Aランク
「我ソフィブラウンが命じる、聖よ傷をおうこの者をいやしたまえ、ヒール」
暖かい光が体を包み傷を癒してくれる
「全く面白いな!この世界は、おい!海道仁どこまで治るか知りたい片腕をおとしたまえ」
「なんでだよ!おとなしくしとけ」
鼻息荒く興奮するノイマンを押さえつける
ケチ!と怒るノイマンに苛立ちながらソフィに礼をゆう
「ありがとうソフィ」
「いえ仕事ですので」
ニコッとわらいヴェノムもとへ小走りで向かう
「こっぴどくやられましたねヴェノム」
さっき見せた笑顔より自然な笑みを浮かべいとおしそうにヴェノムの髪を撫でるソフィ
「そういう関係だったのか」
「はっ!ちっ違います!」
後ろからにやにやしてる俺達に気付きあわてて否定する
「たっただの幼なじみですよ…」
にやにやをやめない俺達に諦めたのか観念して赤面して関係性を話す
「あきらかにただの幼なじみではないようだが?」
「まぁノイマンいいじゃねぇか、見守ろうぜ」
そんな青い春てきな空気はつぎの瞬間吹き飛ぶことになる
一瞬で背筋に悪寒が走った
振り向くと仮面を着けたジルがいた
「やぁ君が海道仁君かい!話はジルからきいてるよ!」
「……」
不思議な空間、もはや皮膚を刺激するほどの殺気が漂う空間だが俺らとソフィやマーリンまでもが「なにやってんだお前」と怪訝の目をジルに向ける
「ジルって昔から変なとこ頭悪い」
「まったくです、普段はクールなんですが」
やれやれとソフィとマーリンが呆れる
「おかしいですねばれないとおもったんですが、ごめんね?」
仮面を外してへっと可愛く謝る
「グランネルさんはどうしたんですか?」
「裏で寝てるよ」
くいっと顎で後方を示す
「馬鹿ですか!貴方は!」
急いで準備室に走るソフィ
しばらくするととぼとぼと帰って来た
「だめです完全にのびてます」
「さっきの魔術は使えないのか?」
「さっきの回復で魔力がつきました、今日は浪費が多かったですから」
ギロリとマーリンを睨み付けるソフィ顔を背けるマーリン
「魔力がつきたのならしょうがないですね、このまま私が試験官を」
「駄目です!あなたじゃ海道様を殺しかねない!」
ほう今いいことを聞いた
「ソフィブラウンよ今のは失言だったようだ」
「俺を殺せる?いいじゃねぇか、ジルで頼む」
はっ!っと我に返ったソフィが自分の失言に気づく
「だめですよ!あなたのような優秀な人材を失うなけには!」
その時にいきなりジルがソフィに抱きついた
「お願い、ソフィ」
それは親におもちゃをねだるような言葉、恋人に甘えるような声
だった
それを聞いたソフィはあきらめたように仁の方を向き少しわらう
「すみません、仁様死んでください」
「上等だ、新しいの刀を用意してくれ」
腕がなるぜヴェノムでの戦いで腹八分目だったが、これは胃もたれするぐらい楽しめそうだ
ソフィが神妙な面持ちで新しい刀を渡してくれる
「ご武運を」
「ありがとう」
刀を腰にさしジルがまつフィールドへ向かう
「両者よろしいですか」
ソフィの問いかけに答える声はない、その静寂が答えだから
「両者構えて、はじめ!」
合図とともにジルに襲いかかる仁
たが打ち出した拳はジルの真ん前で止まる
「は?」
次の瞬間俺は急に襲いかかってきた突風によって吹き飛ばされる
「仁様、いや仁君と呼ばせてもらうよ、本気で来てよ、腕試しなんてつまんないことやめてさ」
薄ら笑いを浮かべ手招きをするジル
「我流解放ノ型一ノ鬼羅刹!」
挑発に乗って真正面から殴りかかるさっきとは比べ物にならない速度で
拳はさっきとは違い止まることなくジルに襲いかかる
「さすがだね」
たが襲いかかっただけ、ひらりと避けられお返しとばかりに回し蹴りを繰り出すジル
「ちっ!」
咄嗟に片腕で蹴りを防ぐと同時に殴りかかった手をもどし足を掴み投げ飛ばし、刀にてをかける
