その⑤
「お前・・・・・自分の命を粗末にするな!
馬鹿じゃないのか!?」
歩道の脇に座り込みシルビスはわたしを怒鳴った。
わたしの涙は止まらなかった。
「シルビスだったのね・・・・。
あなたが・・・・あの時、氷の中で死にそうになっていた所助けてくれた命の恩人さんだったんだ・・・・・
でもわたしのせいであなたのお兄さんを亡くしたし、あなた達にだって迷惑かけたし・・・・。」
すると彼はわたしの頭に手を置いて・・・・・。
「ああっ。かなり迷惑を被ったな・・・・。命の恩人にする仕打ちがこれか?
おかげでオレ達二人はお前が帰った後から生活するのに散々だったんだぞ。」
「そうだ。わたし達がどれだけ軽蔑と言う苦痛を味わった事か・・・・。お前には理解出来ないだろう。」
金髪に眼鏡をかけた青年とランハードがやって来た。
・・・・・・ランディ・・・・・・
「元に戻ったんだな。お前も・・・・・。」
シルビスが嬉しそうにそう言った。
「はい。どうやら一緒に掛けられていたらしくて・・・・。」
・・・・・彼もまた嬉しそうにそう言った。・・・・・・
「で・・・・・何故オレ達だけをぬいぐるみにした?思い出してるんだろ?」
頷くわたし・・・・。
「シルビスはわたしを家に帰さないって言うし、ランディは恐かったから・・・・・・可愛いぬいぐるみなら良いのにって・・・・・帰り間際にお別れの気持ちを込めてそう思ったみたい・・・・。」
わたしは涙を拭きながらそう言った。
「結局はお前の変な趣味かぁぁぁっ!!!」
「カシス様の力を変な事に使うなぁぁぁっ!!!亡くなったカシス様に謝罪しろ!!」
二人はわたしに大声で怒った。
「しかし、今の力でカシス様の残っていた力も消えてしまいましたね。全然この愚かで愚鈍な人間からカシス様の力は感じませんから・・・・・。」
・・・・・・この人絶対、わたしの事嫌いみたい・・・・・。
わたしはちょっとほっぺを膨らました。
「これで、あなた方の目的は終わりましたね?
でしたら、早く自分の世界へ戻って頂きましょうか?」
ランハードの言葉に沈黙する二人。
「実はオレ達にはそれだけの力は無い。暫くしないと力も元には戻らねぇ・・・・。」
・・・・・戻れないって・・・・
「それに、あっちの世界はオレの家系と兄の力で成り立っていた世界。
兄を無くしてから城は氷に覆われて住める状態じゃない。だから、たまたまオレ達の前に現れたカミルにやってもらっていたんだよ。別の世界への国民の移動をな。
だからもう国には誰もいない。」
「あなたの力では無理なのですか?」
寂しそうな顔をするシルビス。




