D─2
(……都心に行くか。)
目的地を決めた十刃は急いで都心へ走り出した。
アズマキョウの都心は、ゴミのように人々が行き来している。そんな中から特定の人物をヒントなしで探すのは至難の技であった。
(くそが…!仮にあいつ等がいても探しきれないぞ…!)
十刃が血眼になって三人組を探していると、
「おう十刃!そんなに慌ててどうした?」
自分の家の修復材料である木材を担いでいるマッチョ男と遭遇した。
「青茶金の三人が行方不明になったんだ!あいつ等見なかったか?」
「青茶金が!?そりゃあヤバいな……悪いが俺は見ていない。俺もこの材料を置いたら探すのを手伝うぜ!」
「恩に着る!」
十刃が捜索を再開しようとした時、
「待て十刃!これ持っていけ!」
マッチョ男はズボンのポケットに入れていた缶のブラックコーヒーを十刃に投げた。
「走り回って喉乾いただろ?それでも飲んで潤しな!」
「ああ!ありがとうよ!」
十刃はマッチョ男に礼を言ってから別れると捜索を再開した。その数分後、
「おーい!十刃!」
ツンツン髪の男性が息を切らしながら十刃に走り寄ってきた。
「はぁ…はぁ…はぁ…青茶金の目撃情報があったぞ!」
「何処だ!」
「はぁ…はぁ…どうやらあいつ等…檻の外に行ったみたいなんだ!」
「檻の外だと!?一体どうやって出たんだ!」
人類を幻想怪物から守るために張られたバリア──檻は、当然幻想怪物がバリアの内側に侵入することは不可能である。加えて、勝手に一般人が幻想怪物に対して悪ふざけ等を出来ないように、政府の人間以外は許可なく檻の外側に出られないように設定されている。
「知らないよ!とにかく現場に向かってくれ!場所はスラム街から一番近い檻だ!俺はちょっと疲れたから少し休んでから行くよ。」
十刃は頷くと、急いで現場へと走り出した。
〔Eへ〕




