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このパラレルワールドは女神を試そうとしている  作者: カルトカイマ
第一章 パラレルワールド
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第八話『女神だけがいない世界』

ループのようでループじゃ無い。この世界の北岡徹はもう――

主人公は第九話変更します。視点は「北岡徹」から「女神」に変更。

次回からは女神視点でいくで~(予告)

「く……この世界ではもう魔素が存在しているはず。上手くいけば北岡徹を倒せるかも知れない」


 俺は女神に向けて攻撃態勢でいた。悪いけど、容赦しない。俺はもう北岡徹ではない。欲望の果ての姿「パライズン」だ。


「喰らえ。氷と光属性の融合魔法。【フローズンサンダー】」


 女神の頭上に無数の氷の刃が飛び散る。それらは四方八方に飛び散り、病室の花瓶や窓などを粉々にし、間もない内に病室は一瞬で荒れてしまった。そして氷の刃がコンセントに触れた途端、大きな爆発を起こし所々に炎が燃え上がる。


「痛いっ!! やめて――」


 女神の身体を傷つけてしまうのが惜しいが、仕方が無いことだろう。

 

「どうだ? 苦しいか? 辛いか? さっさと俺の餌食になるために無残に果てろ」


 欲望の力が、割れた窓の外からも魔素を吸収する。すぐに集まった莫大な魔力をここで一気に放ってしまおうか。だが、これでは女神は死んでしまうかも知れない。ああ、何も考えられない。

 実に悲惨か。実に無残な終わり方か。

 結局、俺も女神もこの世界の人々も地獄を迎えるのだ。


「この悲しき運命に慈悲をッ!! どなたか慈悲ヲォォォォォ!!」


 女神も魔力が戻ったのか、自分自身に結界は張る。こんな結界ごときには負けない。女神だけが生き残る運命など無い。


「我が身体の崩壊と引き換えにこの世界に膨大なる屈辱の炎を浴びよ!! 愚かなこの世界と人々に、今終焉の炎を放つ!! 【グラビティカルネージ】」


 途端、俺の身体が崩壊する。無残に焼き付かされる。ああ、これで良いのだ。愚かな者達に復讐を果たすことが出来た。


「徹くんっ……」


 俺の崩壊した身体の中心から、無数の火柱、爆発、竜巻、雷、氷嵐などが飛び出る。

 それらは全て女神に凄い勢いで向かっていた。


「――耐えられないっ。こうなったら最終手段。女神だけが唯一使える……。【リセットワールド】」


 俺は女神が唱える姿を見ていた。リセットワールド。何故か俺はその名前に聞き覚えがあった。


 リセットワールド。そう。それは女神が時間を戻すわけだが、ただ時間を戻せる訳ではない。

 この世界と全く平行な世界へ移動するのだ。もう、ここにはきっと戻れない。


「徹くん……。きっと――私がぁっ」


「めが……み」


「ごめんね……。きっと救って見せるから――」


 俺は苦笑を交えつつ女神に向けて言い放つ。


「貴様だけが逃げるなど許されるべきかッ!!」


 俺は女神に向けて【集中風圧】を放った。それはそこら中の風圧を一カ所に集める最速の技。この世界をリセットしてしまったら、時間が戻った世界で再び虐められるのだろう。


「憎いッ!! この世界がァ!!」


 集中風圧は女神の腹の寸前まで言ったところで、女神は姿を消した。

 そして、時間軸が歪む。なんと言うことだろう。女神と会う前に戻ってしまうのだ。そして会うであろう女神はこの世界には居ないのだ。ああ、なんという屈辱。あと、もう一歩で――


 絶望に向かっていたのに。







 結局、自分のことしか考えていない。

 自分会えよければそれで良いのだ。

 自分の為なら平気で裏切る。


「どいつもこいつも……俺を裏切りやがって」

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