(6) いよいよプレゼンテーション
場所はニューヨーク
元は貿易センタービルがあった場所の
近くに建てられた建物だった。
9・11テロが起こった場所の
近くにこの会場を設けるのは
米国らしい演出にも思えたが
実はこれはダイが指定したものだった。
世界の要人達に
ダイの意志を理解して貰わなければならない。
その彼らを危険に晒さない様にする事は
ダイにとって重用な事だった。
またダイの仕事を支える人々を守る為に
最もセキュリティが完璧な建物を選ぶ必要があった。
その点ここは軍事施設を除けば
最高レベルのセキュリティが確保できる。
米国大統領と企業のオーナー達が
ダイの要求を積極的に受け入れてくれた。
そして軍隊までが動員され
最高レベルのセキュリティシフトが敷かれた。
出席者の安全を考え
ダイは最初は直接の出席ではなく
インターネットや衛星放送を使った会議を考えた。
しかし最終的に
直接顔と顔を合わせる会議形式が
必要だと考える様になった。
なぜなら、彼ら全員が一同に会した場所で
ダイが直接に彼らに語りかける必要がある
と思ったからである。
この機会に、彼の精神的な結束と
そして結束させたグループに対する
強い方向付けが必要だと思ったのである。
ダイにとっては
この世界の要人達の心を「完全に捉える事」が
どうしても必要だったのである。
どの様に優れたヴァーチャルであっても
ヴァーチャルはヴァーチャルである。
距離と時間をかけて移動を行い
会議に参加させる形で
初めて効果的に訴え掛けられる事柄もある。
実際の所、ダイが集めた人々の顔ぶれは
驚くべきものだった。
各国の要人を集めた秘密会議としても
歴史上圧倒的に最大の規模であった。
首脳だけでも70カ国を超える面々が一同に会し
主要国の首脳は例外なしに出席していた。
ニューヨークの国連ビルでの会合への
出席を表向きの理由として
世界各国の代表が集まったのである。
それだけでなく
多くの分野の指導的な立場の人々も集まっていた。
大資本のオーナー
著名な科学者や芸術家
王族や宗教指導者
中にはなぜ呼ばれているのか
通常では想像ができない人々も数十人居た。
それは世界を動かす
フィクサーと呼ばれる人たちだった。
表には決して出ないフィクサーとして
力を振るう彼または彼女の顔を
会場で偶然に見つけた各国の要人達が
驚いて彼らを見つめ
そしてその後に
丁寧に挨拶を繰り返す姿が
そこかしこで見られた。
また闇の世界で生きる人たちも多く居た。
そこには
今の地球上で
社会的に大きな影響力を持つと考えられる
あらゆる人々が集まっていた。
この小説の目的は
現状の人類が晒されている
危険な状況を感じる筆者の
単なる訴えです。
もし複数の章をお読みいただけた居られたら
是非ご感想等頂きたく
お願いいたします。




