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大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第二部 王都進出

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国際行商の第1回商隊③ 帰還、宴会、殊勲者ロッド・ダルモン

『御前武試』が終わって2週間ほど経った頃、国際行商の第1回商隊が、王都に戻ってきた。


全員無事に帰ってきたようで安心した。


それどころか出発したときよりも、なぜか人が増えていた。



出発した時はいなかった人間は2人いて、1人はストング王国で、1人はケンタック王国で拾ったらしい。


ケンタック王国まで進めたんだな。

資金的には結構厳しいと思っていたんだが。



王都に帰ってきた日はそのまま休んでもらい、翌日に第1回商隊の帰還を労うという名目で、協力してくれた商会の伝手で評判の料理店を貸し切り、宴会兼報告会をすることにした。



ちなみに、軍事系ギフト持ちの3人からは、帰ってきた日に報告を受けてある。


全員身体術を使えるし、体力的には問題ないだろうと思ったからな。


その際に、全員分の報告書や日記も受け取って、夜に一通り目を通した。


まさに玉石混淆といった情報の集まりだったが、同じような内容を複数が書いてあったら読み比べてみたりして、自分なりに整理し、理解した。


最初だし、自由にさせていたので、そこそこの情報が集まって無事に帰ってくればいいと思っていたんだが、情報の質も量も想定を遥かに越えてきたな。


『御前武試』が想定よりもかなり前倒しで開催されて、結構焦りもあったが、これは嬉しい誤算だ。

かなりリカバリーできた気がする。



宴会の会場である料理店に第1回商隊に参加したメンバー全員と、協力してくれた商人や商会の人間が集まった。


冒頭で、商隊の責任者であるダミエンたちから報告を受け、報告資料を読んで、今回の成果は本当に俺の想定以上だったことと、それに対する感謝を述べた。


よかった時、普通くらいの時、悪かった時の3つくらいのシナリオは考えていて、今回は悪かった時の想定でもまあ仕方ないかと思っていたくらいだ。

そのよかった時の想定も大きく越えてきた。


感謝の念を込めて短い挨拶をした後、とりあえず乾杯の音頭を取った。



みな酒を飲み、料理の第一陣に舌鼓を打ち、いい雰囲気だ。


アクチュア王国を出て、3ヶ国を経由して戻ってきたんだ。

なかなかの達成感だろう。



今回の商隊で、当初の期待と実際の成果のギャップが最も大きかったのは、ダルモン男爵家の四男、ロッド・ダルモンだな。


とにかく行ってみたいと、グローフィル子爵に募集をかけてもらった時にすぐに飛びついた者だ。


何ができるかは聞いていなかったが、その意欲だけでも面白いと思って商隊のメンバーに混ぜてみたが、驚きの成果を持って帰ってきた。



今回連れ帰ってきたストング王国とケンタック王国の男たちは、ロッド・ダルモンが誘ったらしい。


どうも人の懐に入るのが絶妙に上手いらしく、行く先々の町や村で、現地の人と馴染んで話に混じったり、酒を奢ってもらったりしていたらしい。


そうやって付き合いを増やしていった結果、今回の商隊のように国をまたいで何かをしたいという2人を連れ帰ってきたそうだ。


アクチュア王国までついてきたのは2人だが、国内なら付き合うという者も他に3人いて、トロイト王国で2人、ストング王国で1人が、商隊についてきていろいろ便宜を図ってくれたらしい。


その旅の中で、いろんな方面の話も聞けたようで、ロッド・ダルモンの報告書は商隊からもらったものの中で一番分厚く、内容も濃かった。



ロッド・ダルモンのような人材、異文化でも問題なく交流ができて仲間を増やしていけるような者が欲しかったんだが、どこでどのように探せばいいか見当がついていなかった。


まさか向こうから飛び込んでくるとはなあ。


諜報ギフト持ちで吟遊詩人もやってもらっているリュクがある意味その立ち位置だったんだが、もっと自然に仲間を増やしていける者が仲間になった。


リュクも、ロッド・ダルモンとは異なるアプローチで情報網を築けるだろうし、情報流の構築という面では本当に大収穫だ。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


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