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当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!  作者: 犬丸 大福
溺愛に振り回される、振り回す

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師匠、ついていきます!

わちゃわちゃと夫人とヒサギ様が話しながら、私とお兄様はその後ろについて、辺境伯様達が待っている部屋へ向かいます。


部屋が近づくと、中から「イチイすぺしゃる!!」という謎の叫び声が聞こえた瞬間、

夫人はダッシュし、部屋の扉をバーンと開けます。

普段の淑女の夫人からはあるまじき素早さですね。


部屋の中では、


笑顔で宙を飛ぶアカシアくん。

その隣で、後方二回宙返り半ひねりを決め、着地と同時にアカシアくんをキャッチするイチイ嬢。

ウンウンと笑顔で見守る辺境伯様。

床を叩いて大爆笑する謎の黄色い男性。


「何をやってるの、アナタ達はあぁぁ!!!!」

「「あ…」」

夫人の怒りが炸裂すると、途端に青ざめる辺境伯様とイチイ嬢。


お2人共、マズイ事してる自覚はあったんですね?



夫人に「頭を冷やして反省しなさい」と、頭が氷のヘルメットのようになり、壁に向かって床に正座させられた辺境伯様とイチイ嬢。

正座のお二人は、しばらくこっちを向いてはいけないそうです。

ヒサギ様も「アレはナイわぁ…」と首を振り、全く養護しません。

それを見て、うずくまって肩を震わせている謎の黄色い男性。


「さ、脳筋親子は放っておいて、このお腹を抱えて爆笑しているのが、画家のシィベリよ。

シィベリ、仕事よ、戻って来なさい」


その瞬間、久しぶりの鑑定師匠からのチャイムが鳴りました。


ピコン〝隠蔽します〞


「は?」

思わず声が出てしまいました。


「どうしたの?」

お兄様が手を握って顔を覗き込んできます。


「あ(後で)、いえ、画家さん、って、王家、の方?」

お兄様には小声で知らせて、夫人に普通の疑問を投げかけました。


「ふーん、何でそう思ったの?」

謎の黄色い男性が目を細めて私を見ます。


「え?爆笑なさってたじゃないですか?顔を上げたり下げたり、髪がチカチカするから?」

こてん、と首をかしげて答えます。


「か、髪がチカチカって、初めて言われたっ…」

そう言って、また肩を震わせうずくまってしまいました。


「ユーディリアちゃん、良く分かったわねぇ。

彼、ニワトコの同級生で、陛下の一番下の弟で、画家になりたくて臣下に下って一代限りの爵位を貰ったのよ」


「変人って、ハッキリ言っても大丈夫だよ!」

と夫人と男性が和やかに話して居ますが、私、それどころじゃありません。


ピコン〝手を繋いだことにより魔力干渉可能、対象エミリオ。隠蔽完了。エミリオ細く細く魔力制御してください〞

ピコン〝鑑定開始、対象シィベリ。〞


「「は??」」

お兄様と一緒に、思わず声が漏れます。


「そうよねぇ、は?ってなるわよねぇ。しかも貰った爵位が騎士爵」

「いやぁ、位が高いと変に義務が生じるし?煩わしくってねぇ。

せっかく許しが出たんだよ、好き勝手な場所に行って、絵描きたいじゃん」

わはは、ウフフと話してる間、鑑定師匠からとんでもない爆弾が投下されます。


ピコン〝鑑定結果、対象シィベリ。真贋の瞳保持者。王家の犬。しかし蝙蝠。王家への忠誠心なし。基準は面白いかどうかなので厄介。セイラー夫人を偏愛〞


「「は??」」


ピコン〝真贋の瞳説明、ごくごく簡易の鑑定。嘘を見抜く〞


ピコン〝隠蔽により、ユーディリアの情報は天然、純粋培養、風魔法のみ。エミリオの情報はラスボス感、風魔法のみ表示〞


ピコン〝鑑定師匠は快楽主義で変態の真贋の瞳保持者より、可愛い弟子達を応援します〞


お兄様と二人、顔を見合わせます。

「「(鑑定師匠!!一生ついていきます!!)」」

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