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大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第三部 貴族立身

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身体術の訓練開始② 訓練の実施

ギフト持ちでない隊員のうち、混成部隊のリーダー格だったマクシ・ケニー・リビオには身体強化2倍で、それ以外は1.5倍で身体術を行使させている。



遠隔で魔素の動きを維持し続ける手法は、着手し始めた頃は数秒しか持たなかったが、今では数日単位でも保たせることができるようになった。


ただ、他者の体で身体術を行使するのは通常の身体術よりかなり難易度が高く、今でも数十分くらいしか保たない。


その代わりに、有仁の世界の風呂の追い焚き機能を参考にして、遠隔で身体術を追加することで継続時間を伸ばすことができている。


視界に入る場所で一定の身体強化をするだけであれば、この追加ができるので対象の8人に身体術を行使させ続けることができている。



マクシたち3人には身体強化した状態でそれを活用して動く訓練をさせている。


他の5人は身体強化されているその魔素の動きを感じさせながら、ゆっくり動く訓練をさせている。



マクシたち3人は、過剰に動いて脱臼や筋を痛めることが頻発して、しょっちゅう悲鳴を上げている。


その都度俺が他者の体で身体術による回復を行使させているが、この身体術特有の痛めた時の数倍の痛みに更なる悲鳴を上げている。


体で覚えさせるいい訓練になっているから、習得も早いだろう。



サリムたち5人はマクシたちを見ているから無理な動きはせず、ゆっくり体を動かしながら、魔素の動きを確かめているようだ。


5人とも要領がいい方だから、それなりに習得が早いかもしれない。


まあ、習得が進むとマクシたち3人と同じ訓練に進むんだが。



マクシたちの怪我を治す時は中断しているが、基本的にはマルセルたちギフト持ち3人に張り付いて、ギフトで行使する身体術とギフトによらない身体術の訓練をさせている。


ダミエンの訓練をした時にいろいろ分かったことがあったから、そのノウハウも活用している。



ダミエンにはギフトで行使する身体術を伸ばす方向か、ギフトによらない身体術を学ぶ方向か、そのどちらかを選ばせたことがある。


前者だとそれほど向上の見込みがなかったから、ダミエンは後者を選んだ。



一から身体術を学ばせてある程度習得できた時、ギフトで行使する身体術も同時に活用して身体術による身体強化を一気に高められるようになった。


やり方が異なるのでどちらか一方を選ばせたんだが、結果的には両方活きた形になった。


ギフトで行使する身体術と一から学ぶ身体術には相乗効果があるってことだな。


俺自身が一から学ぶ身体術しか選択肢がなく、ギフトによる身体術の感覚は他人の魔素の動きでしか知らなかったから、自分では気付けなかったことだ。



マルセルはエルン村長と同じ戦士系の斧士ギフトの保有者だからギフトによる身体術を伸ばすだけでも十分に伸ばせるし、サブリナは身体術特化の剛力ギフトの保有者だからこれまたギフトによる身体術を伸ばすだけで十分な結果が得られる。


ボリスはダミエン同じ武術系の体術ギフトの保有者だから、まあダミエンの棍術ギフトよりは身体術に向いていてかなりのレベルまでギフトによる身体術も伸ばせるが、やはりすぐに限界に到達する。


ボリスは一から身体術を学ぶ方向で訓練させ、まあついでなのでマルセルとサブリナにも同様の訓練をさせることにした。


ギフトによる身体術を自力で学ぶ身体術は相乗効果があることが分かっているから、良い訓練になるだろう。



まあ、ダミエンも苦労したように、マルセルたちはマクシたち以上に脱臼、骨折、筋肉の損傷が激しく、こちらも何度も悲鳴を上げている。


十分なレベルの身体強化ができるようになるまでは、悲鳴の合唱が続くだろうな。



アルト隊の駐屯地が、王都からも、王都から伸びる街道からも離れた立地でよかった。


高い壁もあることだし、訓練中には門も閉じている。


悲鳴だらけの部隊だと噂されることは、それほど考えなくてもいいと思う。


人数が増えたり、部隊以外の者の行き来が増えると、いずれは噂になりそうだけれど。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


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