「我流一刀流遠撃ノ型、かまいたち」
大気の層を切るイメージで高速で刀を振るう
裂かれた空気は次々に空間を裂き遂にジルの元へ届くがジルは体勢を直しレイピアを抜きかまいたちを防ぐそして何事もなかったように着地した
「いやー危ない危ない」
「ないが危ないだ、軽々防ぎやがって」
かまいたちはあんな細いレイピアで防げるもの技じゃねぇ
「ははっなんど撃っても私には届かないよ、風じゃ私に届かない、ヴェノムに見せた技みせてよ」
ノーガードで再び挑発するジル
完全になめられてるな
「後悔すんなよ」
ぶち殺してやる
腕を引き力を溜める、ヴェノムの時は半分しか力を溜めれなかっただが今回は100%の力で刹那を喰らわしてやるよ
「我流羅刹ノ型一ノ奥義」
高速でジルに近付き狙いを定める
「鬼拳刹那」
この距離では避ける事も防ぐ事も不可能、俺は勝利を確信した
俺の拳が再びジルの前で止まるまでは
「は?」
俺は混乱した、強くなってから攻撃を完全に防がれる何てことはなかったら
「いや~すごいねぇ、一応エアバリア五枚張ってあったんだけどまさか一枚しか残らないとは」
ヘラヘラと笑うジル、こいつは本気を出してないなんてレベルじゃない俺を歯牙にもかけてない敵として認識してない
「おめでとう合格だ、私のエアバリア一枚でも破壊できたら合格って条件だからね」
終わらそうとしている、俺を負け犬にしたまま
「我流解放ノ型二ノ鬼」
許さない、あのにやけ面ぶち壊してやる
「終わりだっていってるのに」
ジルはさらににやけるだがさっきまでのにやけとはちがう
「夜叉」
空気の壁で止まってた拳を再び振るい壁を壊す
「しょうがないですねぇ!!」
俺の拳とジルの拳がぶつかり合い、弾ける
弾けてはぶつかり弾けてはぶつかる
目では終えない拳の応酬ラップ音のような音が部屋全体に響く
「ははっ想像いじょうだねでもこういうのはどうかな?」
ジルは大きくバックステップで後退、俺も後を追うが再び空気の壁にとめられる
「風よ我ジルシルフィードの名において命ずる、風よ万象を切り裂く刃となれ、シルフスライサー」
空間が歪んで見えるほどの大気の塊それが刃のように鋭くなり高速で飛んできた
避けるいや範囲が広すぎるここはぶったぎってやる
「我流一刀流、夜叉ノ型」
刀を抜き大きく振り上げる
どっしりと構え射程範囲になるまでまつ
「大裂斬」
そして力の限り振り下ろす
空気とは思えない程の手応え、
「うおぉぉお!!」
更に力を加えてぶったぎった
大気の塊は霧散して突風となって仁の髪を揺らす
「はっ…はぁ、どうだ」
やってやったぜそんな笑みをジルに向ける仁
それを満面の笑みで見るジル
二人が再び剣を交えるのに時間はいらなかった
激しくぶつかり合う剣、本来は刺突を基本とするレイピアでここまで打ち合えるのか、あのレイピアがすごいのかジルがすごいのか
いや答えは決まってるか、剣がぶつかり合うたびに響いてくる力大剣を使ってたヴェノムと互角いやそれ以上だ
笑えてくらぁここまで力の差があったとはな
刀から伝わる衝撃が、こいつは格上だと教えてくる、おまえじゃ勝てないと脅してくる
俺の顔が無意識に緩んだ
「なにを笑っているの?」
「てめぇも笑ってんじゃねぇか」
二人とも更に大きくにやけ再び二人の間に火花がちる
押し合いの結果弾きとんだのはジル、すかさず仁は刀を横に凪ぎってかまいたちを放つ、それを空中で体勢直したジルはいとも簡単には防ぐ
たが防がれる事は想定済み俺が欲しかったのはかまいたちを防いだ一瞬の隙、俺はジルの元へ飛び刀を上段に大きく構える
「隙が大き過ぎるんじゃない?仁」
ジルは仁のがら空きの横っ腹を切り捨てた
「つまらない」
そう思った、その仁の姿が揺れ消えるまでは
「これは!」
