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大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第三部 貴族立身

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たった1人のアルト隊④ 『対大力のアルト戦力』との戦い、一度目の斬り込み

トロイト王国軍の少数の人間の動きが落ち着いたと察した所で、俺はトロイト王国軍の最右翼目掛けて100m10秒のペースで走っていく。



元々配置されていた兵士が動揺していることが、気配だけでなく顔を見るだけで分かった。


リュクの歌はしっかり広まっているようだな。


まあ、巨大な剣を持った男が自分の方に走ってくるのを見たら、リュクの歌を知らなくてもビビるかもしれないが。



トロイト王国軍の最前列から15人の男が飛び出してきた。


4人がギフト持ちで、ギフト持ちじゃない他の11人は身体術を使っているようだ。


ギフト持ちは、槍士、剣術、剛力、弓術、か。



弓術のギフト持ちが俺に向けて身体術で強化された矢を放ってきた。


俺は避けたりも剣で払ったりもせず、俺の腹を狙って飛んできた矢を強化した服で弾いた。


二矢、三矢と飛んでくるが、強化した皮膚や強化した服で当たるに任せて弾いた。



俺がそれなりに強いと理解できたんだろう、弓術のギフト持ちもそれ以外のギフト持ちも真剣な表情になって構え、分散して俺を囲むように動き始めた。


俺は走り始めてから全く方向を変えず、同じペースで走っている。



剣術ギフト持ちと2mほどの棍棒を持った剛力ギフト持ちが左右から、槍士ギフト持ちが正面から、ギフト持ちでない11人も様々な方向から、俺に襲いかかろうとしている。



俺はタイミングを見計らい、剣を水平の位置に下ろして水平に360°回転しながら振るった。



俺の半径10m圏内にいた、剣術ギフト持ち、剛力ギフト持ち、槍士ギフト持ち、それとギフト持ちでない者の内6人が肉片になった。


移動しながらもう二度剣を振るって残ったギフト持ちでない者の5人も同じように肉片になった。


刃を薄くしたので以前の戦争よりも原形は残っているが、確実に殺せている。



離れた所にいた弓術ギフト持ちも素早く近づいて剣を振るって潰した。



ギフト持ちは身体術の強化度合いも確かでなかなか硬かったな。


それに合わせて剣を強化したから普通の兵と同様に潰せたが。


ギフト持ちでも普通の兵でも、大力のアルトの前では大差ない、ということが印象づけられただろうか。



そのままトロイト王国軍の最右翼最前列から切り込んでいき、トロイト王国軍の中央あたりで角度を変え、トロイト王国軍の最左翼最前列目掛けて切り開き、トロイト王国軍を抜けた。


500人ほどは仕留めただろうか。



トロイト王国軍を抜けた後はアクチュア王国軍の中央の方に向けて走る。



トロイト王国軍の行軍は止まっていないが、かなり混乱しているようだ。


前列の方では、中央に近い兵士は何が起きたかわからず、右翼と左翼は切り開かれる様を間近で見て恐怖している。



トロイト王国軍の軍の形を縦長の長方形に見立て、下向きに進軍しているとすると、左下隅から長方形の中心、そして中心から右下隅へと俺が切り裂いた。


その俺が切り裂いた上の部分は進軍に躊躇しただろう。


後ろから兵がついてこない下の部分も何が起こったのかわからず進軍に躊躇したはずだ。


結果、トロイト王国軍全体の進軍スピードを遅らせることになっている。



トロイト王国軍の中心まで切り込んだ時に、他にギフト持ちがいないかを探ったが、残った者の中にはいないようだった。


すぐに集まったものをありったけ俺にぶつける作戦だったようだな。


戦士系のギフトである槍士ギフト持ちもいたから、かなり本気だったとは思う。


この戦争で俺を狙おうとする作戦は、潰えたと見ていいな。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


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