎖をバラバラに切り刻む

剣界 周囲を力技で切り刻み全てを切る空間を作り出す

仁の馬鹿げた身体能力があってはじめてできる技だ


細切れになった鎖が落ちる瞬間それは俺の視界が一瞬奪われた瞬間でもあった

その時間は1秒もないだろう

「いねぇ」

ヴェノムの姿がない

「ここだぜ」

ゾクリ背中に悪寒が走った本能的に振り向き刀でガードした

その瞬間俺は地面に叩きつけられた


「かっ」

休む暇もなくヴェノムが大剣を振り下ろして来るのが見えた

ローリングで避け立ち上がる


なんだ急にあいつの攻撃が早くなったそれも極端に


「身体強化:オーバーレイってんだ、すげぇだろ俺のスキルはよ、ほんとは次の戦いまで隠しとこうって思ってたんだけど

よ」

身体強化:オーバーレイ選ばれた者だけが使うことが許された、人間を超える為のスキル

その速さは音速を越え、その一撃は岩を砕く

「使わなきゃてめぇには勝てねぇだからつかってやるよ」

大剣を片手で持ち俺に向ける


「身体強化ね、ふっ界◯拳かよ楽しましてくれるぜまったくよ」

俺は刀を鞘に納めた、刀を持ってじゃやつのスピードには追い付けない


「何を言ってるかわからねぇが剣を抜いた方がいいぜ、じゃねぇ

と」

ヴェノムの姿が消える

「楽しむ暇なく終わるからよ」

後ろからの声そして斬擊振り下ろし

俺はそれを振り向かずすれすれで避ける


「なっ?!」

打ち合うことはできない、だが避ける事に専念すれば避け続ける事は容易い

目を瞑り、感覚を研ぎ澄ます風、音、温度全てが教えてくれる

目でみてからじゃよけれない


避けて避けて避け続ける、横から前から後ろから四方八方から飛んでくる斬擊、もはや人間業じゃないだが避けられる

「くっそうざってぇ、我ノームと契約せし者ヴェノム我の声に応え敵を穿つ刃となれアースカッター」

仁に攻撃を避け続けられて痺れを切らし広範囲の攻撃に切り替えたヴェノムその判断は戦闘において間違いではない

だかこの男の前では判断ミスであった


魔術を使うために一歩下がったヴェノムその一瞬の隙を仁は見逃さなかった

一瞬で懐に潜り込み下からのアッパーを繰り出した仁

アースカッターを発動させる為ヴェノムは回避行動を取れなかった、下顎にアッパーをくらった


「ぐっ!」

ヴェノムができたのはせいぜい舌を引っ込める位だろう

無様に上がった顔さらけ出される首、それを狙わない戦士はいないだろう

仁も例に漏れず刀を抜き首を刈らんと襲いかかったそこに罠があると知らずに


「あめぇよ」

無理やり顔をしたに向け大剣を振り上げおろした

仁に襲いかかる大剣、振り下ろす力と仁自身の上昇力それが直でぶち当たる、模造刀でももう立ち上がる事のできないダメージを与えられる筈だ

そう筈だっただが現実は違った


仁が煙となって刀を残し消えた

この光景をヴェノムは見たことがあるほんの数分前だ

「しまっがっ!」

気づいた時にはもう遅い

殴り飛ばされ転げた先でヴェノムが見たのは一回り大きくなった仁だった


「我流解放ノ型一ノ鬼羅刹」

心臓を意図的に速く動かしてエネルギーを身体中に充満させ、常に人体の科学的限界60%を越える70%の力で活動する三段階ある解放ノ型の一つめ


俺は地面を蹴り立ち上がりかけていたヴェノムに急接近して腹を蹴りあげる

「ぐっ!」

だがさすがヴェノムである、とっさに腕をクロスさせ腹を守った

が勢いまでは殺しきれなかった、ヴェノムは吹き飛び壁に激突する

「かっ」

壁に強く打ち付けられたヴェノムは肺の中の空気をはく

だが攻撃はまだ終わらない、壁に追い込まれたヴェノムに次は飛び蹴りが襲う


「そう何回もくらって…たまるかよ!」

大剣を盾にして蹴りを防ぐヴェノム、そして大剣を振り俺を遠ざける

(この状態の俺の蹴りを受け止めた…これは楽しめそうだ)

