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その2!

 

 いやー、それにしても天使様の言うことを聞いといて良かったよ。仕組みは違えど、似たような機能が多いから、この世界は確かに僕には過ごしやすい。

 前世はあれだけ便利な世界だったから、月光島じゃない方行っていたらサバイバルは生活に対応できずに弱っていったと思う。

 それに比べて月光島では水を保管できる機能を持つものも開発されているし、わざわざ水汲みに行く必要もない。ボタンを押すことによって、必要な分だけ水を出すことができ、水を無駄にすることもない。


(色々な世界を知る人の意見は聞くもんだね! ‥‥転生できても、すぐにまた死に戻りしたら転生したことがもったいない結末になってしまう)


 それにしても、今日は妙に野鳥が多い気がするなぁ。普段ならここら辺には近くに森もあるし、野生動物がくることも少ないのに。……誰か生ゴミでも捨てて言ったんだろうか。

 いや、まさかそこが貴族の血縁者と知りながら、有栖家は気にしないと言えど、他の貴族から罰則されるとわかっているのにゴミを捨てるような真似をする人はいないだろうし‥‥。普段と違う光景に戸惑う。


(うむ。気になるな‥‥)


 慎重に野鳥の声を探りながら、脳内で探索と呟き、慎重に足を進めて行く。どうやら野鳥らしきものがいそうなのは、候補として3点みたいだな。

 しかし、ここまでヒントがないと言うことはハッサクやサクアのように、神様からの贈り物ではなさそうなのは確かみたい。


 さて、問題はどうやってたくさん鳴いている野鳥の場所を特定して向かうのか、だなぁ。どうしようか。


(って、ん? この普段サイズの丸に隠されるように映っている小さな丸はなんだろうか‥‥)


 なんか、モヤモヤするな。

 うーん、サクアやハッサクは言いつけ通りに温室にいるみたいだし、スキル上げをしているだろうから温室から出ることはなさそうだ。

 ‥‥様子を見に行くか? 見た感じ、魔物の時に出たアイコンとは違うようだし、ただの野鳥みたいだ。攻撃力皆無な僕にも追っ払うことができるだろう。

 この前のハッサク達のように、命に危険があることが起きていないとは限らないからね。


 そう判断したと同時に走り出し、脳内で目的地を確認しながら迷うことなく、数分くらいでたどり着くことが出来た。


(‥‥事前に地図を頭に入れておいて良かったよ)


 そうじゃなきゃ、4匹の命が野鳥によって奪われるところだった。僕は冷静に野鳥に近づき‥‥、


「去れよ」


 自分でも驚くくらい、冷たい声が出た。その瞬間、野鳥はその声を殺気と勘違いしたのか、羽を騒がしく音を立てながらバタつかせながら、飛び去ってしまった。


(‥‥ごめんね。君らも生きるために、この4匹の卵を食べようとしてたんだろうけど、今回はこっちを味方することを許してね)


 こんなに精一杯、生きようとしている生き物を見捨てることは出来ないから、野鳥には我慢してもらうことにしよう。

 僕は自分の服の大きめに作られたポケットに4つのポケットを入れ、水保管庫に向かった後、ジョウロに水を溜め、すぐに温室へと戻るのだった。


 温室に戻った後、ハッサクとサクアに面倒を見てもらおうとポケットから卵達を取り出せば、ピキピキッとひび割れていく音が聞こえた。

 そう言えば、卵をしまっていたポケットは腹部だ。体温も満遍なく伝わりやすいし、孵化するキッカケになったのかもしれない。

 そう考えた僕は孵化するまで待つことにした。その瞬間だった、手前から順々に孵化し、飛び出すようにその卵の正体は飛び出してきた。


(‥‥え? 空飛ぶもふもふ?)


 見た目は風で飛ばされる前のタンポポの綿毛のようでそれぞれ、エメラルドグリーン、オレンジ、コバルトブルー、紫のもふもふが空を飛んでいた。

 彼らはゆっくり、ふよふよと僕に近づいてきて、猫が飼い主に体を擦り付けるような仕草をしてくる。


(‥‥刷り込みに成功してしまった、ってこと?)


 そうなれば、誰かにテイムしてもらえるように頼むこともできないし、僕がテイムして責任をとるしかない。それが命を救う責任だと思うから。

 まずは彼らの正体を知ることが先だな。


(ステータス!)


『・正体不明のもふもふ

・種族ーーーーーー■■■■

※これは有栖零には知ることが不可能な情報です。

・性質ーーーーーー感受性が高く、ピュアな心を持つ子供が好きで、大人では好き嫌いが激しい。

喋ることができないが、言っていることは理解できる高い知能を持っている。

・心を開いた相手でなければ、主人以外に姿を見せるようにしない。


・まだ名前はない。

・エメラルドグリーンのもふもふ

・風が好きで、風が吹くたびにもぐもぐ食べている。あと食べるのは薬草。

・植物を操るスキルが使える。


・■■■■■■■■■■■■■

※これは有栖零には知ることが不可能な情報です。

・刷り込みに成功した有栖零のみテイム可能


・まだ名前はない。

・オレンジ色のもふもふ

・良くピカピカと発光するのが特徴。

・火を好み、火を食べる。火を食べた後、火を操ることが可能。

・刷り込みに成功した有栖零のみテイム可能


・まだ名前はない。

・コバルトブルーのもふもふ。

・忠誠心が高いのが特徴

・水を好み、水を食べる。水を食べた後は水を操ることが可能。

・刷り込みに成功した有栖零のみテイム可能


・まだ名前はない

・紫色のもふもふ。

・争い事を好まないのが特徴

・人の心の闇を食べ、安らかな夢を与えるスキルを持つ。

・刷り込みに成功した有栖零のみテイム可能』


(‥‥知れない情報もあるのか。それに今回はハッサクとサクアに比べてステータスの表記され方も他とは違う‥‥)


 そう考えながらも、深くは知ろうとはしてはいけないと勘が警告をしてくる。こういう勘はよく当たる、深く考えすぎないことにした。

 そんなことよりも、この子達だ。刷り込みに成功したことにより、僕にしか契約できないのなら、責任持ってテイムする意志は変わらない。

 それに、ハッサクとサクアに兄弟が増えることも悪いことではないだろうし。


エメラルドグリーンのもふもふの子→ククル

オレンジ色のもふもふの子→ハルク

コバルトブルーのもふもふの子→リリア

紫色のもふもふの子→シアン


 と名付けることにした。幸い、寛大なハッサクとサクアはすぐに新しい家族を受け入れ、ハルクとリリアの2匹と楽しそうに遊び始めた。

 ククルは僕の頭部で羽休め? をしながら日向ぼっこをし、シアンは飛びながら僕の頰にすり寄っている。

 僕は時折、ジョウロを置いてククルとシアンの2匹とスキンシップを取りながら、鼻歌交じりに温室整備を進めていく。


(‥‥ククル、ハルク、リリア、シアンはスキルの詳細がわからないからなぁ。

ある程度強くしないと生き延びれないし、スキルの詳細がよくわからないからどうしたらいいもんやら‥‥)


 温室整備が順調であるのは嬉しいし、温室整備をするのは楽しいと感じながら、内心では新しい従魔の鍛え方をどうするのか戸惑っていた。

 まあ、自分の手に負えない事態なら、叔父様に相談するしかないかと開き直ることで、温室整備に意識を戻すのだった。





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