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今世つんだケモ娘  作者: 結輝


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10/13

10.その行動の意味。

やっと熱が下がったし、身体も痛くない。

この世界の薬は、苦いけど万能だ。


「きゅみゅーっ!」


ベッドの上で身体を伸ばした。


だけど、ばあやさんから1週間は部屋から出ないで安静にするように言われた。


リオは、かなり怒られたらしい…


わたしの寝床は、リオの部屋から客間に移され、安静にしている間、わたしへの面会は、毎日1時間だけと言われたらしくて、落ち込んでいる。


それでも懲りずに、仕事の合間を縫って、わたしへの手紙を書いてくれる。


何度も手紙を届けに来る執事さんに申し訳ない。


『何度もすみません』


と文字で話すと、


「いえ、手紙を届けないと仕事してくれないので…、早く元気になって下さいね」


と困り顔で返された。


執事さんご苦労様です…


………

……


安静期間が終わり、わたしはリオ様の婚約者となった。


婚約契約書にサインがわりの手型を押した時は、


本当にこれでいいの?


と思ったけれど…


リオは「問題ないよ。可愛いすぎる」とわたしを撫でまわした。



婚約者になったからって、おだやかな生活は今の所変わらない。


ちなみに寝床は、またリオの部屋に戻された。


変わった事と言えば、寝る前に念話の練習をする様になった事だ。


つがいは、想い合っていれば念話で会話ができるらしい。


リオは、今まで何度か私に対して念話を試していたそうだ。


ちなみに、相手に話したい言葉と心の声は違うらしい聞こえないから安心した。


今はリオのベッドの上で念話中。


『ミュア…、念話うまくなったね』


『リオ様のおかげだよ。ありがとう』


『あ…のさ』


『なあに?』


『今更なんだけど…、ミュアが家出して…連れて帰った日の事、覚えてるかな』


『え?ああ…、うん。覚えてる』


リオに拒絶される嫌な夢を見た日だ。


『あの日…目を覚ましたミュアが僕にした事も、覚えてる?』


リオが顔を赤くして腕を顔に当てて恥ずかしそうにする。


『した事?…え、あああ!ちょっ!あれは、ちょっと、変な夢見ちゃって!それでっ』


たしか…リオに馬乗りになって夢中で顔舐めちゃったよね。


どうしよう!恥ずか死ぬ!


わたしがいても立ってもいられず、ベッドから逃げようとしたら、リオの腕にすぐに捕まった。


『ちょっと、落ち着いて!大丈夫だから』


ぜんぜん大丈夫じゃないよ!


『だって、あんな事…』


『はあ…、やっぱり無自覚か…』


『え?…』


『ミュアは知らないかもしれないけど、あれ…、獣人の求愛行動だから』


『あ…、え?うそ…、だって、リオだって』


『そうだよ?僕もしたでしょ?』


ブワワッと毛が逆立つ。


あの時、獣化したリオがわたしを舐め回したのは…そう言う。


お互い恥ずかしくなって、抱きかかえられたまま少し沈黙した後、リオが呟いた。


『あの…さ、また、してもいいかな?』


ぐっ…


一瞬息が止まった気がした。

胸が苦しい…


ああ…、どうしよう。


嬉しい。


獣人の本能なのか、つがいだからなのか

身体を舐めてほしいなんて…


別に発情期じゃないし!

てか、発情期なんて未だ来たこともないけど…


自分が欲情してるみたいで恥ずかしい。


なんて返事したらいいの?


どうぞって? 舐めて?

なんて言えないよ!


でも…


でもね…


自分の気持ち、我慢しないって決めたから…


『あの…、お手柔らかに…お願いします』


わたしを抱きしめるリオの身体に擦り寄った。


『う…ちょっと、その可愛さ反則だよ…』


「みゅ?!」


アッという間に獣化したリオは、わたしを懐に抱え込む。


グルルル…

のどを鳴らして興奮気味に


『もう、離さない』


と呟いた。


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