第七話 初めてのクエスト
「アリエルさんと……えーと、そちらは?」
「ああ、俺、初めてなんです」
「そうですか、では、こちらの書類に記入をお願いします」
女の子がカウンターのうえに書類を置き、手で指し示す。えーと?名前、性別、年齢、住所……これだけか。特記事項なんてところもあるけど、まあ書くことはないだろう。というか、住所なんてないんだけれど……まあ、住所不定と書けばいいか。しかし、住所不定っていうと……まあ、こうとしか書きようがないからな。
俺は記入を終え、書類を女の子に渡す。
「ありがとうございます。じゃあ、Gランクからスタートとなります」
Gランクか……最低ランクってことだな。勇者特権ってのはないのか?いやそもそも、俺が勇者って気づかれてない?
「あのー?一応、俺、勇者なんだけど……」
「え?……し、失礼いたしました!それでは、Sランクで登録を……」
「い、いやダイジョブです。Gランクから始めます!」
「えー?リョウイチさんなら大丈夫ですよ!」
アリエルはそう言うが……いくらなんでも、Sランクからってのはヤバイだろ。どんな依頼されるか分からない。竜退治とかか?魔王を倒す前に討ち死にってことになりかねない。
「なんの依頼をお受けになりますか?一応、Gランクの依頼となりますと……スライム10匹を退治とかになりますが……」
「それでいいです。はい」
積み重ねが大事だからな、うん。
「では、このカウンターをお受け取りください」
「ああ、リョウイチさん。それは、退治を依頼された魔物を倒すと、数字が勝手に増えていく魔法のカウンターなんです」
アリエルに説明される。なるほどなるほど、便利なカウンターだなあ。
カウンターを受け取ると、アリエルと俺は、冒険者ギルドから出た。さあ、楽しい楽しいだいぼうけんの始まりだ。銀の剣と盾、頼むぞ!いいところも見せないとな!




