第19話 戻れたのか?
休校した時って得した気分になるよね
学院が休校になって三日目の朝、俺はいつもより遅く起きた。
目が覚めた時点で、普段ならもう家を出る時間を過ぎている。それでも急ぐ必要がないというのが妙に落ち着かなかった。寝直そうとも思ったけれど、身体だけがいつもの時間を覚えているらしく、結局そのまま起きることにした。
右腕の傷はもう塞がり始めている。
爪で掠られた場所より、その下にある以前の筋損傷の方が問題だから、見た目だけならほとんど普通だった。包帯も昨日からかなり細くなり、家の中で物を持つ程度なら左手ばかり使う必要もない。
ただし身体強化は禁止。
元の予定から一週間延びた。
「……二週間」
口に出すと、やっぱり長い。
でも魔獣の爪を思い出すと、勝手に試そうという気にはならなかった。
机へ向かう。
五号の設計図。
携帯用の《圧弾》札。
身体機能学の本。
やろうと思えばいくらでもやることはある。
昨日までは、休校の間に全部進めようと思っていた。
実際にはほとんど触っていない。
どうしても、学院で起きたことの方へ頭が戻る。
机の端には、事件について分かっていることを書いたノートが置いてあった。
もう一度開く。
空気中魔力集積実験。
魔法陣停止後も続いた流入。
一度下がった魔力濃度。
その後の急激な上昇。
九色すべて。
大量の魔獣。
《方向不定》。
並べても答えは出ない。
それは昨日も分かった。
「やめるか」
ノートを閉じたところで、玄関の呼び鈴が鳴った。
◇
「暇?」
扉を開けると、ミラがいた。
「急だな」
「連絡したよ」
「見てない」
「だから来た」
「それ連絡した意味ある?」
ミラは小さな紙袋を持っている。
「何それ」
「パン」
「何で?」
「近くまで来たから」
「どこに?」
「買い物」
「この辺何もないぞ」
「細かい」
多分、様子を見に来たんだと思う。
そこを言うと面倒になりそうなので、そのまま中へ入れた。
「腕どう?」
「普通」
「痛みは?」
「ない」
「魔術は?」
「使ってない」
「本当に?」
「使ったら先生に殺される」
「そこまでしないでしょ」
「研究者だから分からない」
「教師でもあるから」
事件以来、その二つを前より意識するようになった。
学院の教師は、ただ授業をする人間ではない。
研究をして、論文を書いて、実験もする。
事故を起こすことだってある。
それでも、あの日に前へ立っていたのも教師たちだった。
魔獣が来た時、一番先に生徒を下げた。
研究者だから危険を作ることもある。
教師だから生徒を守る。
単純にどちらかだけではない。
「学院、明後日から一部再開だって」
ミラが言った。
「本当に?」
「朝に通知来てた」
「俺のところ来てない」
「見てないだけじゃない?」
連絡用の魔法板を見る。
来ていた。
「……本当だ」
「ちゃんと見なよ」
「休校中だから」
「休校中でも通知は来るでしょ」
明後日から中央区、東区、南区の授業を段階的に再開。
西部研究区は引き続き封鎖。
一部の研究設備と工房は使用禁止。
授業内容も当面変更あり。
「第四工房は?」
「そこ?」
すぐ確認する。
「使える」
「よかったね」
「五号できる」
「そこじゃないでしょ」
「いや大事だろ」
ミラが呆れた顔をする。
「あの事件のあとでも?」
「だからこそ安全に作るんだよ」
言ってから、自分でも少しだけ引っかかった。
前なら、もっと軽く言っていた。
事故があった。
でも俺の研究とは別。
そう思っていたかもしれない。
今は、自分の手元にある五号の設計図を見ただけで、あの研究員の顔を思い出す。
途中までは正常だった。
何度も成功していた。
安全率も残っていた。
それでも事故になった。
「レン?」
「何?」
「止まったから」
