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大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第一部 辺境開拓村

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『大力』ギフトの設定

とりあえず、どこまで身体術で強化できるかは魔力次第であり、あとはバランスの取り方にさえ慣れれば、どこまでも伸ばせそうだと思えた。


これなら俺が身体強化系のギフトを名乗っても問題なさそうだ。



剛力や怪力とは違って、今までギフトとして存在してない名称・・・


そうだ。

とにかく大きな力ということで、「大力だいりき」という名称のギフトにしよう。



大力ギフトの設定は次のように考えた。

①どこまでも限界なく身体術で強化できるが、その分制御が他の身体強化系ギフトより難しい

②魔素の動きがある程度把握できる

③ものごとの考え方や思考力が強化される


そして、①だけを表向きの、ギフト鑑定の王都からの使者に知らせる内容として、②と③は身内だけに知らせる内容とする。


これで、表向きは「近距離では強いがそれだけのギフト」として、そこまで権力者に脅威には思われないように欺瞞できるんじゃないかな。




ギフトを切った状態で身体術と魔術が使えるかどうかも試してみた。


苦労はしたけれど、ギフトで使えていた感覚が体に馴染んでいたからか、ギフト使用時よりかなり低いレベルではあるけれど、使えるようになった。


身体術も魔術も、使った経験が先にあれば習得がかなり容易になりそうだと実感した。




この1ヶ月、いろいろ試行錯誤してみたけれど、隠れて情報を集めたり検証したりするのに限界を感じてきた。


元々こそこそしていたのは、可能な限り採り得る選択肢を残すためだったんだけど、ギフトの欺瞞の目処が立ち大力ギフトで通すことに決めた時点で、俺がエルン村を抜け出す選択肢は消えている。


今後の方針を立てるための更なる情報収集・検証を進めるには、隠さず表立って活動する必要がある。


そろそろエルン村長たちに俺がギフトに芽生えたことを明かさないとな。




さて、どのように伝えようかな。


有仁がコンサルティングファームにいた時のことを思い出してみよう。


新入社員をプロジェクトチームにアサインする時、その社員のどんなことを知っておきたかっただろうか。


まずその社員が何をどの程度知っているのか、何ができるのかは知っておきたかったよな。


そして、その社員からいきなりプロジェクトに関する提案なんぞされても、「プロジェクトの内容も理解してないやつの提案に説得力なんぞないな」と呆れただろう。


やる気には溢れていても、いきなり的外れな提案をしてくるヤツが結構いたよな・・・つい遠い目をしてしまいそうだ。


翻って、5歳児がいろいろ考えて試したいと伝えても、説得力はまるでないよな。



素直に大力ギフトの内容と、わかったこと、わからなかったことを伝えようか。


そして俺を訓練や作業に加えることを検討してもらおう。


話が通りそうなら今後の展望のとっかかりのところくらいは伝えてもいいかもしれない。


後は相手次第のところがあるから、人事を尽くして天命を待つ、もしくは、軽くあたって後は流れで、てところかな。




さあ、今夜にでも、エルン村長に伝えよう。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


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