↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第三部 貴族立身

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

200/256

たった2人のアルト隊⑤ 帰還、国軍の変化、国王への報告

拠点を防衛する部隊を残し、王都に戻ることになった。


指揮官だった将軍やその取り巻きが全員死んでいるので、第2大隊の大隊長が帰還する軍の責任者となって、指揮することになったようだ。


第2大隊の大隊長は神輿のようなもので、その第1中隊の中隊長であるベルナール・ジェレミアスが実務を取り仕切っているようだったが。



帰途で何度もベルナール・ジェレミアスに話しかけられることになった。


独立戦闘部隊でギフト持ちを何人も確保しているにも関わらず、ダミエン以外を訓練生として表に出さないことを不思議に思っているらしく、そのことについても聞かれたな。


俺についてくる実力がないので鍛えている途中だと言うと、どう理解したのか深く頷いていたが。



俺が野草を集めたり鳥獣を狩ったりして作った飯をベルナール・ジェレミアスに一度振る舞ったら、話しかけられる頻度が増えてしまった。


まあ、最近の国軍の状況や変化について、いろいろ話を聞けたからよかったんだがな。



昨年から戦争で勝利することが増えてきたため、それ以前のような「戦争のための戦争」「負ける前提で起こす戦争」を前提とした体制から変わりつつあるらしい。


軍事閥系の貴族家の力関係も大きく変わっているようだ。

まあ、最大勢力のローゼルスタッド侯爵家が失脚したしな。


戦争ごとの戦争目的が明確になり、それなりに勝つための準備がされるようなったそうだ。


ベルナール・ジェレミアスが今回の戦争で動けたのも、そういった傾向の変化に乗じたところがあるらしい。



なるほどな。


国軍の状況も変わりつつあるようだ。


まあ、今回の指揮官のように血統だけの無能な将軍はまだまだいそうだが、少し組織の風通しがよくなったという段階だろうか。




王都に到着すると、こちらは指揮官を討たれているので完全勝利というわけではないが、拠点を守り切った勝利であるとして凱旋することになった。


俺やダミエンもそれなりに良い位置での行進だった。



謁見の間での報告は、帰途で代表者になっていた第2大隊の大隊長と、その補佐をやっていたベルナール・ジェレミアス、国王直属の独立戦闘部隊として活躍した俺、そしてダミエンまで参加することとなった。


ダミエンは謁見の間に行くことが初めてだったようで、ガチガチに緊張していた。


俺が堂々としているので、何故か非難がましい目で見てきた。



国王への報告はほとんどベルナール・ジェレミアスが行い、俺が補足する形となった。


前回1人だったアルト隊が今回は2人だったということで、国王がダミエンに興味を持って質問していた。


直答を許されたダミエンはへどもどしながら何とか言葉を発していた。


国王は「アルト隊の最初の隊士として活躍したダミエンよ。大儀であった」と声をかけ、かけられたダミエンは感動していた。




王城を出て、内壁を出て、外壁を出て少し歩いて周りに人がいなくなると、


「謁見の間に呼ばれるなんて、聞いてなかったぞ!!」


ダミエンが文句を言ってきた。


「俺も知らなかったよ。


・・・まあ、状況的にあるかもとは考えていたが」


「言えよ!」


「言ったところで、緊張する時間が長くなっただけだろう?」


「・・・まあな」


「派閥的な位置づけもあるからな。


アルト隊は国王直属の部隊で、親国王派といったところだ。


あと、戦争に勝たせる存在として気に入られている気配もあるな」


「その話は以前に聞いていたが、ここまでという実感はなかったな」


ダミエンがため息をつきながら言う。


「アルト隊の副官として、基本的に今後は参加の方向になるんじゃないか」


「・・・そうか」


ダミエンは更に深い溜息をつく。




駐屯地に戻って、隊員が揃った夕食時に今回の戦争の話をした。


ダミエンの活躍に、マルセルたちは目を輝かせ、謁見の間でダミエンが声をかけられた話にも感動していた。


ダミエンは何とも言えないような顔をしていたがな。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


もしよろしければ、ブックマークと評価の方もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。