ジルの背中にゾクゾクッと悪寒が走る
「大裂斬!」
仁の姿を捕らえた時はもうすでに刀が目の前にきていた
完全なる回避は不可能、少しでもと体に大気の層をまといながらバックステップをする
ドォン!と土煙が上がるほど振り切られた刀
「ちっ!仕留めそこなった」
空気の層をぶったぎる間に少しさがられた、これでは戦闘不能にはならないだろう
土煙がはれジルの姿が見え始めた
その時、俺はとてつもない大気の塊にぶん殴られた
もはや目に見えるほど凝縮されたら大気は拳を型どっており、静かに霧散した
「いやぁーまさか、クックック、傷をつけられるとは、誇っていいよ仁、私に傷をつけた人間なんて数えるほどしかいないんだから」
ジルの肩からヘソの当たりまで一直線に刻まれた切り傷、とはいって浅く少し血が流れるていどの物だが
確かに傷はついていた
「傷だぁ?次は真っ二つにしてやるよ」
「上等だよ、その前に邪魔が入らないようにしないと」
ジルは無邪気な顔で笑い詠唱を始めた
「風よ我ジルシルフォードの声に従い、何者も侵せない聖域を作れ」
「まずい!!マーリン様!!」
「わかってる!!」
その詠唱を聞くと同時にソフィとマーリンが反応し杖を取り出す
「アブソリュートゼロ!」
ノイマンに放った時とは段違いなほど強い吹雪がジルにむかって飛ぶ
だが吹雪はジルに届く前に止められる
「吹き荒れろ、テンペストサンクチュアリ」
もはや周りの景色も埋めるほどに濃縮された嵐、それがジルと仁を囲った
「間に合わなかった、不味いですよ」
ソフィが顔を青くして膝から崩れ落ちた
「ソニアいる?」
「はっ!ここに」
マーリンが呟いた瞬間一歩後ろにソニアが現れた
「ランスロットを連れてきて、もうあの人しか止められない」
「はっ!」
そして再びソニアは姿をけす
「ランスロット?」
「祈ってて、仁が助かるかはランスロットにかかってる」
ノイマンは聞いたことがある名前に疑問をうかべならがらも、目の前に起こっている見たことない程の嵐に興味を移す
「まぁどうでもいい、それよりもなんだこれは、見たことがないこんな嵐」
石を投げたり魔術を撃ち込んでみたり、嵐を観察するノイマン
もはや気が気でないソフィはひたすら祈った
あのお転婆姫が暴れてないことを
「仁!もっと私を楽しませてよ!こんなもんじゃないでしょ?」
「ぶったぎってやる!!」
そんなソフィの心配も他所に中では命取り合いが繰り広げられていた
幾度となくぶつかり合う刀とレイピア、なりやまない金属音、花火のように散る火花
一見互角に戦えているようにみえるが
そこに混じる赤い血はたった一人のものだった
「風よ、我ジルシルフォードの声に従い、敵を穿つ無数の槍となれ、ウィンドランス!」
ジルが詠唱を終える、仁の周りに数えきれないほどの風の槍が出現し、飛んでくる
「剣界」
剣界で防ぐが全ては防ぎきれない
「くそ!」
飛んでくる槍をギリギリでかわす、だがその隙をつかれ重い蹴りをもらってしまった
「甘いよ!」
「ぐっ!」
「あれれ?こんなものなの?」
「黙り…やがれ」
よろよろと立ち上がる仁を少し残念そうな目で見つめるジル
技で勝てなきゃ力でねじ伏せる、力で勝てなきゃ技で切り抜く、どっちも勝てなきゃ気合いで勝ち抜く
その気合いでも勝てない程の差ならどうするか?
決まってる
「俺はここで、限界を越える!」
刀を拾いジルに向ける
「そうこなくっちゃ!」
刀を鞘に戻し距離をつめる
「我流一刀流居合いの型二ノ剣」
俺はまず刀を鞘ごと振り上げた
ジルは軽くそれを避けるとともに、大きく空いた胴に攻撃を仕掛ける
「落雷」
空中で抜刀して振り下ろす、単純だがその速度は一閃を遥かに上回る
ジルは目をむき急いで腕に風を纏いガードした
「ビックリしたぁ~」
これを防がれるか!
