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大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第二部 王都進出

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ローゼルスタッド侯爵家のその後

『御前武試』での結果、ジュリアン・ローゼルスタッドの下町での蛮行、裁判とその経過、ジュリアン・ローゼルスタッドの剣士ギフト詐称、ローゼルスタッド侯爵家の親子揃っての失禁事件など、その辺の一連の流れは王都中に噂が広まっている。


噂が拡散するように少し手間をかけたが、面白いネタだからか、自然に広がっていったようだ。



裁判でジュリアン・ローゼルスタッドが剣士ギフトを詐称していたことが明らかにされ、ローゼルスタッド侯爵家の当主が失神・失禁でその場で弁明できなかったこともあり、ローゼルスタッド侯爵家の降爵の話も出ていたが、結局はそこまではできなかったようだ。


ただ、軍部のトップの役職にいたローゼルスタッド侯爵家の当主はその役職を辞め、代わりの役職に就くこともできなかったようだ。


ローゼルスタッド侯爵家の軍部における影響力はかなり落ちたことだろう。


ただ、ローゼルスタッド侯爵家は王都に近くに広大な領土を有している領土貴族でもある。


まだその力を甘くは見られないな。



ローゼルスタット侯爵家の当主は50歳台半ばで、長男が30歳過ぎ、次男が20歳台後半らしい。


長男と次男が先妻の子で、三男のジュリアン・ローゼルスタッドが後妻の子。

後妻は長男より少し歳上といった年齢らしい。


6,7年前にジュリアン・ローゼルスタッドがギフトに覚醒して、それまで次期当主だった長男が、その地位を奪われた。


ジュリアン・ローゼルスタッドは手足を失っても、生殖能力は失っていないから、剣士ギフトであれば、後継者として残る目はあっただろう。


大貴族家はギフト持ちが始祖だ。

新たなギフト持ちが血族に生まれ、それが軍事系の希少なギフトであれば、その血筋を尊重する。


今は実力が最弱の剣術ギフト持ちということになっているから、より微妙な線にいるだろう。


手足がないがギフト持ちのジュリアン・ローゼルスタッドとそれを推すだろう後妻、再度次期当主に復帰できそうな長男、それと次男。


まあ、揉めるだろうな。


ジュリアン・ローゼルスタッドの生殖能力を潰さないでおいてやったのは、それが狙いでもある。


ローゼルスタッド侯爵家には、当面は内輪揉めの解決に専念せざるを得ず、外に目を向けている暇がなくなっただろう。



ローゼルスタッド侯爵家にとって最善の、そして俺にとって最悪の手は、裁判前にジュリアン・ローゼルスタッドを殺しておくことだったんだよな。


死んでいれば、ギフト鑑定もできないから剣士ギフト扱いのまま、そして俺が与えた傷が元で死んだとあれば、俺の刑期も伸びただろう。


まあ、裁判でギフトを再鑑定されるとは思っていなかっただろうし、そこまでの手は打てないだろうとも思っていた。


文字通りの万に一つくらいの確率だと思っていたが、もしその手段が取られていたら、俺も非常の手段を取らざるを得なかっただろう。



結果としては、いいように転がってくれたけどな。




ローゼルスタッド侯爵家領を担当していた王都の使者は、ギフト詐称に加担したことで当然に使者の役職を失い、その家ごと爵位を剥奪されて平民となった。


癒着していたローゼルスタッド侯爵家に養ってもらうことなどはできないだろうし、新たな仕事を見つけるのも大変だろうな。

自業自得だが。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


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