第2話 モフモフとの出会い
ファサ、ファサ……。
顔の上を、フワフワな物で撫でられている。
だんだん、鼻がムズムズしてきた。
は、は、ハックショ――――ン!!
私は、盛大にクシャミをした。
「お父さん、うるさい!静かにして!」
いつもなら、妻の声がとんでくるのだが、今日はない。
おかしいな?トイレにでも入っているのか??
不思議に思いながら、うっすらと目を開ける。
すると、視界に、銀色の毛が入ってきた。
「な、なんだ、これは!?」
飛び起きると、目の前の生き物が、シュタッと飛び退いた。
「『なんだ、これは!』とは失礼な」
「勝手に私の部屋に来て、イビキをかいて寝ている、お前のほうが、もっと失礼だと思わないか?」
高めの声は、中性的だ。
――子ども?
でも、しっぽに、耳まであるぞ!?
三角の耳に、銀色のフサフサの尻尾。
身長は、幼稚園児くらい。
目は青色で、クリクリとしている。
総合すると、
とても可愛い。
孫はまだいないが、こんな孫だったら、かなり可愛がってしまうだろう。
実は、孫が生まれるのを心待ちにしている私。(ちなみに、娘はまだ結婚すらしていない)
未来の孫の姿を重ねて、顔が緩むのを感じた。
そんな私を見て、狐っ子が、顔をムスっとさせた。
スタスタと、私に近づいてくると、ぴょんっとジャンプする。
回し蹴りのように、尻尾で顔をぺしん!
と叩かれた。
「な、なにをするんだ!!」
「今、イケナイことを考えたでしょ?」
はっ?
いや、ないない。
イケナイことって、具体的になんなんだ!
おじさんは、許しませんよ!
意味不明なことを考えたところで、ハッ!と我に返った。
「ここはどこだ?そして、お前は誰なんだ?」




