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大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第三部 貴族立身

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駐屯地建設② 設備、説得

「この壁が目隠しになるから、内部の作業は俺がメインで進めていくよ。


所々でオレグやイリナにも手伝ってもらうから、よろしくな」


「おう!」「うん!」


なかなかいい返事だ。



壁から壁の内側に飛び降りるとオレグとイリナも続く。


さあ、将来を見越して必要な物をいろいろ作っていくか!




部隊の本部としての機能を持たせる庁舎。


学校の寮と第13大隊の兵舎を参考にして建てた隊員用の宿舎。


食堂。


物資を保管しておく倉庫。


馬を入れておく厩舎よりもかなりサイズが大きめの厩舎。


西の壁寄りに建てた応接用の建物。


適宜必要そうな場所の井戸。



訓練用のスペースを広めに空けて、必要になりそうな建物を順次建てていった。


イリナには地下水の流れを高台の下にまで引っ張らせ、オレグには建物を建てる時の最初の箱を作らせ、俺は加工に専念できた。



最後に西側の壁の中央に高さ5mの半楕円型の穴を開け、鋼鉄を生成する魔術で扉を作成して埋め込んだ。


そして扉を内開きに開くように加工する。



「これで一段落かな」


「「おおー」」


午前から作業して、今は夕方前といった時間帯だ。


結構長時間の作業になったな。


オレグとイリナも作業完了に感慨深いようだ。



まあ、これだけのことをたった1日で、材料の準備などもなしにできるんだから、この世界の魔法や魔術の凄さが分かるな。


ここまで活用できる者はあまりいないかもしれないが。




「ねえ、お兄ちゃんもここに住むの?」


イリナが尋ねてきた。


「ああ。

王都の家は借りたままにして、あちらで泊まることも多いと思うが、ここに住むつもりだよ」


「私もここに住みたい!」


俺が答えると、イリナが主張してきた。



「学校を卒業して、独立戦闘部隊に入隊した時には、ここに住んでもらうつもりだ」


「じゃあすぐに卒業する!」


間髪入れずにイリナが主張する。



俺はかがんでイリナと目線を合わせた。


「もう少し、学校でがんばってくれ。


学校でしかできないことをしっかり終えて、同年代の仲間をいっぱい作って、それから入隊してほしいんだ」


何度も伝えたことだが、もう一度伝える。


イリナは俯いて「うん・・・」と答えた。


イリナも分かっていることだとは思う。


俺に甘えたいのだろうな。



オレグも本心は俺と合流したいと思っていそうだが、我慢してくれている。


オレグを見て「すまんな」という意志を込めて頭を少し下げると、オレグは真面目な顔で頷いた。



「さあ、帰りは道を作りながら歩いていくか。


そして、久しぶりに下町の酒場で打ち上げといこう」


2人ともしっかりと頷いた。



西壁の門を開け、壁の外に出てから閉める。


閂はかけていないが、この門の開閉はそれなりに身体術で身体強化ができる者にしか務まらないだろうな。



オレグが土魔法で、俺とイリナが土魔術で道を均して固め、雑談しながら王都へ帰っていった。


オレグとイリナにはまだ酒は飲ませていないが、下町の連中と食べながら騒ぐのは楽しいだろう。


今日は家族と過ごす、いい一日になった気がするな。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


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