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大力(嘘)で身を立てる  作者: ろん
第二部 王都進出

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国内物流・国際行商、棍術ギフト保有者ダミエン

それなりに関係を深めることができている商人・商会には、購買物流と出荷物流を切り出して、複数の商人や商会で共有・共同運営する物流構想についても話を聞いてもらっている。


あったら参加を考えるが、それを始める労力を考えると微妙、発起人にはなりたくない、という総論賛成各論反対のような立場の者が今のところ多い。

俺や俺に近い人間が発起人になって始めるくらいの、最初の起動力が重要だろう。


まずは小規模の物流専門商隊を組んで、運用したいところだな。

これも実績と信用の積み上げが必要だろう。



国をまたいで動く行商組織については、国内ですら回っているとは言えないのに、と余り賛同は得られていない。

まだとりあえずそういう話はある、と認識してもらう段階だ。


商人や商会の身内や知人で、既存の商売が向いていない者、なにか新しいことがやりたい者、そういう人がいれば声をかけてほしい、とはお願いしている。


話している相手は俺との関係でそれなりに利益を得ているので、声かけくらいは協力してくれそうだ。



物流構想はともかく、行商組織の方は人材の多様性が、大事だと考えている。


商売を成功させるだけでなく、情報収集や情報拡散、それ以外の不特定な仕事を任せたいと考えているからだ。

行いたいことに焦点を合わせて人材を集めることもあるが、集まった人材によって選択肢を作ることもあるだろう。



俺は『俺の影響力』を必要な時に必要な程度まで大きくしておきたい。

隣国やその遠方まで俺の手を届かせるには、行商組織の発展は必須だと考えている。




民間の軍事系ギフト持ちの3人のスカウトは、俺にとってかなり重要なタスクだと考えている。


ちょくちょく会いに行って、お互いの話をしたり、食事を共にしたりしている。



棍術ギフト持ちのダミエンは、無能な上官の下で働くのが嫌になったから国軍を辞めたと聞いていた。


それだけでなく、自身の棍術ギフトの成長に集中したいために引退した、という理由もあったらしい。


ダミエンは要領がよく、いろんなことができたが、そのせいで上官の仕事を丸投げされ、事務仕事や部隊の管理などの仕事がどんどん増えていったそうだ。


自身を鍛える時間をなんとか確保していたものの、徐々にその時間も削られていく。


それでついに我慢ができなくなって辞めたそうだ。



ダミエンは、俺がエレナ母さんの息子だと知ると、思いっきり興奮してエレナ母さんの武勇伝を語ってくれた。


俺の知らないエピソードもいっぱいあり、いつか妹のイリナにも教えてやろうと思う。


ダミエンと同じ武術系のギフトで、戦士系ギフト持ちを何度も撃破したというのが、ダミエンにとっては痛快で、ダミエンの希望にもなっていたそうだ。



エレナ母さんは身体術にも力を入れていたそうだと伝えると、ダミエンは「やはりそうか!」と悔しがっていた。


棍術の技術面を鍛えることはできても、身体術を鍛えることはあまりうまくいっていないらしい。


身体術の向上をエサにすると、簡単にフィッシュできてしまいそうだな。



ダミエンとは、棍術で何度か打ち合いもやった。


棍術での打ち合いは学校の講義でもやっていたが、学校の講師よりも技が多彩で技と技の継ぎ目も自然だった。


棍術に取り組む時間を作るために軍を引退したというだけあって、複数の流派の術理を学んで組み合わせているようだ。


時折その術理から外した裏技というか、奥義とでもいえそうな技も繰り出してくる。


その奥義をこちらが身体術による速度で対応すると、かなり悔しそうな顔をしていた。



ダミエンとは親しくなり、商隊の護衛を一緒にやろうかというところまでの仲にはなった。


他者の体で身体術を施す手法については、一度護衛を一緒にやった後で教えてやろうと考えている。


この作品を読んでいただきありがとうございます!


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