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大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第二部 王都進出

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『御前武試』2日目① 4回戦~準決勝

『御前武試』の2日目。


朝から昨日勝ち進んだ32名が運動場に集められ、司会役によって1人ずつ紹介された。


風魔法のギフト持ちがその声を会場全体に届けていた。


王家主催だとこういうところに魔法士を引っ張り出したりできるわけか。



国王のそれなりに長い挨拶の後、試合の開始が宣告された。


4回戦は4組8名ずつで4回、

5回戦は2組4名ずつで4回、

6回戦、準々決勝からは1組ずつ、試合が行われるそうだ。


試合が始まる前にも組み合わせのアナウンスがあり、1日目に比べて全体的に派手な演出になっている。


だが、出場する者のレベルは1日目より落ちてそうなんだよな・・・



4回戦、俺は槍術ギフト持ちと当たった。


実力はまあそこそこ。


相手に手数を出させたり、こちらの攻撃をガードさせたりして、ある程度接戦を演じつつ、俺以外の3組の戦闘時間に合わせて終わらせた。



5回戦は剣術ギフト持ちと当たった。

俺と同じ武器だ。


実力は、まあ4回戦の槍術ギフト持ちと同じくらい。


相手の剣技に合わせて打ち合いながら接戦を演じて、もう1組の時間に合わせて終わらせた。



6回戦、つまり準々決勝では棍術ギフト持ちと当たった。


実力は、4回戦、5回戦と同じくらい。


1日目に当たった3人が上澄みで、ギフト持ちの学生の平均的なレベルがこれくらいなのかもしれない。


準々決勝からは1組ずつの勝負なので、少々アクロバットな演出も交えつつ打ち合い、相手の連撃を耐えて何とか勝利できたような形で終わらせた。



準決勝の相手は、俺が注目していた者だった。


家のことや経歴なども少し調べさせた。


ソフィア。


俺の1歳歳上で、生命魔法ギフトと槍士ギフトの2つのギフトを保有し、『聖騎士』などと呼ばれているらしい。


金髪碧眼でなかなか整った容姿をしている。


祖父母の世代まではベルナール男爵家として貴族家の一員だったが、父母の世代に平民落ちした家系だ。


既に嫁入りの話が殺到しているらしいが、ベルナール家を復興させることに拘っているらしい。



実力は・・・結構微妙だ。


同じ戦士系のギフト持ちでも、1回戦の斧士のマルセルとは比べ物にならない。


魔法士向けの講義をメインに受けていて、あまり槍士ギフトは活用していないのかもしれない。



ただ、この『御前武試』でも生命魔法で自身を回復させながら戦っていて、それで勝利を掴んできたようだ。


生命魔法で相手を攻撃する方法は、誰にも使っていなかった。

その使い方を知らないのか、武術の大会だから遠慮しているのか、どっちだろうな。



「大力ギフト、アルト」


「生命魔法及び槍士ギフトを有する、ソフィア」


名乗りを上げた後、俺はソフィアに向けて突進した。


ソフィアは慌ててこちらに槍を向けてくる。


その槍を剣で払い除け、喉元の当たる寸前に剣を突き付けた。



ソフィアは固まって動かない。


「っそこまで! 勝者、アルト!」


審判は俺がこれまで結構時間をかけて勝利していたので、戸惑いながら俺の勝利を宣告した。



ソフィアには見せ場を作ってやれず、悪いことをしたが、生命魔法を俺に使われ、それを俺が防ぐと、面倒な話になりそうだったんでな。



ソフィアは槍を下ろし、俺を悔しそうな目で見ている。


有望な人材として目をつけていたんだが、学校では会えなかったしな。


魔法士の講義に出ていたからだろうが。


この『御前武試』は、最初の出会いとしても、印象は最悪だろう。



まあ、別の形で接触することも考えよう。



準決勝では、ジュリアン・ローゼルスタッドが勝ち残っている。


さあ、舞台は整ったな。


王都に来た時に考えていた予定よりはかなり早くなったが、計画通りに進めるとしよう。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


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