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大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第二部 王都進出

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剣術の講義、『御前武試』の噂

カッ カカッ カッ カカカカッ


固い木が不規則にぶつかり合う音が続く。


今、俺は剣術の講義で、講師と打ち合っている。



剣術の講義には、通える時には欠かさず通っている。


講師はギフト持ちではないが、家伝として伝わっている剣術を、発展的に継承してきたのだろう、技術だけならギフト持ちに匹敵すると言っても過言ではない。


その講師から学ぶ、剣術の術理というか、剣技の組み立ての理屈みたいなものが分かってきた。


同じ術理で講師と相対してもいい勝負ができるようになっている。



何度も剣を打ち合っている中で、講師が術理から外れた、というより外した、不自然な軌道で、それも速度を増して斬りつけてきた。


俺は振った剣を急いで戻してその剣を受け止める。



講師が俺から離れ、剣を下ろして話しかけてきた。


「まさか、俺の奥の手も止められるとはな・・・


俺の剣術の術理を学んでいるからこそ、引っ掛かってくれると思ったんだが」


「危なかったですけどね。


剣術ではないですが、同じような技を使う相手と打ち合った経験があったので」


俺も剣を下ろして答える。


「俺の剣術の術理で対応しながら、例外も頭に入れていたってことか。


大したやつだ」


それほど褒めることがない講師だったので、他の生徒も驚いていた。



ちなみにこの講義は、剣士ギフトを保有しているという、俺の1歳歳上のジュリアン・ローゼルスタッドも受講している。


受講はしているものの、講師と打ち合うことはなく、自分の取り巻きと打ち合うだけで済ませている。


そのジュリアン・ローゼルスタッドが、俺を嫉妬の目で見ていることを視野の端で確認できた。



武術系の講義にはほとんど顔を出しているが、剣術の講義以外でも講師と打ち合うことが多くなってきた。


異なる武術でも術理が共通することがあったり、特有の術理があったりして、なかなか面白い。


初心者になら俺からでも教えられるくらいには習熟してきた気もする。


いずれ、自分が部隊を率いるようになった時、俺が教えたり、訓練相手になったりすることもできるようになるだろう。




剣術の講師と一緒に小休止を取っている時の雑談で、今年は『御前武試』がありそうだという話を聞いた。


『御前武試』とは、国王や貴族などが観る前で、ギフト保有者養成学校の学生がトーナメント制の試合をするイベントだ。


不定期だが、大体3年に1回ほどの頻度でやっているようで、今年開催しそうだという話は聞いていた。



『御前武試』の今年開催が確定しそうなのか。


これは、いろいろと予定を早めないといけないな。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


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