俺はくるりと一回転して着地して、再び接近するべく地を蹴る


だがその必要はなかったヴェノムもまた大剣を振りかぶって壁を蹴り接近してきたからだ

地面を蹴り着いた勢いはおいそれと殺せない、俺は途中で手をつき前に進むエネルギーを回転するエネルギーにかえヴェノムの大剣を蹴った

横から蹴られた大剣をは大きくぶれる


だがさすがはヴェノムだ、横にふられたエネルギーを殺さず大剣を横にして振りかぶるエネルギーに変えた

そして大剣をそのまま強引に横に払う

足を地面につけてる時間はない、俺は腕だけで飛び上がりヴェノムの大剣を踏みつけた


武器を踏みつけられ一瞬動揺したヴェノムだが、俺が踏みつけ固定された大剣を軸に回転蹴りをかましてきた

それをすんでのところでバク転して避ける


ギリギリの戦い…いつぶりだろうな、勝つために策を模索するのは


いつぶりだろうか、こんなに必死に戦うのは


俺は着地したあとすぐに地を蹴った

それはヴェノムも同じ大剣を振り上げ近づいてくる


振り下ろされた大剣と俺の手甲がぶつかりかん高い音を鳴らす

カンッカンッ何度も打ち合うその度に拳に響いてくる振動

俺の拳と同じ速さで振られる大剣


もうどちらも技なんて高尚なものは使わない、獣のごとく力だでねじ伏せようとしている


言葉はなく、ただただ鳴り響く金属音

それをとめたのはパキンッっという更に大きな金属音だった


「ちっ!柔い剣だ!」

ヴェノムの大剣が打ち合いに耐えきれなくなり砕けたのだ

急いで距離を取ろうとするヴェノム


「逃がすかよ!」

俺はすぐに距離をつめようと地を蹴った

だがそれは急に出てくきた壁に阻まれた


「地よ、我ヴェノムの声に答え、壁を作れウォール」


「また魔術かよ!」

壁を蹴りバラバラに砕いたそして再び前を向いたとき目の前にあったのは岩の剣だった


とっさに腕でガードはしたが、ダメージを完全に防げる訳ではなく、吹き飛ばされる

受け身をとりダメージを最小限にして立ち上がる


「グランドソード…こいつは折れねーぞ仁」

ゴツゴツとした刀身が折れた大剣から生えていた


「どうだかな」

二人はまた駆け出す、拳と岩の大剣はぶつかりあい金属音ではないもっと激しい音を鳴らす

岩は砕け落ちていくだがそのはしからすぐに岩ができて剣を直していく


「いったろこいつは折れないってな」

「だったら一撃で全て壊さしてもらう」

「やれる物ならやってみな!」

高々と大剣を上げ振り下ろしてくる


「そうさしてもらうぜ、鬼拳」

「はっ!それは溜めが必要だったろうが!」

ヴェノムの大剣は止まらない、振り下ろされる大剣に遠慮なく鬼拳を放つ

その拳は易々とヴェノムの岩の大剣、グランドソードを砕いた

「鬼が鬼の拳を振るうのに溜めなんかいるとおもうか?」

通常時確かに鬼拳は大きな溜めが必要な技だ、だがもう俺は鬼になっているのだ、溜めなんてほとんどない


砕けた大剣をが俺の周りに落ちるそのときだった


「ストーンフロッグ」

砕けた岩の破片が更に砕け俺の視界を奪う霧になった


すぐに蹴り上げ吹き飛ばすが一瞬の見失い

戦いの中でこの一瞬は命を落とすきっかけになる

目の前に来ている巨大な岩の鎚

「打ち砕け!グランドハンマー!」


避けられない、腕をクロスさせガードする

ドンッと強い衝撃が体を走る


「こいつは少しやべぇな」

今ので腕を痛めた全力で打てるのは数発だ

とにかく今ここを攻められるのはまずい直ぐに体勢を立て直す

もう攻撃を仕掛けて来ているそう思っていたのだが、それは俺の杞憂だったようだ


ヴェノムは攻めてこず詠唱を始めていた

「我ノームと契約せし者ヴェノム地よ今我に宿り万象を砕く力を与えよ!」


地面が隆起してヴェノムの腕に巻き付き巨大な腕の形になる

「精霊魔法アームドノーム」

ヴェノムはガンガンと二回拳をぶつけ襲いかっかってきた


決意の目、何があってもここで決めるそんな意志がヴェノムの目から感じ取れる


俺もここで終わらせてもらう

「我流羅刹ノ型一ノ奥義」

今から放つ技はその速度も去ることながら威力も申し分ない技だ

俺は脇を締め、腰を落とす向こうから飛び込んで来るんだこちらから行く必要はない

「仁っ!これで終わりだぁ!!」

迫り来る巨体な拳、息を静かに吐き神経を研ぎ澄ませる


集中が極限に達し周囲がスローモーションになる

準備は整った、さぁ決着だ


「鬼拳刹那」

バンッと派手な音がなった後、衝撃波を周囲に放ちながら拳は巨大な岩の拳に衝突する


仁の拳は一瞬で岩の拳を貫きヴェノム顔面をとらえる


吹き飛んで壁に激突するヴェノム、その姿にもう意思はなく力なく体を地に預ける


俺はヴェノムに背を向けるもうこの戦いに続きが無いことを確信したから


「ソニックブーム…化け物だな海道仁」

横で何が起こっているのかわからないという顔をしているジル達を無視してノイマンは目の前で起こった事に困惑していた


ソニックブームそれは仁の拳が音速を超えた証拠

人間が体だけで起こせる現象ではない


「誰が化け物だ」

「おっと聞こえていたか」

「お前にもくらわせるぞ?」

拳を握ると怖い怖いとジルの後ろに隠れてしまう


「仁さんこちらへ治癒魔術を施しますので」

「あぁ」

拳を緩めてソフィの元へ向かう

「まさかこれ程とは思いませんでしたよ」

すれ違い様ジルがそう呟く、その瞬間俺は首筋に刃物を当てられたように感じその言葉に思わず身構えた

普通ならただの言葉、おべっかを使われただけ

それはそのただならぬ殺気がなければの話だが


「おっとこっちも怪物だっか」

ジルからぴょんと離れて今度はマーリンの後ろに隠れる

さすがのノイマンも高濃度の殺気を感じ取ったようだ


「ソフィ早く彼を治しなさい、私は準備をしてきます」

ジルが控え室に歩きだす

「ソフィ頼む」

「えっ?はっはい!」


いそいそと準備を始めるソフィを他所におれはジルの後ろ姿を見ていた


背筋を伸ばし歩く姿はまるで天女のように美しく靡く髪はまるで羽衣ようだった


「なんでなびいてんだ?」

室内のここで風が吹くわけない


もう一度見るとジルの回りに透けた女性がジルの髪を弄んでいた

瞬きするとその女性は消えていた

「なんだ?気のせいだったのか?」


「準備ができました治療を始めますこちらへ」

「あぁ今行く」


俺はジルから視線をきりソフィの元へあるきだした

次の相手に心踊らせながら

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