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大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第三部 貴族立身

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大きく動く『時』④ 領都侵攻

合流してから10分も経たない内に、ローゼルスタッド侯爵家領都の外壁の西側の門の前に辿り着いた。


アルト隊を遠くからでも視認できたからだろう、日中は開けたままにされているはずの門が閉められている。


まだヴァンサンが捕らえられたことは伝わっていないはずだが、アルト隊は敵対的な存在だと門を管理している者に浸透させていたんだろうな。



この領都の外壁には西の門以外に北東と南東に門がある。


斥候ギフト持ちのブライム、斧士ギフト持ちのマルセル、傭兵出身のサリムとガッドの4人は北東の門の前へと向かわせ、元混成部隊リーダー格のマクシ、ケニー、リビオと傭兵出身のトメルの4人を南東の門の前へと向かわせた。



「ヴァンサン・ローゼルスタッドはその罪により爵位と地位を剥奪された!


ローゼルスタッド侯爵家は既に存在せず、ローゼルスタッド侯爵家だった者たちは全て平民となった!


旧ローゼルスタッド侯爵家の者を捕らえるため、我々アルト隊がここに来た!」


大声で宣言し、風魔術で領都中に声を届けた。



「アルト隊をこのような門で防げると思うなよ!」


長さ20mの巨大な柱を生成しながら宣言し、その柱を門のある場所へ縦に振るった。


巨大な物同士が衝突する音と外壁ごと扉が弾ける音が轟き、壁や扉の破片が壊れて飛散する音が続いた。



「ローゼルスタッド侯爵家は既になく、ローゼルスタッド侯爵家だった者は平民となった!

ただの平民ではなく、罪を犯した罪人たちでもある!


罪人どもに加担し、アルト隊の前に立ちふさがる者は、全て敵とみなすと心得よ!」


再度ローゼルスタッド侯爵家の末路を宣言し、俺は巨大な柱を土に返して領都の中へと進んだ。


体術ギフト持ちのボリス、剛力ギフト持ちのサブリナ、ガエル・ヘンリオン、ロッド・ダルモンの4人は西側の門があった場所に残しておく。


副官のダミエン、諜報ギフト持ちのリュクと俺の3人で、領都の中央にある城へと向かう。



門から城まで続く大通りにはほとんど人影がなくなっている。


残っているのは何が起こったのか判断できずに逃げ遅れた領民と、ローゼルスタッド侯爵家に仕えていた衛兵たちくらいだ。


街を巡回している衛兵だろうが、俺たちを止めようとはしてこないな。


ローゼルスタッド侯爵家が既にないということで動く必要がないと考えているのか、ただ思考停止しているのか。


この領都に何者かが攻めてくるようなことはこれまでになかっただろうし、後者かな。



城に近づくと、城から出てきたと思われる兵士たちが立ち並んでいた。


ローゼルスタッド侯爵家に仕えていた騎士たちとその率いる兵士というところか。


長年代々の繋がりがあって、真偽の分からない爵位剥奪では主家を裏切れないということだろうか。



無駄な問答はせず、剣を抜いて正面から斬りかかり、1人ずつ切り捨てていく。


ダミエンとリュクもそれぞれ端から処理している。



100人程度はいたが、それほど時間をかけずに処理できた。


遠くで取り巻いている逃げ遅れた領民や衛兵は目の前で起きた惨劇にただただ慄いているようだ。



そのまま城に近づき、それなりに頑丈そうな城門を蹴破った。


轟音を立てて門扉が吹き飛び、遠くに転がった。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


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