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遥かなる彼方からの贈り物  作者: 名も無き人
第7章 サバイバルネットワーク
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(12) 画像の威力

3D隠し絵とは

ステレオグラムとも呼ばれ

画像の中に

特殊な加工をした画像を仕込んでおいて

それを平行法とか交差法とかと言う手法で

探して見るものである。


これを実際見るには

多少の努力とテクニックが要る。

しかし観る事に成功すると

画像が直接脳の中で結ばれる為か

非常に鮮やかで美しい画像となる。


しかもそれは立体の画像となる。


それと似た鮮明な立体画像が

巨大スクリーンに現れていた。


だが一方で、その巨大な画面に現れたのは

ごく普通の日本のテレビ局の番組の様だった。


まず画面には

眼鏡をかけた科学者が出演して喋り始めた。

高名な学者なのだろう。

淡々と事実を客観的に述べるタイプの喋り方だった。


「人類は経済を発展させ


どんどん繁栄を大きくしてきました。


しかし実を言えば


現在の人間の活動を支えるには


地球が3個分必要なのです。」


彼は、現状の地球環境の事態の深刻さを

「地球3個分」と言う

非常に分かり易い表現を用いて、切々と訴えた。


そして画面が切り替わった。


「だからN△Kでは

アイドリングストップの運動を応援しています。」


そこまで見せるとスクリーンが突然消え

ダイが喋り始めた。


「この放送局は


日本で最も力を持つ放送局です。


そして彼らは地球環境のバランスが


根本的に破壊されつつあるのを知っていて


それを科学者に喋らせているのです。


しかし、その結果の彼らの行動は


アイドリングストップ運動なのです。


如何でしょうか。


これは多かれ少なかれ


全世界に共通する出来事ではないでしょうか。」


ダイは、ここで言葉を切って皆を見回した。


また突然空中にスクリーンが出現し

全速力で走るライオンが映し出された。


躍動する猛獣の動きが

一切の画面のブレなく表現されるその映像に

全員が釘付けになった。

現状の地球上のいかなる技術を用いても

このスピードと鮮明さで

動画を表現する事は不可能に思われた。

しかも画像はどう見ても3次元で見えていた。


猛獣は全速力で駆けている。


そして画面は変化し

遠景を捉え出した。


その猛獣の視線の先には

シマウマの子どもがいた。


しかし、その子供のシマウマは

ライオンに気づかず

逃げようともせずに

余裕たっぷりに欠伸をしている。


シマウマの子供が見る見る近づくのを

スローモーションで見せながら


ダイは続けた。


「全速力でこちらに向かってくる


ライオンを見ているのに


ゆっくり背伸びをしているシマウマの行為と


この放送局の行為とは全く同じなのです。


放送局の様な


数多くの人類に影響を与えるマスメディアには


特に非常に重い責任があります。」


ダイはここまで一気に喋り

一度言葉を切った。


この巨大スクリーンによる画像が

ダイのプレゼンテーションに加わった瞬間に


会場の雰囲気は一変した。

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