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大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第三部 貴族立身

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独立戦闘部隊への勧誘④ 傭兵3人組、クロージング

「うっわすっげ!さっきのが魔術を使う感覚か!」


「うん、すごいよねー」


サリムとガッドは素直に喜んでいるが、トメルはようやく自分に起きたことを受け入れて頷いていた。



「今のように魔術を行使させることで、辺境開拓村でギフトを持たない者にも魔術を習得させてきた。


同じように身体術も習得させていくつもりだ」



サリムとガッドはもう「入隊します!」と言っている。


トメルは美味い話し過ぎて疑わしいと怪訝な顔をしている。



「入隊するかどうかを決めるのは最後まで話を聞いてからにしてくれ」とサリムとガッドに伝え、少し間を置いてから、隊規について説明した。


「厳しい!けど俺なら守れる!」


「僕も、大丈夫だと思います」


サリムとガッドは隊規を受け入れる姿勢だ。


トメルは思案顔で考えた後、俺に質問してきた。


「その隊規は公開するんですよね? 国内のアルトさんに敵対的な勢力や、敵国の占領地などでその隊規に引っ掛けようと罠を張ってきた場合はどうなるんですか?」


次に説明しようと考えていたが、トメルはなかなか思慮深いな。


俺は、訴えがあった時点で即処分するのではなく、必ず状況を検分してから判断する、と伝えた。


トメルは少し考えて、現時点ではメリットの方が大きいと判断したのか、「分かりました」と頷いた。



俺も冤罪で処罰するようなことはしたくないから、精神魔術をこっそり使ってでも真偽を明らかにするつもりでいる。


まあ、それはオープンにはできないから、一方的な話で決めつけないことを主張して信用してもらうしかないな。



俺は続けて入隊しても隊士・術士の資格を認定するまでは戦場に出さないこと、国軍には訓練生として届け出ること、給与・報酬は国軍の正規兵以上に支払うことを伝えた。


隊士・術士の資格を認定されるまでは、訓練と、今までこの3人が携わっていた国内物流、国際行商や商隊の護衛、魔獣討伐などの副業に携わってもらうことも伝えた。



3人は正規兵かどうかには特にこだわりがないようで、給与や報酬がしっかりもらえるのであれば、訓練生としての登録は問題ないようだ。


身体術・魔術の訓練と、今まで通りの国内物流の業務、他の新たな副業も望むところらしい。



隊士・術士の資格を認定する基準については、壁が高すぎると引いているようだった。


この3人はストング王国との戦争で俺と共に行動していたから、その時よりも格段に高い基準というのがどういうものか想像がつくだけに、よりその壁の高さを実感できるんだろう。



この3人には術士を目指してもらうつもりでいる。


術士の基準に達するには、部隊をサポートするために必要な魔術を習得し、行軍についていける程度には身体術も習得してもらうことになる。


傷を癒し、回復させる生命魔術の習得は必須で、行軍に有用な水を生み出す魔術と塩を生み出す魔術も習得してもらうことになる。



塩を生み出す魔術については今初めて伝えたが、俺が食事を作る時にこっそり使って塩を確保していた話をすると3人ともその必要性に納得していた。



隊士・術士の資格の認定を受けなくても、俺の部隊に所属でき、今まで以上にやりがいのある業務に就けて身体術や魔術を学ぶことができる。


隊規の厳しさを考慮に入れても、3人とも入隊したいという気持ちが固まっているようだった。



この3人は、戦闘能力は混成部隊でも並程度だった。


それでも目端の利くところや前向きな姿勢は買いたいところだ。


通常程度の戦闘能力の者を、どこまで訓練で伸ばせるかも試してみたいと思っていた。


こいつらにはしっかりと、成長してもらおうかな。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


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