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当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!  作者: 犬丸 大福
打倒、物語の強制力

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幕間 ホネの言い分

エミリオ視点



なんなんだ、あのホネ。


僕が半分に切ったのに、

ライ様がアホみたいに殴ってるのに、消えない。


「頭を砕かないと、ダメなのか?

ライ様!一度下がって!!頭を縦に切る!!!」


「ちょっと待て!

その魔法!オマエ、エアトル家の者か?!」

いきなりホネが聞いてきた。


「答える義理はない!!ウィンドカッター!!」

サンショウだって言ってただろ、隙を見せずに攻撃しろって。


「エアトル家ぇぇぇ!!その身体!寄越せぇぇぇーーーーーーーー!!」

は?身体を寄越せって、やるわけないだろ!!


「おにぃさまぁぁぁぁーーーー!!!!」

え?ディ?!!

あんだけの数のウィンドカッター、放てたの?!

しかも、全部当てたし?!

今までのノーコンはなんだったの?!


って、倒れた。

え?ディが倒れた?


は?なんで?ディが倒れるの?


……僕のせい?


僕がちゃんとディを守らないから、ディが傷つくの?


は?


許さない。

許せない。


あのホネ、アイツも、ボクジシンも。


許さない、許せない、ゆるさない、ゆるせない、ユルサナイ、ユルセナイ、ユルサナイユルサナイユルサナイ……





アア、ソウダ、コッチニコイ。

ミセテやるよ。

ボクノ無念ヲ。



……


………



あ?ここはどこだ?

エアトル家の屋敷か?なんだこいつら?兄弟か?



「ハイ!僕は将来兄上を支えて、領地の発展を助けたいです!」

「こんなに頼もしい弟がいて、私は幸せだな」

「ハイ!がんばります!!」



弟の方は純粋に兄を慕ってるが、兄の方、ありゃダメだな。

演技だ。目が笑ってないぞ?

弟よ、それに気づかないんじゃ、貴族社会ではやっていけないんじゃないか?



ん?なんだよ。

今度は弟と、ちっちゃい女の子が出てきたぞ?


「お兄様!」

「ディアーナ!!よく来たね!」

「うふふ、私、お兄様が大好きだもの!今日は一緒に魔法の訓練してくれる約束よ?」

「ああ、もちろん覚えているとも、一緒にがんばろうね!共に兄上を支えよう!」

「んもう、お兄様ったらそればっかり。私のことも考えてくれなくちゃ!」

「う、うん。わかってるよ。ディアーナは僕の大切な人だ」

「本当?!じゃぁ、私、将来お兄様のお嫁さんになってあげるわ!」

「うん!一緒に領地を盛り上げようね!!」



なんで僕は他人のイチャイチャを見せつけられてるんだよ?

ディの所に帰りたいんだが?



「兄上!!何故ですか?!なぜ、兄弟で争わなければならないのですか?!

共に領地を守っていこうと、あれほど!!」

「オマエのその甘ったれた思考にヘドが出る。

なんでもかんでもいい顔しやがって、出来ないもんは出来ないと切り捨てもできねぇ。

キサマが本家の次男でいい顔した分、期待して本気で話を持ってくるバカがどれほどいるか、考えた事もないんだろう?

尻拭いする父上の身にもなれ。

そして、俺の評判も下がるんだよ!!

次男は愛想がいいが、長男は冷徹で融通のきかない頑固者だとな!

共に支えるだぁ?

キサマと一緒は共倒れが精々だ!!」



ああ、ここはあの大岩の前か。

兄の言い分の方が、貴族的に正しいな。

確かに、演技も見抜けない弟じゃ、詐欺師の良いカモだな。



「やめてくれ、兄上!僕は戦いたくない」

「この期に及んで、良い子ちゃんぶるかよ。

俺はキサマが心底嫌いだ。俺の為に、死んでくれ。

ウィンドカッター!!!」



ああ、本気だな。ありゃ殺されるな。



「お兄様!!」

「んなっ!」



オイオイオイオイ、妹もどき、前に出て、弟庇ったぞ?

オイコラ令嬢、一人でこんなとこまで来やがったのか?

ここ、なかなかの森の中だぞ?



「ディアーナ!ディアーナ!!」

「お、おにぃさま、ごぶじで……」

「ディアーナ!あぁぁ、ディアーナ!なんで、なんでこんなことに…」

「おにぃさま、いっしょにかえりましょ……」

「ッチ!余計な手間を!一緒に始末する。ウィンドカッター!!」

「ウィンドウォール!

なぜ、なぜ兄上!ディアーナは関係ないでしょう!

早くディアーナの手当てを!!」

「コイツの家がキサマを取り込んで、キサマを領主に押してるんだよ。

キサマなら傀儡にちょうど良いだろう、ってな!」

「そんな、ウソだ!!」

「そうやって、汚いものを否定して人の善意だけを見てるキサマが、ほんっとうに、

大っ嫌いだあああああああーーーー!!!!!」

「うわぁぁーーー!!!!あ、あにうえ、ゆ、ゆるさ…な…ィ」



あ、ヤッた。

兄の思いの強さが勝ったわ。

だろうな。兄の方が信念があるわ。

殺す必要は、まぁ、こんなダイジェストじゃ判断つかんが?

弟、僕は兄に同意する。オマエの主張は受け入れられない。



「ディアーナとオマエが一緒に森に訓練に行ったことにしよう。

そこで、魔物に襲われたんだろう、ってことにして捜索は打ち切り。

この傷は見せられないからな。

せめて、ディアーナと一緒に埋めてやるよ」



ああ、それでこの大岩の元に二人の死体を埋めたのか。

だから、大岩から魔物が出てきたんだな。

ん?なんだ意識が引っ張ら、れ、、、




「………ど…、り……、リオ殿!

すぅーーー

わかりました!ディは俺が幸せにして見せます!!!」


「オマエがディって呼ぶなーーーーーーーーーー!!!」


「「あ、起きた」 」


ああン?なんだ、どうなってる?

ん?ディは?ディはどうなった?!


「あ、お嬢様は、魔力切れっす。寝てれば治るっす」

そう言って、ワサビがディをおんぶしてた。


「抱っこは両手が使えなくなるっす」


おんぶ紐なんてあったのか?


「お嬢様、まだ小さいんで、俺らの上着で、なんかいけたっす」


ディが無事ならヨシとする。


「で、エミリオ様、ロアが大活躍っす」



うん、何があった?

お読み頂きありがとうございます!


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