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大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第二部 王都進出

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3度目の戦争③ 北東ルートの戦闘

北北東ルートに当たる軍と途中まで共に行軍し、別れてから、混成部隊と俺は行軍速度を上げて北東ルートに向かった。


この速度を維持し続ければ、最初に会敵するのは俺達になるだろう。


俺以外は戦う体力が残っていないだろうけどな。



このまま進めば後20分で北東ルートの敵軍と会敵する、という所で行軍を停止した。


混成部隊の連中はかなりバテている。


諜報ギフト持ちのリュクと、マクシ・ケニー・リビオの混成部隊のリーダーが何とか戦えるくらいか。



俺は、生命魔術を5人ずつ行使していった。

疲労を回復する魔術だ。


『御前武試』の準決勝でやり合った、生命魔法ギフトと槍士ギフトを保有するソフィアが使っていた、疲れを取る生命魔法を元にした魔術だ。


疲労がポンと取れるからヒロポン・・・ではなく、本当に疲労を回復させることができる。


5人ずつ、40回以上も行使して、混成部隊の全員を回復させた。



疲労が回復して士気が上がった混成部隊の連中に、陣形を組ませる。


俺を先頭として、少し距離を空けて俺に近い方を狭く、俺に遠い方を広く、八の字に末広がりにした陣形とした。


俺に近い方の端に諜報ギフト持ちのリュクとマクシ、俺と遠い方の端にケニーとリビオを置く。


俺が切り開いた敵軍を、後ろに続く混成部隊が更に大きく切り開くことを目的とした陣形だ。

過去のエルン隊が取っていた陣形と同じものだ。


陣形の由来を話すと、混成部隊の士気が更に上がった。

エルン隊の人気がすごいな。


まあ、王都でもエルン隊からエルン村、そしてアルトに繋がる物語を吟遊詩人が広めていたりしているのもあるが。



北東ルートのストング王国軍が見えてきた。


統制がない訳ではないが、トロイト王国軍よりも兵同士の間隔が大きく、自由に動きそうではあるな。



「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」


混成部隊の前に出て、蛮声を上げる。

そして敵軍に精神魔術をかけて恐怖を煽った。



俺は土魔術で10mの剣を進行方向に向けて作成し、100m10秒ペースで走って1秒後に剣の柄を掴む。


タイミングを見計らって、俺から50mほど後ろにリュクとマクシが走っていることを感じる。


俺に矢を射てくる敵兵がいるが、避けずに身体術で服の上に膜を張り、弾いていく。


短い時間で矢を放てるくらいに恐怖を脱したものがいたか。


なかなか優秀な敵兵だ。



敵軍の先頭に剣を右から左に振って初撃を放つ。


敵が弾け飛ぶ。


走るペースは変えずに1秒に1度、剣を左右に振る。


その度に俺の前の半径10mの半円の敵兵が弾け飛ぶ。



混成部隊も俺の後ろに続いている。


半径10mの半円から逃れた者が、後続の混成部隊に仕留められていく。



一度敵軍を突き抜けたので、俺は足を止めた。


混成部隊も続いて突き抜け、俺を通り過ぎて、始まりと逆方向に八の字の陣を描いた。


端は俺に近い方がリュクとマクシ、遠い方がケニーとリビオであることは変わらない。



先ほどとは違う方向に俺が走り出すと、また後ろの混成部隊も続く。


敵軍を突き抜けたらまた足を止めて混成部隊が逆方向に八の字を陣を描くまで待つ。



三度目に敵軍を突き抜けた時には、北東ルートの敵は2千以上減っていた。


残った3千程度の兵は、既に戦意を失って、北の方に逃亡していった。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


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