「ちっ!」
落ちる鞘をキャッチしてジルを蹴って再び距離をとり、再び詰める
「我流一刀流連撃の型一ノ剣」
俺は体をひねり回転をうむ、その回転を利用して剣撃をはなった
「二連!」
だがそれも軽くいなされる、限界を越えて放つ技を、リスク無しではない諸刃の剣を
「ぐっ!」
代償は着地するとき現れた
俺は自分の体重を支えられなくなってきていた
「立ってよ、仁まだ終わりじゃないでしょ?」
地に降り立ちレイピアを構えるジル
「あっ!当たり前だ!」
悲鳴をあげる体に鞭を打ち気合いで立ち上がり、再び斬りかかる
「うおぉぉ!」
それはもはや技なんて高尚なものじゃない刀の使い方を誤っている乱暴な剣撃
もはや仁になりふり構ってる余裕はなかった
幾度となく振るわれる刀は全て弾かれていく、だが次第にジルの顔に汗が滲んできた
(速くなってきてる?)
もはや限界のはずの仁の剣撃が素早く強いものになってきているのだ
「若いっていいねぇ」
ジルは仁の姿に昔のライバルの姿を重ねていた
限界を超え続けていたあの人に
「なに余裕ぶっこいてんだぁ!!」
微笑み昔を懐かしんでいたジルに仁が吠え
「ぐるぁあぁ!!」
もはや獣のような声をあげ雑い連撃をはなつ
だがその雑な連撃に刀が耐えられなかった
「くそ!」
柄だけになった刀を投げ捨て拳でジルに襲いかかった
ジルもレイピアを捨て素手でそれに答える
息もつかせぬ連打の嵐、そのなかでジルは仁の異変に気付いた
(片目が…)
仁の片目が少しずつ黒くよどんできたのだ
ジルは仁の腹をけり遠ざけてから語りかける
「仁まだ本気出してないでしょ、あと一枚壁をかくしてるんじゃない?」
「ちっ出てきやがったか」
仁は淀んできた片目をてで隠した
「こいつは出すわけにはいかねぇ、こいつは俺じゃねぇからな」
それを聞いた瞬間ジルの目が変わった
なんとしてもそれを引き出したいそういう意思をもった子供みたいな目に
「じゃあ無理やり引き出してあげるよ」
狂気的なその気配に仁は全身に鳥肌を立てる
「我ジルシルフォードの声に応じ荒れ狂う風の竜よ、今我に吹き荒れる嵐の力を与えよ」
周りの嵐の一部がジルを囲う
「魔装テンペスト」
纏ったのは薄緑の鎧と羽衣
鎧は暴風のように力強く羽衣はそよ風のような可憐さだ
「本気出さないと死んじゃうよー」
そういうと魔装をまとったジルは視界から消える
次の瞬間背後からの強烈な一撃
「ぐっ!」
そしてまた一息つかせぬ連撃
「ほらほら早く出してよ」
こいつぎりぎり気を失わない程度に調整してやがる
「おらぁ!」
必死につきだした攻撃もひらりとかわされまた顔面に一撃をもらう
「頑固だねぇ、何を隠してるのかしらないけど早くしないとあいつが来ちゃうよ」
ジルがそういった瞬間周りに吹き荒れている嵐が大きく音をたて揺らぐ
「ジルゥ!!てめぇこの野郎!また俺との約束破りやがったな!」
「ほらきた」
声は嵐の向こう側から聞こえる
「悪いけど、強制的に本気を引き出させてもらうよ、心が折れる位の恐怖心でね」
「我ジルシルフォードが命ずる、荒れ狂う風の竜よ、今我に嵐の力を宿らせよ」
ジルは拳を握り風を呼ぶ
「死なないでよ、テンペストインパクト」
その拳の圧力はすさまじく仁には巨大な拳が向かってくるように見えた
すくむ足、心の底から沸きだす敗北感それは仁の理性を吹き飛ばすには十分だった
「我流解放ノ型三ノ鬼、鬼神」
仁の目は黒く染まりもはや聞き取れない鬼の声で哭いた
「それだ!!それを待ってたんだよ!!」
ジルは更に拳に力を込めた
「ぶっ飛べぇ!!鬼神突き!」
両者の拳は止まらない、衝突するとおもわれた瞬間邪魔がはいった
「させるかぁ!!」
「アイスウォール!!」
仁の前には氷の壁がジルの前には青い鎧をまとった男が立ちはだかった




