王都への帰還、凱旋
アクチュア王国からポールラント平原に切り込んだエリア、その要地である丘での拠点建設。
この建設作業と近隣の占領活動には、第6から第10大隊が当たることになり、第11から第15大隊は王都に帰還することとなった。
王都への帰還は、今回の戦争の経緯と成果を説明するためでもある。
王都への帰還中、第13大隊第5中隊は注目を浴びていた。
将軍たちのように俺が直接説明した者以外は、第5中隊が威力偵察に赴き、敵軍を撤退させたということしか伝わっていないからな。
俺について行軍したんだから、その成果として受け取っておけと隊員には伝えたので、誇らしいようなこそばゆいような、何とも言えない感覚でいるようだ。
まあ、その例外は第5中隊の中隊長を含めた貴族士官たちだな。
威力偵察に参加せずに第13大隊で待機していたことが知られているので、肩身が狭い思いをしているようだ。
今も別行動していて、まるで俺が中隊長のように周りから見られているかもしれない。
馬にも乗っていない、士官でもない平隊士の身だけどな。
王都に近づくと、将軍たちは先触れを出していた。
戦争に勝利して帰還したので、凱旋の準備をしてもらうためらしい。
何もしていないのに、その栄誉だけは受けようという、その立ち回りは何というか、『らしい』な。
将軍たちは、軍人としては最低レベルだが、貴族としては及第点ということか。
結果だけを列挙すれば、
・同数で名将が率いる敵軍を撃破して撤退させた
・こちらに被害はほとんどない
・出立してからそれほど時間をかけずに成果を上げて帰還
・・・実に鮮やかだ。
王都外壁の東門から5個大隊全てが入場し、道路脇に王都民が立ち並ぶなか、東門から内壁に向けて中央大通りを練り歩いていく。
近年、ここまで鮮やかな大勝利というのがなかったからだろう。
王都民も本気で喝采を送っているようだ。
内壁の前で軍は解散し、それぞれの拠点に戻るように指示が出た。
第11から第13大隊は王都から出立したが、第14大隊と第15大隊は王都以外から合流地点に向かっていた。
こういう時に使える共用の駐屯地のようなところがあって、そこに向かうことになるんだろうな。
将軍たちは内壁の門を通り、王城へ報告に行ったようだ。
さて、どういった動きがあるかな。
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