新しい仲間
ワインドが去ってからはあっけないものだった
あいつが術を発動していたのか魔術が解放された為、ウルと新しくやってきた白狼によって魔術による殲滅が行われた
たった一人を除いて全員が塵も残らず消え、
残った一人は尋問するためパーシヴァルによって例のごとく街に運ばれていった
全員を片付けたあとパーシヴァルにワインドのことを話した
「あぁーやっぱりあいつらがかかわってたっすか、こんな雑魚どもがなんで魔封術なんてつかえるのかふしぎだったんすよねぇ」
額に手をつきため息をつくパーシヴァル
「あいつをしってるのか?どうやらあいつは俺のことしっているみたいだったが」
「ワインド、山賊飛龍の幹部、翼のリーダーっすよ仁さんの事も牙グリードからきいたんじゃないすか?」
あいつの仲間か…どうりで手強いわけだ、あのま戦っていたら俺は勝てたか微妙だな
「少しよいか人間の子よ」
莫大なプレッシャーをはらんだ声その声に俺たちは思わず振り返る
「うわぁグランドフェンリルっす」
パーシヴァルがプレッシャーでへたり込んでしまう
確かにその気持ちも分かる、ただでさえでかいウルよりもはるかに大きいその巨体と神々しさを感じてしまうその白銀の毛並まさに神話上の怪物だ
「今回の件、おぬしらには迷惑をかけたな、ワシが不在にしておる隙を狙われるなどワシの子ながら情けない話である」
ウルが反省しているのか尻尾を丸めて俯いている
「まぁ元は俺たちの同種がおこなった事だ、気にしなくていい」
「そう言ってもらえるとワシも気が楽だ、それと迷惑をかけたついでにもう一つたのまれてくれんか?」
「いいぜ、こっちに拒否権はなさそうだからな」
俺がそう答えると同時に降りかかってきたのは瀑布のような殺気
それを感じると同時におれはパーシヴァルを蹴り飛ばした
そこに降りかかってきたのは魔力をまとった奴の前足
俺は魔力を全身に流しただただ耐えるだけの姿勢をとる
「うおぉぉ!」
更に夜叉まで解放するまさに全力だ
「耐えて見せろ人間の子よ」
「なめるなぁあぁ!!」
俺はそのまま奴の前足を跳ね返す
「む!やはりなかなかやりおる、では次はこれじゃ」
白狼は少し距離をとり、爪で斬撃を飛ばしてきた
「あいつ俺をころすきかよ」
俺は魔石剣を取出す
「やってやらぁ!大裂斬!!」
白狼が放つ斬撃は大きいが速度は速くない十分に間に合った
しかしその威力はジルのシルフカッターよりも凄まじい
俺は全ての魔力を使い切る感覚で魔力強化を行う
「くそ狼がぁ!!」
血管が切れ至る所から血が噴き出る
それでも俺はお構いなしで魔力を注ぎ続けるいわゆる限界突破っというやつか
ダンッと魔石剣を地面に叩きつける音とともに斬撃は真っ二つに割れ後ろの森をなぎ倒していく
周辺は血の海、これでは本当に防げたかわからないな
俺はゆっくりと魔石剣を持ち上げ白狼に向ける
「やってやったぞ」
フラフラになりながら不敵に笑う俺を見て白狼は笑う
「かっかっか実に面白い人間よ」
白狼が俺に近づいてくる、ノイマンが銃口を向けるがパーシヴァルがそれを抑える
フラフラで立っているのもやっとな状態の俺に白狼は前足を沿える
「ヒール」
俺は光に包まれ、全身の傷も失った血液も戻ったようだ
「すまなかったな、試すような事をして」
「全くだ、説明位して欲しいものだな」
「どうしても見ておきたかったのだ」
「何をだ?」
「我が子を預けるにふさわしい力があるかである」
そう言い放った時、しばしの静寂のちまずウルが叫ぶ
「なななっ何をいっておるのですか父上!!」
「我らフェンリルには我が子を見込んだ旅人に預ける習慣があるのだおぬしもしっておるだろうウル」
「知ってはおりますがあれは絶えた習慣でしょう!?」
「絶えたわけではない、近頃のフェンリルが軟弱な者しかおらず人を恐れておっただけじゃ、現にワシも一時旅をしておった」
「しかし、「しかしもない!ワシの言葉がきけんのか!」
そう一喝されるとウルは尻尾を丸めて縮こまる
「まぁそういうことである、よろしく頼むぞ人間」
「そういうことである・・じゃねーだろ!いらねーよ!」
白狼が険しい顔をする
「む、ワシの頼みを断ると申すか?そんなわけないであろう?」
放たれるプレッシャーで頷きそうになるが確固たる意思をもってもう一度拒否する
「はっ!い・や・だ・ね!」
「ならもう一度ワシの力を見せるとするか」
バチリは火花が見えそうな睨み合いのなかノイマンが口を挟む
「いいではないか、断る理由もないだろう」
ノイマンが子犬を2匹抱えてわってはいってきやがる
その後ろにはにやりと笑うウルの母親
こいつ買収されやがった
「ちっ!勝手にしやがれ」
「ふ、おぬしも尻に敷かれた者か」
「うるせぇ、あいつに口で勝てる気がしないだけだ」
こうして俺らに新しい仲間が増える事になった訳だが、ここで問題が一つ
「連れていくのはいいがこのくそでか狼連れて街はいれんのか?」
「あぁ~無理っすね、絶対止めれらるっす」
現実的な問題である
「何を言い出すと思えばそんな事か」
白狼はウルに近づき大きな魔法陣を作った
その大きな魔法陣はゆっくりと収縮しウルの中に入っていった
完全に魔法陣がウルに吸収された瞬間ウルが苦しみだす
「がぁあぁ!ちっ父上!?なっ何を!」
ウルの体は激しく発光し徐々に姿を変える
光がやんだあとそこにいたのは銀髪の女性
見た限りは俺らよりいくつか年下であろう、見方によってはノイマンの妹に見えなくもない
「こっこれは人化スキル!?」
「そうだ、これでお前も自由に人化可能だ、これで問題ないな旅人よ」
「はぁ勝手にしやがれ」
つくづく異世界っての厄介だ




