↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第二部 王都進出

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

155/176

国王への報告③ 察して黙する

また俺は王城の謁見の間に呼ばれることになった。


今度の報告は途中参加ではなく、最初から参加することになる。


今回の戦争のアクチュア王国軍の将軍、そしてその将軍の副官たちは、全員体調不良と称して報告への参加を辞退した。


将軍の取り巻きの中でも地位の低い、本陣の外で活動していた士官が代わりに報告することになっている。


まあ、最後まで戦闘に参加せず、本陣近くで狼狽えていただけのこの士官が何を報告できるのかは分からないが。




謁見の間では、先に士官が報告することとなった。


まず、将軍以下大多数が体調不良であり、その代理としてその士官が報告することになったことを述べる。


それを聞いて、国王のみならず、貴族たちの多くも怪訝な顔をしていたな。


次いで戦争の経過についての報告が始まったが、最初から要領を得ない説明に終始していた。


俺が大声で吠えた、ということだけは正しい内容だったが、その後は軍同士がぶつかり合って勝利した、ということをものすごく遠回しで文章を長くして説明しただけだった。


国王も貴族たちも、「何を言ってるんだこいつ?」という顔になっている。


対立している国王と貴族たちの心を一つにしたというのは、すごいことなのかもしれないが。

俺は何度も笑いそうになり、無表情を装うのに身体術まで行使するハメになった。



埒が明かず、早々に俺が話すように促された。


俺はまた『正直に』経緯を語ることになった。


・俺が敵軍の意気を挫くため、大声を上げて威嚇したが、その大声で将軍やその取り巻きが失神・失禁していたことがのちに判明したこと

・俺が他の部隊にも後に続くように声をかけて敵軍に突撃したこと

・俺が敵の本陣を粉砕して敵軍を抜け、また敵軍の先頭に戻って本陣が既にないことを知らしめたこと

・敵軍が撤退を始め、追撃戦になったこと


最後に、先に報告した士官が何も見ていなかった可能性について触れ、俺の語ったことが正しいかどうか、戦闘に参加した部隊に確認することを勧めた。



国王は俺の報告に疑わしいところはないと宣言し、前の戦争に続き、俺の活躍で勝利を収め、また兵の損耗を減らしたことを褒め讃えた。



今回の戦争で、俺が他の部隊を動かして戦争に勝利したことも評価されている。

俺が部隊を率いる資質についても問題ないと判断できただろう。


今、独立戦闘部隊の創立を願い出ても通りそうな気がするが、国王から言い出してくるまで待つのが得策かな。

国王が望むタイミングがありそうだ。


俺が口を噤んでいるところを見て、国王が何かを察した顔をした。


どうやら正解のようだ。



国王は、体調不良でこの場にいない将軍たちと、杜撰な報告をした士官について後で沙汰を下すと述べた後、この度の戦功には金銭で報いる旨を宣言し、俺は謁見の間から下がった。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


もしよろしければ、ブックマークと評価の方もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。