第10話 念願の料理
夕食を食べるためのダイニングルームには、漫画とかでよく見る長机が置いてあった。
「今日はレイが来たのでシェフに料理をいつもより豪華にするように伝えておきました」
お風呂の次に夕食を期待していたので、これからくる料理を考えると涎が垂れてくる。
(この世界に生まれて初めて料理をたべれる! どんな料理が来るんだろうか)
メイダが席についたので俺も数席離れた席に座った。
「なんでそんな遠いところに座ってるのよ。 もっと近くに来なさい」
えっ、こういう長机って数席離して食べるのが常識だったりしないのかな? これは俺の偏見だけど。
「じゃあお言葉に甘えて隣に座らせてもらいまーす」
「よしよし良い子良い子」
なんかすごい勢いで頭を撫でてくる。 さっきのガロに嫉妬でもしたのだろうか。
そうこうしてるうちにコック達がたくさんの料理を運んできた。
前世でネットで見たフランス料理らしきものが香ばしい匂いを放ちながら机に置かれていく。
でもなんか唐揚げみたいなのも置いてあんな。 いろんな料理がこの国にはあるらしい。
「じゃあ早速いただきましょうか」
食べるのは良いが気になることが一つ。
「ガロは一緒に食べなくても良いのか?」
「私は執事の身だからな。 後で食べるから大丈夫だ」
じゃあこれまで1人でメイダは食べていたのか……
この長机で1人で食べるのは寂しいだろうな。
「ガロはいつもこうなのよ。 気にしないで食べ始めましょ」
まあそれなら遠慮なくいただいてしまおうか!
早速食べようとしたが、
「レイはこれまでフォークやナイフは使ってこなかったでしょ? 私が食べさせてあげるから顔をむけなさい」
そっか。俺って一応この世界に来てから素手でしか食べたことないから、フォークとか使えないと思われてるのか。 でもアーンは恥ずかしいな。
「素手で食べま「駄目よ」はい……」
不服だが大人しく従うことにした。
「はいアーンして」
「アーン……うま!」
すごい美味い! 語彙力がないがすげー美味かった。 メイダも自分の手から料理を食べてくれて満足そうだ。
「はいじゃあこれも食べなさい」
「アーン……うんうまい」
うん……ちゃんと唐揚げだこれ。
これを何回も繰り返し、だいぶお腹いっぱいになった。
「ご主人様は俺にあげてばっかで自分はあんまり食べてないけど良いのか?」
「私は良いのよ少食だから。 だけどあなたは私の護衛なんだからもっと食べるべきね。 今日はもう良いけど」
ふーん、メイダは少食なのか。お嬢様みたいなとこもあんじゃん。
「食事もひと段落したし、これからレイの今後について伝えなきゃいけないことがあるから聞きなさい」
俺の今後について? 何があるのだろうか? 毎日ぐーたらしてるだけじゃだめかな? だめか……




