表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!  作者: 犬丸 大福
幼少期

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/43

辺境伯夫人

結論から言うと、

辺境伯様ご自身は早々に領地へ強制送還された。


その代わり、私達が辺境伯夫人から王都のセンバのお屋敷にご招待された。


先生にも正式な招待状をくれて、大事なお子様二人をご招待するのだから、と、わざわざ迎えの馬車を寄越し、先生が一緒に行ってもおかしくない体裁を調えてくださった。


お屋敷につくと、庭のガゼボに案内され、辺境伯夫人がやって来た。


「まぁまぁ、ようこそいらっしゃいました。小さな紳士淑女。

私が辺境伯夫人のセイラー・センバよ」


「今回はお招き頂きありがとうございます、エミリオ・エアトルです」

「お初にお目にかかります、妹のユーディリア・エアトルです」

お兄様と二人でご挨拶をした。


「まぁまぁまぁまぁ、立派なご挨拶をありがとう!

さぁ、顔を上げてちょうだいな。聞いてはいたけれど、なんて可愛いのかしら!」

そう言うなり、私達二人をまとめて抱きしめた。

…どうしよう、お胸が。

そして、とんでもなくいい匂いがする。


私がわたわたしてるのに気がついた先生が、

「辺境伯夫人、お茶目はほどほどになさって下さい。ユーディリア様が困惑しておいでです」


「んまぁ!嫌だった?」


ブンブンブンと私は大慌てで首を横に振った。


「なんてこと!顔が真っ赤よ!

ちょっと、テン爺!なんなの、この可愛いすぎる生き物達は!!!」


見るとお兄様の耳も赤い。


夫人は輝くばかりの笑顔で、再び私達を抱き締めたのだった。




「ごめんなさいね、抱きしめたい衝動が抑えきれなかったの」


落ち着いて席につくと夫人はそう言って謝ってくれた。


私は再びブンブンブンと大きく首を横に振った。

お兄様はそんな私の様子を苦笑いで見ていた。

「まぁ、緊張してるの?大丈夫よ、センバ一族に名を連ねてはいるけれど、気に入った子を捕獲したりしないわ」

そう言って夫人はコロコロと笑いながら続けた。


「この髪色を見て気づいたと思うけど、私は、もともと氷のアイシア公爵家の娘よ。

センバに気に入られて嫁に入ったの。

もうねぇ、逃げられなかったわ」


そう、夫人は目も覚めるような美しい青色の髪と瞳を持っていた。


「うちの主人が貴方達二人をとても気に入ってしまって。

貴方達のお宅にお邪魔した日、帰って来るなり「野生の山猫が懐いた!捕獲だ!逃がさん!俺が育てる!!」って、大騒ぎして。

最初意味が分からなかったわ。

エアトル家に行ったはずなのに、王都で山猫になんて会うわけないでしょう?

で、よくよく聞いたら、貴方達の事だったのよ。

よその家のお子様を捕獲だって、いくらセンバでもやって良いことと悪いことがあるわ。

で、貴方達の困り事に主人を関わらせたら、ヒドイ事になりそうだったから、領地に強制送還したわ。

今頃、娘と一緒に魔の森で暴れているんじゃないかしら」


「えっと、お身体が大事な時期に、ご迷惑をおかけして?すみません」

お兄様がちょっと困惑しながら答えた。


「まぁ、本当に出来た子ね。

大丈夫よ、全く問題ないわ。

安定期に入ったし、まだそこまでお腹も大きくないし。

それに、生まれるまであと5ヶ月もあるのよ?何もしなさすぎるのも、体に悪いわ。

では、早速本題に入りましょう。

貴方達の困り事は2つ。

1つは王家のお茶会。2つ目は魔法の講師。これで合っているかしら?」

夫人は指を1本づつ立てながら確認してくれる。


「はい。でも良いのですか?

すみません、夫人が元はアイシア公爵家と存じ上げなくて。評判の悪い家の僕達と関わって大丈夫ですか?」

お兄様が、申し訳なさそうにしている。


「良いのよ。私はもうセンバ一族の者だから。

センバの人を見る目は確かなの。主人が見込んだ子に間違いはないわ。

それに私も貴方達の事、一目で気に入ったもの。あんなに綺麗なカーテシー、早々出来るものじゃないわ。その歳で良く頑張ったわね」

夫人は私の頭をなでてくれた。


「私にも娘が居るから。貴方達の1つ下だけど、んまぁ、これぞセンバ!ってぐらいに駆け回っているわ。マナーのお勉強はほとんど進んでないわね。来年、鑑定式だから、それまでにはなんとかカーテシーは出来るようにしたいのだけど。

生むまで5ヶ月。首が据わるまで3ヶ月。

あ、間に合わない気がしてきたわ。

そうそう、鑑定式のために王都に来るから、その時は、遊んでくれるかしら?娘の初めてのお友達が、貴方達なら、私は嬉しいわ」

夫人はそう言って私達を見るとにっこり笑った。

評価やブックマーク、リアクションなどを頂けると、泣いて喜びます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