「ちょっと考えてただけ」
五号は小さい。
俺一人が使う。
失敗しても学院全体に魔獣が出るようなものじゃない。
でも、だから雑でいいわけではない。
「次の試験、先生にもう一回条件確認する」
「今までもしてたでしょ」
「ああ。でも、人工魔力材から次に進む条件」
「魔獣組織?」
「それ」
何となく予定通り進めるのではなく、何を確認したら次へ行くのかを先に決めたい。
何回成功。
どの範囲まで。
どこで止める。
その方がいい。
「何か変わった?」
ミラが聞く。
「何が?」
「事件の前より慎重」
「前から慎重だろ」
「それは違う」
「即答するなよ」
「安全装置増やし始めたの最近じゃん」
そうだった。
否定しにくい。
「まあ……前よりは」
「怖くなった?」
少し考える。
「なった」
そこは普通に言えた。
「研究そのものが?」
「違う」
五号を見る。
作りたい。
試したい。
そこは何も変わっていない。
「分からないまま進むのが」
「今までは平気だったの?」
「平気というか、分からないから試してた」
「今もそうじゃない?」
「そうなんだけど」
少し違う。
「前は、失敗してから考えればいいと思ってたのかも」
自分で言って、ようやく分かった。
一号が爆発した。
二号が燃えた。
三号で動いた。
四号で怪我した。
失敗すること自体を、俺はそこまで怖がっていなかった。
失敗したら直す。
それでいいと思っていた。
でも今回の事故は、直す前に他人が巻き込まれた。
「失敗してからじゃ遅いこともあるんだなって」
ミラは少し黙った。
「うん」
それだけだった。
慰めるでもなく、深刻な顔をするでもない。
その方がよかった。
◇
昼前になり、カイルも来た。
「何で二人ともいるの?」
俺が聞くと、カイルは少し不満そうな顔をした。
「グレイスから呼ばれた」
「俺は呼んでない」
「だからグレイスから」
ミラを見る。
「暇そうだったから」
「俺も?」
「うん」
「勝手だな」
結局三人で昼を食べることになった。
事件から三日。
こうして普通に食事をしていると、あの日のことが少し遠く感じる。
「学院の近く、昨日見てきた」
カイルが言った。
「行ったの?」
「外からな。封鎖区画には近づいてない」
「どうだった?」
「普通」
「普通?」
「西側以外は」
パンを千切りながら話す。
「店も開いてるし、学生も歩いてる。警備が多いくらい」
「西側は?」
「壁作ってた」
「壁?」
「仮の隔壁。研究区に入れないように」
かなり長く封鎖するつもりなのかもしれない。
「魔獣は?」
「見なかった」
「もう出てないらしいよ」
ミラが言う。
「昨日の夜から新規発生ゼロって学院から通知来てた」
それも見ていなかった。
「レン、通知確認した方がいいよ」
「分かった」
後でまとめて見る。
「でもさ」
カイルが少し声を落とす。
「魔獣、全部で何体いたんだろ」
「知らない」
「かなりいたよね」
「ああ」
通路にいた数だけでも、俺が見たのは数十体。
学院全体ならもっと多い。
「種類も」
ミラが続ける。
「赤系、青系、黄系、白系。私が見ただけでもかなり違った」
「そんなに一気に出ることあるの?」
カイルが聞く。
「普通はない」
「だよな」
魔獣が発生する仕組み自体は知られている。
高い魔力濃度。
その色。
環境。
その条件である程度、出る種類は予想できる。
今回みたいに何でも出てくる状況は、少なくとも授業では習っていない。
「学院の研究者なら調べるだろ」
俺が言う。
「レンも?」
「俺は生徒」
「でも絶対見るだろ」
「資料公開されたら」
「その前に先生に聞きそう」
「聞く」
「やっぱり」
カイルが笑う。
少しだけ普通に戻った。
◇
午後になってから、三人で近所を歩いた。
別に目的はない。
家にずっといるのも飽きたからだ。
