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第14話 足りないもの

フレンダにボコボコのボコにされた俺は今、体力と力をつけるために筋トレをさせられていた。

「レイ! 腰が下がって来てるよ! その体勢をあと100秒キープしな」

「ぎづいぃ……」

「そんなんじゃ護衛なんて務まらないよ! それが終わったら20秒休憩挟んで100回腕立て伏せ!」

前世の部活の夏合宿より余裕できつい。

筋トレが終わった後は体力づくりのために持久走を30分走らされた。


「ハァハァハァハァハァハァ、まじ無理休憩許してください」

持久走を走り抜いた後にそのまま地面に倒れ込み、狼でいうパンティングが止まらなかった。 ここまでするかよ鬼教官。

「だらしないねぇ、しょうがないから休憩を挟もうか。 ほらっ、この水飲みな」

渡された水を飲んだらほんの少し落ち着いた。

「魔法の特訓がしたい! 力も強化魔法使えば多分補えるでしょ!」

こんな訓練続けたくなくて反抗したが、

「強化魔法が使えても体ができてなきゃ意味がないんだからな。 筋肉は元々少しついてたが、まだ全然足りないね」

くそぉ……助けてご主人様ぁ


休憩が終わった後も訓練は容赦なく続き、日が落ち始めた頃には虫の息になっていた。

「しぬ、しぬ、がちでしぬ。 もう無理やだやだきつい死ぬ」

「はぁ、こんな体たらくだとこの先の一週間が思いやられるよ」

これ一週間も続くの?! 故郷に戦線離脱することも考えとくか。

「今日の体づくりはここまでにしようか。 今から知りたそうな魔法の使い方だけでも教えてやる」

「おねしゃす」

魔法が使えると聞いて喜びたかったが、体がしんどすぎてそんな気持ちにはなれなかった。

「まずは自分の体内の魔力を確認できるようになるところからだね。 目で見ようとするんじゃなくて心の目で見るつもりでやりな」

心の目ねぇ……

俺は目を閉じ、魔力が体に循環してるような想像をした。

うん…………全く見えない

「全然見えない」

「まだ最初だからな。 日常生活でも見るように意識してりゃ、そのうち見えるようになるよ。 よし! 今日の訓練はここまでだ」

「ありがとうございました。 ちなみに明日の訓練の量を減らすことは可能でしょうか」

「安心しな! 増やしといてやるよ!」

終わった。

もう日は完全に落ちて、あたりは真っ暗だ。 昼食べてないし早くメイダに食べさせてほしいなー。

屋敷に帰ろうとしたら、フレンダも何故かついて来た。

「えっ? フレンダは自分の家に帰んなくていいのか?」

「あぁ、アタイはこの一週間住み込みするよ。 レイの訓練から日常生活までみっちりしごいてやるからな!」

えぇ、これが家の中でも続くのかよぉ。 

俺は考えることをやめた。





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