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第25話 初授業Part3

魔法基礎の授業めっちゃおもろかった。

魔法の組み合わせでどんな魔法になるかとか、その魔法の起源とかでだいぶ興味深い。

フレンダにやられた魔法は光と炎の複合魔術ということも分かったし、これからの戦闘のためにもこの授業は真面目に聞かないとな。

「やっと昼休みね。 バッグに弁当入れたはずだから食べましょ」

「めしめしー!」

異世界のお弁当はどんなもんかな?

なんの変哲もない四角い弁当箱を開けてみると、いつも屋敷で食べてるような豪華な料理がたくさん入っており、なによりも、

「温かい! なんで?」

「聞いた驚きなさい! この弁当箱は保温の魔法がかけられた魔道具よ。 結構高いけどレイのために買っといたんだから」

「まじ感謝っす」

あったかいご飯が食べれるとは思わなかった。前世では冷めたご飯を食べる昼食の日々だったから素直に嬉しい。

「おぉ! レイとメイダさんの弁当すっげーな!」

俺がはしゃいでる間にアル達がそばに寄ってきていた。

「それなら私の冷たいお弁当……いらないよね」

ミライが前みたいに俺に食べさせたかったらしいが、この豪勢な弁当を見てしょんぼりしている。

「ミライのも俺は食べたい」

「ほんと?」

俺はコクコクと素早く頷いて答えた。

女の子に悲しい顔をさせないのが男ってもんよ。あと普通にお腹すいてるから食べたい。

もちろん俺は食べさせてもらいながら5人で食べていると、教室で昼食をとっていたクラスメイト達にチラチラ見られているのを感じた。

さすがにメイダも気づいたらしく、

「何さっきからジロジロ見てるのよ。 食べずらいからやめなさい」

「あーいやごめんごめん。 なんかご飯食べさせてるの見たら狼君が可愛く見えてきちゃってさ」

周りの生徒もみんな頷いている。

クラスの皆は俺が可愛く見えてきたらしい。

俺って実は可愛いのか?! メイダとかアル達が特殊なんだと思ってた。 モテ男……いやモテ狼ですまんな。

この回答にメイダは満足したらしく、

「当たり前でしょ。 レイは私の可愛い可愛いペットなんだから!」

「よせやい」

そんな大声で言われたら恥ずかしいぜ。


そんなこんなで弁当を食べ終わったが、まだ昼休みは30分ぐらい残ってる。たくさん食べたからか眠いし寝ようかな。

「眠いから寝る」

「なんだと! 俺とグラウンドで勝負する約束はどうした!」

「うるさい。 あとそんな約束してない」

「まあまあ。 獣人はよく寝る種族もいるらしいしレイ君は寝かせてあげようよ」

アルは不服そうだけどそんなの関係ない。俺は今とてつもなく眠いんだ。

「授業始まる前に起こしてー」

「寝てる間モフっていいなら起こすわ」

「そんなこと言わなくてもモフっていいから……じゃあおやすみー」

俺は横になる場所はないので机に頭を乗せ、椅子に座りながら寝た。


「そろそろ着替えなきゃだから起きなさい!」

う〜……もうそんな時間かぁ。俺はあくびをしながら伸びをして気怠げに起きた。

ん? なんかしっぽに違和感がある。なんかされたのか?

しっぽを見てみると、一部が三つ編みにされている。

「なんこれ」

「私とミライで可愛くしといたわよ」

「どう?……気に入ってくれた?」

ミライとメイダは自慢気に俺を見てくる。

「いやまぁ可愛いけど、なんかめっちゃムズムズして気になる」

「今日一杯は我慢しなさい。 私とミライが頑張って結んだんだから」

「はい……」

これ一日かぁ。


次の実技とかいう謎の教科のために着替え、今度はメイダと合流してグラウンドに向かった。

「実技は体育と何が違うの?」

「魔法とか体術の訓練をしたり、召喚した魔物との戦闘訓練だったりね」

「えっ、それって結構危なくない? 学生にやらせるにしてはちとハードな気がするんだけど」

「まあ一応私たち法的には成人してるし、このクラスは冒険者志望が集まるクラスだからこれぐらい当然よ」

そんなこと全然知らされてないんだけど。俺らは成人してるし冒険者志望のクラスにいるらしい。

「ご主人様は冒険者になりたいの?」

「よく聞いたわね。 そうよ! 私は将来冒険者になって冒険したり、困ってる人を助けたいの!」

そんな大層な夢がメイダにあったとは。

「もちろんレイも冒険者になって私に着いてくるのよ」

「お望みならどこまでも着いてってあげるよ」

人助けはまだよくわかんないけど冒険はやってみたいな。外の国にも行ってみたい。


「よし! みんな集まってるな!」

実技の授業は体育の先生と一緒らしい。

「今日はゴブリンと戦ってもらう。 前回から少し空いたが鍛錬は怠ってないよな?」

ゴブリンなら危険はないかな。 あいつらだいぶ弱いし。

でもメイダは大丈夫か? 休暇中に鍛錬なんてしてる気配なかったけど。 魔力多いし大丈夫なのか?

