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大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第三部 貴族立身

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222/252

報告と報奨の儀② アルト隊への報奨、次のステージへ

俺に続いて、アルト隊のギフト持ち、棍術ギフト持ちのダミエン、斥候ギフト持ちのブライム、諜報ギフト持ちのリュク、斧士ギフト持ちのマルセル、体術ギフト持ちのボリス、剛力ギフト持ちのサブリナが、騎士から一代限りの男爵に叙爵された。


元混成部隊リーダー格のマクシ、ケニー、リビオ。

傭兵出身のサリム、ガッド、トメル。

貴族家のロッド・ダルモン、ガエル・ヘンリオン。

ギフト持ち以外の平民または平民格の8人は、全員騎士の地位が与えられることになった。


男爵家四男のロッド・ダルモンと子爵家次男のガエル・ヘンリオンは貴族家の者であるが、当主でないので貴族ではないという地位にある。

騎士の地位を得ることは、2人にとっても確たる地位になって喜ばしいことだろう。



この場にアルト隊全員が呼ばれたから、全員何かしらの地位の向上はあると考えていたが、想定していた中で最上の地位だったな。



アルト隊に続いて国軍の幹部たちにも報奨が与えられていた。


クレマン・ラングマンはラングマン伯爵家の当主の甥という立場で、個人としては一代限りの男爵の地位にあったが、陞爵はなかったものの継承可能な永代男爵となった。


ベルナール・ジェレミアスは中隊長から大隊長へと昇任されることになった。


俺が知っていて目立った報奨を与えられたのはそれくらいだろうか。




報告と報奨の儀が終わり、アルト隊でまとまって謁見の間を退出し、城を出て、内壁と外壁をくぐって王都を出た。


駐屯地に戻る途中で「いいぞ」と声をかけると、「「「「うおーーーーー!」」」」とアルト隊の隊員たちのテンションが爆発した。


謁見の間を出た時に「黙れ」と伝え、無言で歩き続けていたから、もう我慢の限界だったろうな。



「まさか、今になって男爵になるとはな・・・」


「うおー!

俺が男爵!

斥候ギフトで馬鹿にされていた頃には考えられねーこった!」


「いやー臨時で参加した俺まで男爵とはねー」


一度国軍に所属して辞めたダミエン、ブライム、リュクはそれぞれ男爵になったことを噛み締めていた。



「学校を卒業して1年と少しで、もう男爵とはな!

国軍に所属した時には考えられなかったな」


「ああ、本当にな!」


「私もだよ!

それ以前に、謁見の間で国王に声をかけられること自体がおかしいくらいさ!」


学校卒業組のマルセル、ボリス、サブリナは境遇の変化に改めて驚いている。



「俺たちが騎士ってのはなー!」


「ああ、そんな柄じゃねーな!」


「国軍にいた頃は、考えたこともなかったな」


元混成部隊リーダー格だったマクシ、ケニー、リビオは混成部隊で戦っていた期間が長かっただけに、アルト隊に入隊してからの変化と立場の変化にどこか落ち着かない様子だ。



「何だか俺たちはオマケで騎士にしてもらえたような気もするけど、やっぱそれでも嬉しいな!」


「ほんとだねー」


「うまくいき過ぎているようで怖い」


傭兵出身のサリム、ガッドは自分たちの幸運に素直に喜び、トメルは幸運過ぎて不安になっているようだ。



「家では厄介者扱いだったのに、ついに騎士になるなんてね!

自分もそうだけど家族は余計に信じられないだろうなー」


「はっはっは!

私だってそうさ!

私以外みな真面目で何で私のような者が生まれたのか不思議に思われていたが、騎士になったことでさぞ驚かれているだろうよ!」


男爵家四男のロッド・ダルモンと子爵家次男のガエル・ヘンリオンが家での境遇と現在の立場の変化に改めて驚いている。



驚き、喜び、時には自分たちの立場を茶化したりしながら、ゆっくりと駐屯地への道を進む。



「それにしてもよー


アルトが子爵になったのも驚いたが、ローゼルスタッド侯爵家の領地だった所を断ってわざわざ辺境を領地にもらったのには死ぬほど驚いたぜ!


国王の前で思わず声を上げそうになったしな!」


ブライムが言うと「そうだ!」「俺もだよ!」と口々に声が上がった。



「そうか。

駐屯地に戻ったら、そのことも含めて、今後の展望を話すよ。

今まで話していなかったことも、一緒にな」


俺が言うと、これまでとは異なるステージになる話であることが全員に分かったようだ。


「マジかよ!」「急げ!」と駐屯地に身体術で身体強化してまで走る者もいる。


苦笑しながらそれを追いかける者もいる。



俺は一人取り残されて、先に行ったアルト隊の隊員を眺めながら、少し足を速める。




ついに、俺の最優先目標である、エルン村を含めた南東辺境開拓地域を貴族として治める立場になれた。


もう政府の不安定さに左右されることがなくなり、貴族家の横槍には堂々と対抗できるようになった。


辺境と大森林で、様々な取り組みに着手できるようにもなった。


そして、もう何者にも憚ることなく、エルン村に戻ることができるようになった。



アクチュア王国への影響力を確保するため、アルト隊はこれから拡大させていくつもりだ。


今後は王都と辺境を跨いで活動するようになる。



南部辺境開拓地域までもらえるとは思っていなかったが、これで予定が早まった。


さあ、これから新しいステージだな!


この作品を読んでいただきありがとうございます!


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