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幻想怪物討伐組織  作者: 眼鏡 純
2話:『蠢く影』
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B─2─1─4

 「いっその事、ビールと焼酎を混ぜて新しい酒を作るってのはどう?」

十刃が閃いたという顔で提案してみると、八龍と天星の顔が怒りに染まった。

「十刃はん、あんたそれ本気で言っとんのか?」

キッと十刃を睨みつける天星。その鋭い睨みは十刃の背筋を凍らせた。

「それはビールと焼酎、両方に喧嘩を売ったと認識していいかい?」

八龍も十刃を睨みつける。

「いや…その…お二人とも落ち着いt…」

十刃はとにかく二人をなだめようとしたが、時既に遅しであった。

「焼酎がビール如きと混ざらんでも美味しいことを…」

「ビールが焼酎如きと混ざらなくとも美味しいことを…」

天星は徳利からお猪口に焼酎を、八龍は一升瓶からジョッキにビールを注ぐ。

「「証明してやる!」」

そして十刃に同時に何杯もビールと焼酎を飲ませた。


 「うげぇ……気持ち悪い……」

四つん這いになって項垂れる十刃。視界はグニャグニャで頭はガンガン、正直意識が飛んでいないことにビックリである。

「十刃、これ飲んどけ。」

八龍がふらふらの十刃の顔の前で掌を広げると、そこには一錠のカプセルがあった。

「これは『アルコールヴァ二ッシュ』って薬だ。それを飲んだら体内のアルコールを瞬時に分解してくれるんだ。まぁ結構キツい薬だから、一回飲んだら一週間は飲むことを禁止されているがな。」

八龍は薬の説明をしながら、十刃の口にカプセルを入れてから水の流し込み、アルコールヴァニッシュを飲ませた。すると十刃の体を蝕んでいた大量のアルコールが分解され、先程までの苦しみが嘘のようになくなった。

「すげぇ…」

すっかり回復した十刃が立ち上がって驚く。

「やっぱアルヴァシュの効力は絶大やなぁ。」

アルコールヴァニッシュの略称を呟く天星が、その効力の凄さに改めて感心する。

「それで十刃はん、焼酎とついでにビールの良さは分かってくれたかなぁ?」

天星がニヤニヤと笑いながら尋ねると、

「はい……重々理解しました……」

十刃がげんなりとした顔で返事をした。

 ビールor焼酎論争に終戦が訪れた時、十刃達三人の腕時計型スキャン装置に新着メールが同時に受信された。

「ん?誰やろ?………あれまぁ字史隊長からや。」

天星が送信者の名前を見て驚く。

「どうやらナンバーズ全員に送っているようだな。内容は…『ホープビルの会議室に集まれ。』か。」

八龍がメール内容を確認する。

「とにかく行ってみるか。」

十刃の言葉に八龍と天星が頷くと、三人は指示されたホープビルの会議室に向かった。



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