「全員3人から6人までのグループになれ! 前衛後衛で固まらないようにな!」

生徒達でグループは大体決まってるらしく、みんな素早くグループを作っていた。

やばいこのままじゃボッチになっちまう。あーでもメイダがいるしボッチではないか。

「なあ2人とも、俺らのグループに入らねーか?」

「前衛がアル1人じゃ心細くてさ」

初日ボッチ回避あざます。

「絶対入る。 ご主人様もいいよね?!」

「何そんな必死になってんのよ。 別に入っても良いわよ」

「よっしゃ! じゃあ2人ともよろしくな! チームも新しくなったことだしポジションを確認しとくか。俺の役割は剣持ちの前衛だな」

「僕は魔法を使うから後衛だね。 雷とかが得意かな。 あーあと戦況を見て指示したりするよ」

「私も魔法使い……治療は任せて」

だいたい予想通りな配置だな。

「私は火の魔法が得意よ。 一応王族だから火力は保証するわ」

最近ずっと近くにいたけど魔法とかは聞いたことなかったな。 火属性ね……性格と合ってていいじゃん。

「じゃあ最後は俺か。 もちろん前衛で身体強化魔法を使って爪や拳で戦いまーす。 撹乱からとどめまで全部任せてくれても良いぜ」

「これで前衛2と後衛3でバランスが良くなったね」

全員チームを組めたところで先生の近くにいた4人のグループが呼ばれた。

「まず最初はお前らからだ。 今からゴブリンを召喚するから一匹残さず倒してこい!」

4人以外の全員が戦闘に巻き込まれないように離れたら、先生は魔法陣が書かれた紙を4人の少し離れた前方に置いた。

魔法陣きたぁ! 魔法陣だったら俺でも属性魔法使えたりしないかな。

先生も少し離れ、遠くから魔法陣に向かって手を掲げた。魔法陣が黒く光り出したかと思えば、そこには5体の鼻が長く肌が緑色の小さいゴブリンが出現していた。

武器持ち4体にシャーマンっぽいのが1体だな。なんの魔法を使うのか分からないが弓矢がいないからやりやすそうだ。

召喚されたゴブリンはいきなり見知らぬ地に転送されて驚いていたが、前の4人を見たらすぐに武器持ちのゴブリンが襲いかかってきた。

そのゴブリンを前衛が抑えたところで後衛の魔法使いが魔法を放ち、2人のゴブリンを炎に巻いた後、仲間が死んで戸惑った残りのゴブリンを前衛が斬り殺した。

連携すげぇ。 俺達チーム組んですぐだけど大丈夫か? 不安になってきた。

残りのシャーマンは一匹で何かできるはずもなく、難なく倒されていた。

「お前らはちゃんと鍛錬を怠ってないようだな! 次はそこのグループだ!」

一組ずつ呼ばれ、同じような行程でゴブリンは倒されていた。ゴブリンの死体は焼き払って片付けている。

「最後はお前達だ! ついさっきチームを組んで連携は難しいと思うが頑張れよ!」

やっと俺らの番ですか。途中装備が良いゴブリンとかも出てきて時間がかかったグループもいたから長い時間待っていた。

俺たちは位置についたところで5体のゴブリンが召喚された。

げっ、弓持ちいんじゃん。撃たれる前に殺そう。

俺はすぐさま身体強化魔法で弓持ちゴブリンに近づき首を爪で掻っ切り、ついでに横にいた2体の首も切った。一瞬で仲間が死んで恐怖したのか、残りのゴブリンが俺を背にして逃げて行った。

そんな風に情けなく逃げられると追いかけたくなっちゃうじゃあーん。

俺は逃げたゴブリンの頭上を飛び越えてゴブリンの前に着地してから、振り返り様に2体の首を切った。 よし終わり。

遠くの方で生徒達からの歓声の声が聞こえる。

「なんだあの動きすげえ!」

「かっこいい!」

気持ちいからもっとちょうだい。

ドヤ顔でチームの方に振り返りったが、メイダ以外は不満そうな顔をしていた。 やばい出しゃばりすぎた。すぐにみんなの元に戻ると、

「僕の指示を聞いてから動いて欲しかったな……無断で単独行動はチームとしてやっちゃいけないからね」

「い、いやぁ、弓持ちは撃たれると危ないしさぁ……そのあとは狩猟本能が疼いっちゃったっていうか……そのぉ、ごめん」

「まあ結果的には良かったからいいけどさ。 でも単独行動は危ないから次からは気をつけてね」

ミライもネスに賛同して首をコクコクしている。

ちゃんと次からは報告してから凸ろう。

「くそぉ! 全然反応できなかったぞ! 俺の活躍を見せたかったぜ!」

アルは………俺が指示を聞かなかったのに怒ってるわけじゃなさそうだからいいや。

「さすが私のペットね! スタイリッシュでかっこよかったわよ!」

「うへへ、もっと褒めてもいいよ」

メイダは俺のことは全肯定してくれるらしい。ネスに説教されてないと浮かれっぱなしになってたと思うし、ネスには感謝しとこう。


そうして授業も終わり、帰りのホームルームも終わったら下校時刻となった。

「今日はすぐ帰りたいところだけど、私達にはやることがあるわよ」

「なにやんの?」

「そんなの部活選びに決まってるでしょ! 同じ部活に入るわよ!」

ほほぉ、部活ですか。いやはやどんな部活が俺を待ち受けているのか見ものですな。


















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