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第9話 気になる本


何をしようか考えていたら、眠気に襲われた。


木に登るなんて、慣れないことをしたから疲れたらしい。


よし、今度こそ、ごろ寝しようと部屋に向かうと、本棚が目にとまった。


そういえば、昨晩は本棚を見損ねたな……。



時間もあるし、蔵書をチェックしてみよう。


昨日見た、『注文の多い料理店』それから、『雪渡り』、『キツネの嫁入り』……。


なんだろう、動物が登場する話ばかりだ。



よく、こんなにも動物が登場する話を集めたものだ。


感心しながら順番に見ていくと、


『ごんぎつね』


というタイトルが目に入ってきた。


懐かしいな。教科書に載っていたっけ?


どんな話だったか思い出せなくて、思わずページをめくり、読みふけってしまった。


……そして、ラストで、思わず涙が溢れた。


こんな悲劇の話だったか!?


すっかり涙腺を刺激され、次から次へと涙がこぼれた。

鼻水まで、たれてきそうになっている。



ティッシュ、ティッシュはどこだ!!


ご――ん!!


袖で涙を拭いながら、心の中で叫ぶと、ハッと、昨日の子ぎつねを思い出した。


『あたしは、ゴン!』


って、言ってなかったか??


……まあ、『ゴン』なんて名前は、ありふれた名前だから、偶然だよな。


うん、たまたまに違いない。


ち――ん!と鼻をかみ、自分に言い聞かせる。


それでも、なんとなく不安な気持ちを拭えないでいた。



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