前途多難な旅
盗賊の襲来から半日日もそろそろ暮れ始めたころ
「仁さんそろそろ視界が悪くなってきたっす、ここらで止まっておきますか?」
パーシヴァルからの提案
「休憩と行きたい所だがどうやらお客さんのようだぜ」
さっきからビシビシ伝わる殺気、おれは馬車を止めて外にでる
パーシヴァルとノイマンを離れたところに待機させ、戦闘態勢をとる
「いいぜ、かかってきな」
そう俺が呟いた瞬間、森から何か白い動物が飛び出して俺を攻撃する
「くっなかなか重い攻撃をしやがる」
おれは腕に魔力をまわしその動物を弾き飛ばす
動物は空中でくるりと一回転して着地した
「狼か?」
ようやく姿をとらえられたその動物は馬鹿げた大きさの白い狼だ
「まっまじっすか、、、フッフェンリルっす」
フェンリルだと!
神話上の生物だが、この世界にはいるのか
フェンリルは俺に攻撃した前足を凝視してなにか納得したような顔をした
「ふむ、合格であるな」
そう呟くと、俺達に頭を下げるフェンリル
「いや失礼した、我はフェンリルのウル、こんな仕打ちをしておいて恐縮であるが頼みがあるのだ」
「うわぁ喋りやがった」
おれはすこし引き気味に喋りだした狼の話を聞くことにした
狼はかなり大きく馬車には流石に入らなかったため外で焚き火をしながら話すことにした
「で?話ってのはなんだ?」
おれは焚き火にかけた鍋を混ぜながらウルに話しかけた
「「「じゅるり」」」
俺の声は3匹の獣には聞こえていないようだ
「はぁ~分かった先に飯にしよう」
おれは収納からテーブルをだしてスープ4つに分けた瞬間飛びかかるように食べ始めた3匹
そのうちの1匹は行儀わるくおれの分まで食おうとしてやがる
「ノイマン!おかわりはあるから自分でよそってこい!」
「なに!?先にいいたまえ!」
「いやぁまさか仁さんがここまで料理ができるとは思ってなかったっす、料理屋でも開いた方がいいっすよ!」
「うむ、美味である美味である」
ただのホワイトシチューをやけにほめるな、まぁ褒められて悪いきはしない、鍋いっぱいに作ったシチューはあっという間になくなって、追加で肉まで焼く羽目になった
「お前ら食い過ぎだ、はぁまぁいいさてとそろそろ本題だ、ウル話ってのはなんだ」
いままで満腹でひっくり返っていたウルが飛び起きて真剣な顔つきになる
「そうであった!お主の腕を見込んで頼みがあるのだ」
もうすでに初対面の凛々しいフェンリルから飼いならされた柴犬位の威厳しかないウルが事の顛末を話し出した
「なるほどな、とらえられた家族を助けて欲しいと」
どうやら母親と兄弟が山賊に捉えられているらしい、魔術さえ使えればウルでも助けてられるが魔力の放出を妨害する術を使われているらしくウルだけでは人質になっている兄弟が殺されてしまうかもしれないと
「我は獣ゆえ人間が求める財宝をもたぬ、まともな報酬は支払う事ができないが、一つ嫌味を言わせてもらうなら、人間がおこした罪は人間が拭うべきではないか?」
このタイミングでとんでもないプレッシャーをかけてくるウル、その姿は神話上の獣にふさわしい迫力である
「たく、なんでこうも面倒ごとばっかり舞い込んでくるのやら、いいぜウル手伝ってやるよ」
山賊の財宝だけでも十分な報酬になると見込んで俺たちは依頼を受ける事にした




