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大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第二部 王都進出

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哨戒任務⑦ 戦後処理、撤収、待機

落ち着いてから、負傷兵を見て回った。


混成部隊からは5名の死亡者が出ていた。

治療が必要な傷を負った者は33名。


トロイト王国兵の死体は50以上はあるな。

怪我をして動けなかった者は撤収の際に回収していったようだ。

そういった集団行動の練度も大したものだな。


あの戦力差と統制の差だ。

こちらの被害は少なかったと言うべきだろうな。



33名の戦傷者は、俺が生命魔術で治療していった。

そんなことができるとは誰も思っていなかったようで、みな驚いていた。


「なぜそんなことができるんだ?」と何人にも聞かれたが、「エルン・ソーディスに育てられたからだ」というと誰もがすぐに納得してくれた。

エルン村長、本当にすごいネームバリューだな。



戦死者の5名にはそれぞれ仲間がいたので、髪を一房切り取って、死体は林に埋めた。


トロイト王国兵の死体からは、鎧や武器、体に身に着けていた財産などを剥ぎ取った。


指揮官の体はトロイト王国兵が持ち去ったようで、残っていなかった。


戦利品などは平等に分けることにしたが、手柄についてもそうするようにした。


みな喜んでいたが、マクシ・ケニー・リビオたちは戸惑っていた。


「俺はもっとでかい戦場で名を揚げるつもりなんでな」と言うと、3人は顔をくしゃくしゃにしてやたらと俺の肩を叩いてきたが。



トロイト王国兵の死体は林の奥に捨てて処分した。


哨戒任務の間に会敵したら、勝っても負けても集合地に引き返すことになっていたので、俺たちも来た道を引き返していった。


ちなみに、士官3人とお付きの6人は戦闘開始から終了まで、本当に何もしなかったな。


とりあえず、「戦闘終了したので引き返すぞ」と伝え、頷かせたので行動の承諾は取れている。



2日半かけてきた道を帰りは1日半で進み、哨戒任務に着手した日から5日目の朝に集合地に戻ることができた。



戻り始めて最初の夜は、混成部隊の皆のテンションが高くて大変だった。


今回の任務での戦闘は、混成部隊に何度も所属して、近年稀に見るほどの大勝利だったらしい。


仲間の死を悼んでいる者もいたが、その者たちも含めて、戦果の大きさに前向きになっていた。


俺はその勝利を呼び込んだ殊勲者として讃えられながらも、せっせと食事を作っていた。


マクシ・ケニー・リビオの3人はそんな俺を見て爆笑していた。



その夜は、士官3人とお付き6人にも同じ飯を食わせ、その場で上官にどのように報告するかを『指導』した。


そいつらの手柄にもなる話だから、それなりに真剣にこちらの言う事を聞いていたが。



集合地に到着する少し手前でもう1泊し、翌朝に集合地に向かった。


集合地に到着すると、集合地の現場指揮官らしき者からなぜ予定より早く戻ってきたのかを聞かれた。


士官たちが塩に漬けておいた敵指揮官の生首を出して戦果を説明した。


300人の部隊長だしそれほど有名じゃないだろうなと思ったが、兜の装飾などで敵の指揮官らしき者であるとは認められた。


「混成部隊全員が一丸となって対応したことの成果です」と士官たちが報告すると、現場指揮官はかなり訝しげな顔をしたが、一応納得してくれたようだ。


まあ、士官たちは混成部隊の自分たち以外の成果をわざわざ報告するようなヤツらには見えないもんな。



混成部隊より先に2つのルートの部隊が先に戻っていたようだ。


それぞれ戦闘になり、かなりの激戦だったらしい。


その結果を話していた者が言葉を濁していたから、負けて退却した可能性もあるな。



会敵により早くルートから戻ってきた部隊も、元の日程までは集合地で待機する必要があるようだ。


混成部隊は往路5日、復路4日の予定だったから、後4日は集合地に待機する必要がある。


他のルートで援軍の必要があれば、そこに送り込まれる可能性もあるらしい。

まあ、会敵して勝っても負けても戻ってくることになっているので、ほとんどあり得ないようだが。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


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