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「いっその事、ビールと焼酎を混ぜて新しい酒を作るってのはどう?」
十刃が閃いたという顔で提案してみると、八龍と天星の顔が怒りに染まった。
「十刃はん、あんたそれ本気で言っとんのか?」
キッと十刃を睨みつける天星。その鋭い睨みは十刃の背筋を凍らせた。
「それはビールと焼酎、両方に喧嘩を売ったと認識していいかい?」
八龍も十刃を睨みつける。
「いや…その…お二人とも落ち着いt…」
十刃はとにかく二人をなだめようとしたが、時既に遅しであった。
「焼酎がビール如きと混ざらんでも美味しいことを…」
「ビールが焼酎如きと混ざらなくとも美味しいことを…」
天星は徳利からお猪口に焼酎を、八龍は一升瓶からジョッキにビールを注ぐ。
「「証明してやる!」」
そして十刃に同時に何杯もビールと焼酎を飲ませた。
「うげぇ……気持ち悪い……」
四つん這いになって項垂れる十刃。視界はグニャグニャで頭はガンガン、正直意識が飛んでいないことにビックリである。
「十刃、これ飲んどけ。」
八龍がふらふらの十刃の顔の前で掌を広げると、そこには一錠のカプセルがあった。
「これは『アルコールヴァ二ッシュ』って薬だ。それを飲んだら体内のアルコールを瞬時に分解してくれるんだ。まぁ結構キツい薬だから、一回飲んだら一週間は飲むことを禁止されているがな。」
八龍は薬の説明をしながら、十刃の口にカプセルを入れてから水の流し込み、アルコールヴァニッシュを飲ませた。すると十刃の体を蝕んでいた大量のアルコールが分解され、先程までの苦しみが嘘のようになくなった。
「すげぇ…」
すっかり回復した十刃が立ち上がって驚く。
「やっぱアルヴァシュの効力は絶大やなぁ。」
アルコールヴァニッシュの略称を呟く天星が、その効力の凄さに改めて感心する。
「それで十刃はん、焼酎とついでにビールの良さは分かってくれたかなぁ?」
天星がニヤニヤと笑いながら尋ねると、
「はい……重々理解しました……」
十刃がげんなりとした顔で返事をした。
ビールor焼酎論争に終戦が訪れた時、十刃達三人の腕時計型スキャン装置に新着メールが同時に受信された。
「ん?誰やろ?………あれまぁ字史隊長からや。」
天星が送信者の名前を見て驚く。
「どうやらナンバーズ全員に送っているようだな。内容は…『ホープビルの会議室に集まれ。』か。」
八龍がメール内容を確認する。
「とにかく行ってみるか。」
十刃の言葉に八龍と天星が頷くと、三人は指示されたホープビルの会議室に向かった。
〔Cへ〕