街はいつも通りだった。
石造りの建物。
店先に並ぶ野菜。
荷車。
魔法陣式の街灯。
道の端では、修理工らしい人が小型の点検板を壁の照明陣へ当てている。
学院で大事故があったからといって、王都全部が止まるわけではない。
「何か変な感じ」
ミラが言った。
「分かる」
昨日まで学院で魔獣が走っていたのに、少し離れれば誰かが値段の交渉をしている。
子供が走っている。
飲食店から匂いがする。
「世界って普通に続くんだな」
カイルが言った。
「止まったら困るだろ」
「分かってるけど」
俺も同じことを思った。
学院にいた時は、全部があの事件だけになっていた。
逃げる。
戦う。
助ける。
原因。
魔獣。
でも街に出れば、今日の夕飯を買う人がいる。
仕事へ行く人がいる。
誰かにとっては、学院の事故なんて遠くの出来事だ。
それが少し不思議だった。
「そういえば」
ミラが空を見る。
「ドラゴン、昨日もいたらしいよ」
「本当に?」
「学院の上を飛んでたって」
俺も一昨日見た。
「珍しいな」
カイルも上を見る。
「何か食い物でもあったんじゃない?」
「学院に?」
「魔獣いっぱい出たし」
「ドラゴンって魔獣食うの?」
「食う種類はいる」
俺は空を見る。
今日は何もいない。
「事件と関係あるのかな」
ミラが言った。
「分からない」
理由はいくらでも考えられる。
魔獣の匂い。
高濃度魔力。
偶然。
でも証拠はない。
「先生に聞けば?」
「何でも先生に聞くなって言われてる」
「なら図書館」
「休校中」
「じゃあ待つ」
カイルが簡単に言う。
「待つの苦手そう」
ミラも続ける。
「最近できるようになった」
「少しね」
「ちゃんとできてる」
そこは強調しておく。
◇
学院が再開したのは、それから二日後だった。
正門へ向かう道には普段より警備員が多く、入る時も学生証と所属を確認された。それ以外は、思ったより何も変わっていない。
学生がいる。
話している。
急いでいる。
授業に遅れそうな人間が走り、教師に怒られている。
「普通だな」
俺が言うと、隣のミラが頷いた。
「普通だね」
でも西側を見ると、違った。
遠くに仮設の隔壁。
その上に大きな立入禁止表示。
西部研究区へ続く主要通路はすべて閉鎖され、複数の警備員が立っている。
それだけで、事件が夢ではなかったと分かる。
講義棟へ入る。
掲示板には授業変更の通知。
一部教室の使用停止。
治療区画の案内。
そして一番大きな紙。
**西部研究区事故に関する暫定報告。**
「ある」
俺はすぐ前へ行った。
「読むと思った」
ミラも隣に来る。
内容は簡単だった。
西部第四研究棟で実施された空気中魔力集積実験中に、予期しない広域魔力流動が発生。
研究設備停止後も現象が継続。
周辺の魔力濃度が急激に変動。
高濃度化した区域で多数の魔獣が発生。
現在までに魔力流動は停止。
同型実験は無期限凍結。
原因調査中。
負傷者数も書かれている。
「……多いな」
カイルが後ろから言った。
重傷者十三名。
中等症四十七名。
軽傷者二百人以上。
死者。
ゼロ。
「ゼロ」
ミラが小さく言った。
「ああ」
そこだけでかなり安心した。
重傷者がいる。
簡単な事故ではない。
それでも死んだ人はいなかった。
「教師と軍が早かったからかな」
「多分」
俺たちも途中から戦った。
でも大半を止めたのは教師、警備、軍、上級生だ。
学院という場所だったから被害を抑えられた。
もし同じことが普通の村で起きていたら。
そこまで考えて、やめる。
今は起きていない。
「行こう」
ミラが言う。
「授業始まる」
「もう少し」
「内容変わらないよ」
「分かってる」
最後まで読む。
最下部。
**異常魔力流動に伴う色別挙動については現在解析中。**
そこだけ妙に気になった。
