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遥かなる彼方からの贈り物  作者: 名も無き人
第8章 隕鉄落下
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(3) GEM

秒速400km流星が

地球の近くをビュンビュンと通り過ぎるのを知り


ベス・クリーヴランドは「9月12日」と

日を明確に予言してくれたダイに感謝した。


それに少なくとも

10年後までに衝突するのは

1個だけと予言してくれてもいるのだ。


もしいつ衝突するか分からない状態であれば

それに何個衝突するか分からない状態であれば

この恐怖を回避する事は更に難しくなっただろう。


事態を人類全体が認識するのに

長い時間はかからなかった。


各国政府が

マスコミに規制をかけなかったのである。


混乱は予め予想されていた。

報道によって死傷者が出る様なパニックが生じる事も

何度も何度も伝えられていた。


それでもなお

降り注ぐ様に地球の傍を通り過ぎる

小惑星に関するマスコミの報道が始まった。


多くの天文学者がカメラの前で情報を伝えた。

あらゆるマスメディアが

一斉にこの小惑星衝突に向かった。


当然その規模もマスメディア史上空前の規模となった。


但し、報道の内容は比較的単調であった。

まずこの小惑星の移動速度が秒速400Kmと


「馬鹿げた程速い事」。


それが小惑星の衝突の予言を決定付けた。


小惑星の衝突の予言は

世界の著名な科学者のチームで行われた事になっていた。


その科学者のチームはGEMと呼ばれていた。


GEMはダイの予言を信じた科学者達のグループである。


そのGEMの予言が

現実的に裏付けられるに至って

ほぼ全ての人類が一斉に

そして本気で隕鉄の落下を信じ始めた。


オーストリア東部に残っていた人たちも

一斉に逃げ出した。


もちろん大きな疑問は残ったままだった。


それはGEMがどうしてこれを予言できたかであった。


多くの科学者に留まらず

多少の科学的な思考をする者であれば

この小惑星の衝突を予測する事が不可能な事位は

簡単に推測できたのである。


だからGEMの発表に対し

多くの批判が重ねられてきたのである。


一方で各国政府が

GEMの発表を簡単に受け入れた事に対しても

大きな批判が起こった。


しかし、それも長続きしなかった。

権力の座にある殆ど全ての人物には

ダイの説得が及んでいたのである。


その意味でも

ニューヨークで行われたプレゼンテーションは

大きな力となった。


小惑星が衝突した時の

被害についての報道も行われていた。


しかし、ここでも

この衝突を予言した科学者チームの予言内容に

疑問が呈される事となった。


なぜオーストラリアの東方の沖なのか

と言う疑問が常に述べられてきたのである。


この位置を特定できる技術を持つものが誰もいない事位

少し知恵のある中学生なら

簡単に想像できる筈であった。


その頃になって、この9月12日の予言は


実は宇宙人から教えられたと言う噂が立ち始めた。

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