未来を確実に予測する方法
エルン村長とアデリナさんと、王都に行ってからどうするかの話し合いも、定期的に行っている。
王都の風潮や学校の授業、貴族家についてなど、知っておいたほうがいい内容は数多い。
それらの前情報と、現場で収集する情報を駆使して行動するつもりだ。
エルン村長とアデリナさんには、人流、物流、商流、情報流の4つの流れの考え方は話してあるし、レフ兄さんにもその点で協力してもらうことに決めてもいる。
その4つの流れを活用する話の中で、2種類の『未来を確実に予測する方法』の話もした。
有仁は経営戦略を立案すること、またはその支援をすることを仕事として携わっていた。
長期的な経営戦略を考える上で、未来の動向を読むことが重要だが、その動向を読むこと自体が難しい。
その未来の中で、『確定している未来』という考え方もあったのだ。
人口動態で、ある国の50歳が100万人いたとすると、全員が生き延びるなら10年後は60歳が100万人いることになる。
10年後に現在50歳の人間がその国で生き残る可能性が90%なら、10年後に60歳は90万人だろう。
ものすごく単純な話ではあるし、他国からの人口流入や人口流出などの要因も考えていないけれど、未来の動向を読む手段やきっかけになることでもある。
この『確定している未来』が予言して実現させる手段の1つめで、2つ目は、『予測して、それを自分で実現させる』だ。
2年後に○○のブームが来ると予言して、様々な手段を使って2年後に照準を合わせてブームを起こさせる。
これも単純な話ではある。
でも、後者の『予言をして、それを自分で実現させる』は、手段を選ばなければ、強力な力になる。
例えば、2年後に隣国で飢饉がある、として2年後に照準を合わせて食料を確保し、隣国への物流網を準備し、取引を実行する人材を用意する。
そして、隣国に飢饉を起こす。
土地に毒をまく、水源に毒を入れる、農民を減らす、農地を荒らす。
手段を選ばずに。
そして、助けに来ましたという顔をして、利益を乗せて準備した食料を売り捌く。
・・・これが、自分で予言して達成することとで得られる利益だ。
もちろん、ここまでやるとリスクも高い。
多数の国に情報網を築き、取引できる環境を用意し、物価の動きなどを把握して、人・物・金を動かし、安く仕入れ、高く売る、という穏当な活用の仕方もある。
まあ、必要になったら、考える、というだけのことだ。
エルン村長とアデリナさんには、こういった話をした後、非常の手段が必要にならないように、様々な手を打ち、準備しているんだと説明して安心してもらった。
・・・まあ、本当に必要になったら、俺はやるけどね。
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