「色別」
「九色全部上がったやつ?」
「ああ」
「後で聞く?」
「聞けたら」
教室へ向かう。
◇
最初の授業は予定を変更して、事件後の安全確認になった。
教師が教壇に立ち、魔獣災害時の避難経路や、今後の警報区分を説明する。
内容のほとんどは訓練で聞いたことがある。
ただ、今回は誰も退屈そうにしていなかった。
「今回の事故を受け、学院内の環境魔力監視を強化する」
教師が言う。
「従来は主要区画ごとの計測だったが、今後は講義棟を含め観測点を増やす。異常濃度を検出した場合は、原因が確認されていなくても一時退避する」
新しい小型の測定装置が机の上へ置かれる。
「それ、前と違います?」
俺が聞く。
「感度を上げた試験型だ」
「方向も?」
「ああ」
「方向不定も出る?」
教室の何人かがこっちを見る。
事件の時に表示を見た人間もいるらしい。
「出る」
教師は普通に答えた。
「ただし《方向不定》という表示自体は、測定不能の一種にすぎない。特別な現象名ではない」
「分かってます」
「お前は特に覚えておけ」
「何で俺だけ」
「前例があるからだ」
また事故の話が広まる。
「今回と俺のは別ですよ」
「現時点ではな」
その言葉に少し止まる。
「現時点?」
「似た測定結果があるから比較対象にはなっている。それ以上ではない」
「はい」
変に期待しない。
関係あるかもしれない。
ないかもしれない。
今はそこまで。
「なお」
教師が続ける。
「魔力濃度が通常値の一定範囲を外れた場合、個人判断で確認へ向かうな」
何人かが俺を見る。
「何でこっち見るんだよ」
「心当たりあるからじゃない?」
ミラが小声で言った。
「行かないよ」
「ならいい」
授業はそのまま続いた。
◇
昼休み、俺はオルフェン先生の研究室へ向かった。
行かないとは言っていない。
異常を見つけて勝手に現場へ行かないだけだ。
研究室なら問題ない。
扉を叩く。
「入れ」
中は以前より散らかっていた。
測定記録。
魔法陣の複製。
魔力流の地図。
机だけでは足りず、壁にまで紙が貼られている。
「忙しそうですね」
「見れば分かる」
「手伝えます?」
「できることがあれば呼ぶ」
先生は書類から顔を上げない。
「じゃあ質問」
「何だ」
「暫定報告読みました」
「そうか」
「色別挙動ってどこまで分かったんです?」
「ほとんど分かっていない」
「九色全部流れたのは確定?」
「ああ」
「同じ方向に?」
「場所による」
先生が一枚の地図を取る。
学院周辺。
そこへ色の違う線がいくつも引かれている。
「赤はここでは西。青は南西。藍は一時北へ流れた記録もある」
「ばらばらじゃないですか」
「だから解析中だ」
「でも最終的には研究棟へ集まった?」
「結果だけ見ればな」
線は複雑だった。
真っ直ぐ中心へ行くものもある。
一度離れてから戻るものもある。
途中で方向を変えるものもある。
「魔法陣の収集範囲に従ってる?」
「一部は」
「一部?」
「従っていない流れもある」
「じゃあ何に従ってるんです?」
「分からん」
やっぱり。
「先生」
「何だ」
「外から魔力が入ってきた可能性は?」
「どの程度の外だ」
「学院より外」
「ある」
「王都の外」
「観測できていない」
「もっと遠く」
先生がようやく俺を見る。
「何が言いたい」
「いや」
自分でもよく分からない。
ただ、学院の中だけであれだけの魔力が戻ったのか気になった。
「最初減った分って、どこから戻ったんです?」
「それを調べている」
「分からない?」
「ああ」
先生は少し考えてから、机の端にある紙を一枚出した。
「学院周辺の観測点では、事故後に一時的な魔力濃度低下が確認されている」
「どれくらい広く?」
「最低でも王都北西部」
「かなり広い」
