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大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第三部 貴族立身

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オレグとイリナとの模擬戦① 魔法実演、対オレグ戦

今日は、オレグとイリナを駐屯地に呼んだ。


アルト隊の隊員に魔法士系ギフトの力を見せてやる機会を作ることと、鍛え上げた先の力を見せるためだ。



オレグの土魔法、イリナの水魔法の実演は、大盛況だった。


ダミエンたち熟練の軍事系ギフト持ちですら興奮していたな。



やってほしいことのリクエストを受けて、その場で実現してみせるのも好評だった。


術士を目指している傭兵出身の3人組や男爵家四男のロッド・ダルモンは特に熱心に見入っていたな。



いろいろ実演して見せた後で、俺との模擬戦も見せることにした。


エルン村でよくやっていたが、王都に来てからはなかなかやる機会がなかったな。



まずは互いに刃渡りが80cmの剣を持っての立ち会いだ。


オレグは俺の全周囲から俺に向けて土の槍を生み出し、空から巨大な尖った岩を落としてきた。


俺は地面から伸びてきた槍に合わせて足場を作り、土の槍が生えている範囲外に飛び出す。


空から落ちてきた岩が轟音を立てて地面の土の槍を破壊すると同時にオレグが俺の方に飛んできて斬りつけてきた。


俺の背後で破壊された土の槍の破片が不自然な軌道で俺に向かって飛んでくる。


俺は自分の剣でオレグの剣を受け流し、オレグと位置を入れ替える。


オレグに向かった土の槍の破片はオレグを避け、俺に向かってきた。


俺は土の槍の破片を剣で打ち返してオレグに向かわせる。


土の槍の破片はオレグに当たる前に進行方向を地面に向けて落ちていった。



オレグは何度も土の槍を様々な方向に生み出し、時に空中に岩を出し、立体的に魔法を使い、自身も動いて剣で俺に攻撃してくる。


俺はエルン村でよくやっていた魔力の阻害で魔法の起動自体を邪魔する技術は使わず、時には避け、時には剣で破壊しながら対処した。



オレグの身体術も、剣術も、エルン村にいた頃よりも成長しているようだ。


互いに立体的に機動しながら、何度も打ち合う。



そろそろいいかという頃合いで、身体術を更に強化して空中でオレグに一撃を入れる。


オレグが地面に向けて吹っ飛んだが、土魔法と身体術を駆使して衝撃を和らげて地面に着地した。



副官のダミエンも含めて、アルト隊の隊員たちは揃って口を開けて驚愕の表情をしていた。


オレグは身体術だけでもダミエンを優に上回るからな。


上のレベルの戦いを見せる相手としてちょうどよかった。



あと、身体術で空中に足場を築く技術は戦争ですら使っていないからな。


哨戒任務の時に敵兵の頭を踏んで飛んでいると見せかけて隠して使ったくらいか。



隊員に今課している訓練は本当に最低限の基準のものであること、その延長ではない技術と力、そろそろ隊員にも一度見せておきたかった。



まあ、まだあるんだがな。



「オレグ、10mの剣を作れ」


俺はオレグにそう声をかけて、俺自身も長さ10mの剣を生成する。


オレグもすぐに生成して、手に持った。



俺がオレグに向けて10mの剣を水平に振ると、オレグは自分の剣を叩きつけるように振って俺の剣に当てて止めた。


そのまま何度か打ち合う。



オレグはエルン村にいた頃は土魔法による操作がメインで振っていたが、今は土魔法は補助程度で身体術メインで振れるようになっているな。



剣への強化度合いを高めて振っても、オレグはそれに合わせて強化して当ててくる。


かなりのレベルで使いこなせるようになっているな。



「ここまでにするか」


俺はオレグに告げて剣を土に戻した。


オレグも続いて剣を土に戻す。


「随分と、使えるようになったんだな」


「そりゃあ、アルト兄さんがいなくなっても訓練を続けたからね」


オレグが真剣な顔からはにかんだ顔になって答えた。



巨大な剣同士がぶつかり合う衝撃と音が凄まじく、アルト隊の隊員とイリナは大分離れた場所に移動していた。


俺は離れた者たちが戻ってくるまでオレグと言葉を交わしていた。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


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