国際行商の第1回商隊④ 商人たちの活躍、娼婦ランキング
ある程度最初から期待していたが、それ以上の成果を出してくれたのが商人たちだった。
自分で自己資金も持っていって、今回も商売する気でいたらしい。
行く先々で情報を集め続け、進行ルートで売れそうな商品を買い集め、今回の商隊でも利益を出せたらしい。
ダミエンに、自分たちの自己資金と同額を出資してくれと要請したという話も痛快だった。
無駄遣い用の金を投資資金にしてしまったんだからな。
その商人たちが利益を出し、出資分の利益を商隊に還元してくれたおかげで、ケンタック王国にまで足を延ばすことができたそうだ。
これまた本当に大した成果を出してくれたよ。
各国、各町村の様々な情報も集まっていた。
国ごとというよりは、一定地域で食生活が変わったり、作物が変わっていたりしたようだ。
ポールラント3国の国土は一様に平原だから、似たような文化だと思っていたが、思い違えていたらしい。
ある意味で合理的とも言える。
有仁の世界で、アイルランドのジャガイモ飢饉というのがあった。
寒冷地で育てやすく、栄養価も高いジャガイモがアメリカ大陸からヨーロッパに導入され、アイルランドではそれに頼っていたが、ジャガイモの疫病で壊滅的な被害を受けて深刻な食糧不足に陥り、人口の2割以上が減少したということがあった。
それほど古い話ではなく、19世紀の半ばのことだ。
同じ平原でも食生活、作物を変えるというのは、自然にそうなったのかもしれないが、その地で長期的に人間が生存していくなら重要なことだろう。
数年前のある地域の不作、今年は豊作になりそうな地域などの農業生産の話や、食料を買い集めている領主の話などもあった。
組み合わせて考えれば、物を動かすことで利益が得られるし、将来の軍事情報の予測もできそうだ。
できたら頼むと伝えていた、娼婦関連の情報もあった。
無駄遣いしていいということを忠実に実行し、娼館通いを繰り返した商隊員が何人かいて、娼婦のランキング表まで作っていた。
・・・まあ、次の商隊のメンバーに有益な情報になるかもな。
高めの娼館に通っていた者からは、その地域の政府の役人や軍の幹部などの情報を娼婦から流してもらった者もいた。
こちら方面も様々な視点で分析し、昵懇の娼婦なども情報流に含めていかないとな。
真剣に検討していたら、俺がそっち方面の好きモノだと思われそうだが。
この場にいるのは全員関係者なので、旅の成果などを思う存分に語り合っている。
俺も、本当に誇っていいことだと思うしな。
商隊に自分の子息らを出した商人も嬉しそうに武勇伝を聞いている。
まあ、『かわいい子には旅をさせよ』の見事な成功例だもんな。
商人たちや商会が、話を聞いて、自分で国際行商をやろうとしても構わない。
資金はともかく、戦力を揃えるのは難しいかもしれないけどな。
今回全員が無事に過ごせたのは、軍事系ギフト持ち3人を含めた戦力の充実が重要な要因だっただろう。
俺としては国際行商よりも国際的な情報流こそが重要で、その情報流を支えるために国際行商を含めた商流で資金を確保したいところだ。
まあ、情報流と商流も、厳密に切り分けられるものじゃなくて、一体となっているところもあるから、どっちも不可欠なんだが。
どこまでも盛り上がる宴会兼報告会は、夜が更け、日が変わるまで続いたが、最後は次回の商隊も企画することと、それに参加したい意志も確認して、まだ余韻が残る中でお開きとした。
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