「ただし観測点が足りない。どこまで影響したかは不明だ」
「街の人は?」
「日常生活で分かる程度ではない」
学院中心だけが極端だった。
「なら、もっと広い場所から少しずつ集まった?」
「可能性としてはある」
「それなら過去の実験でも」
「エルド」
止められる。
「推測を積みすぎるな」
「はい」
「一つずつだ」
先生自身にも言っているように聞こえた。
「それと」
先生が机から別の紙を取る。
「お前の五号」
「何で今?」
「次の実験条件を書け」
「条件?」
「何を確認したら次へ進む」
やっぱり同じことを考えていたらしい。
「人工魔力材で?」
「ああ」
「まず許容範囲を広げた待機試験。五分を三回」
「三回の根拠は」
「……何となく」
「やり直し」
「厳しい」
「今回の事故後に『何となく三回』で出すな」
言われると何も返せない。
「じゃあ」
考える。
「最初は五分。次に十分。最後に、人工魔力材の魔力量を変えて五分ずつ」
「何を見る」
「出力調整回数。温度。魔力損失。警告回数」
「停止基準」
「温度上昇二度。魔力損失五パーセント。警告が連続三回」
「なぜその値だ」
「……」
「資料を調べて決めろ」
「はい」
今までは先生が止める基準を決めてくれていた。
今回は自分で作る。
「面倒ですね」
「研究は面倒だ」
「知ってます」
「ならやれ」
紙を受け取る。
少し嬉しい。
事件があっても、研究はなくならない。
止めるべきものは止める。
続けられるものは、やり方を変えて続ける。
「先生」
「まだあるのか」
「研究、怖くなりました?」
少し失礼だったかもしれない。
先生はしばらく黙った。
「前から怖い」
「そうなんです?」
「当然だ」
意外だった。
「危険があるから安全装置を作る。分からないから測る。怖くなければそんなことはしない」
「……なるほど」
「怖がらないことと、怖くてもやることは違う」
先生はまた書類へ戻る。
「お前はそこを覚えろ」
「はい」
研究室を出る時、五号の試験条件を書く紙を鞄へ入れた。
◇
午後の授業が終わる頃には、学院の空気も少しずつ普段へ戻っていた。
廊下で笑う声。
食堂へ急ぐ学生。
工房へ向かう上級生。
西部研究区だけを見なければ、事件前とほとんど変わらない。
俺も第四工房へ行こうとした。
でも、その前に掲示板の前で人が集まっているのが見えた。
「何?」
カイルが先に覗く。
「王都外の通知」
「何かあった?」
近づく。
学院とは別の、王国魔力監視局からの速報だった。
内容は短い。
王都からかなり離れた北東部。
農村近くの古い石橋周辺で、一時的に通常値を大きく超える魔力濃度が観測された。
原因不明。
魔獣発生なし。
人的被害なし。
現在は正常値へ復帰。
「また魔力濃度?」
ミラが言った。
「学院と関係あるのかな」
カイルが聞く。
「分からない」
距離が遠い。
同じ現象とも限らない。
高濃度魔力自体は自然に発生することがある。
魔石鉱脈。
地下水脈。
地形。
理由はいくらでもある。
「事件の後だから気になるだけか」
俺が言う。
「多分」
ミラもそれ以上は気にしなかった。
俺たちは掲示板から離れる。
第四工房へ向かう。
いつもの道。
いつもの学院。
全部戻ったように見える。
でも、西部研究区には壁ができた。
学院中に新しい測定器が増えた。
遠くの石橋では、理由の分からない魔力濃度上昇が起きた。
偶然かもしれない。
多分、今はそれでいい。
俺には判断できない。
ただ、事件の前なら読み流していたような短い報告が、少しだけ目に残った。
この世界は見た目こそ中世そこらで見た目が古いが魔力という超便利なエネルギーがあるおかけで科学技術的には現代位ある。
それもこれも魔法が便利すぎるから・・・都合が良すぎて困るね・・・




