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キジン師匠の裏祓い+α  作者: 朝霧 陽月
第2章 救って巣くう人でなし編

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第32話 ポメ太郎注目される ー犯人捜索回(伍)ー

 仕方なく俺はポメ太郎を抱えて揉めている人たちの元に近づいた。


「あの……すみません……その犬うちの犬で……」

「え?」

「なんかいつの間にか、うっかり付いてきちゃったみたいで……はは」


 一斉に向けられる視線に気まずくなった俺は、やや視線を逸らしつつそう言った。


「本当に?」

「本当に間違いありません……うちの犬がご迷惑をおかけした心の底から申し訳ありませんでした」


 なんで俺は、あの生意気な犬のために謝罪して他人に頭まで下げているのだろうか。


  ——監督責任だろう


 そんなもの負った覚えはありませんけどね!?


「こんな小型犬が脱走してそこら辺をウロウロしているなんて、物凄く危ないことだから今度からは本当に気を付けて、もっとしっかり……」

「まぁまぁいいじゃないですか~!はい飼い主さん。アナタのワンちゃんさんお返ししますね~」


 犬を抱きかかえていたアイドルの人がほわほわした口調で、俺を注意していた人の言葉を遮り、俺ポメ太郎を渡してきた。


「あ、ありがとうございます」


 無事に腕に収まったポメ太郎にほっとしつつ、また頭を下げた。

 ポメ太郎が戻ってきてよかったぁ!!


 ——思ったよりスムーズに返ってきてしまってつまらんな


 縁起でもないこと言わないでくださいよ!!


 そうして俺は当のポメ太郎に小声で「いいか、もう勝手にどこにも行くなよ」と声を掛ける。するとポメ太郎は返事の代わりに、プイとそっぽを向いてしまった。


「本当に本当に申し訳ありませんでした、こんなことは二度とないようにしますので!!」


 再々頭を下げながら、俺は確保したポメ太郎と共にその場を去ろうとしていたのだが……。


「ちょっと待ってくれないかい」

「は?」


 突然そんな声を掛けられて、俺は動きを止める。待て、まだ何かあるのか……いや、でも声がしてきた方は、今話していた人がいた方じゃないぞ。

 恐る恐る声の方を向く。するとそこに居たのは……。


「うん、その犬やっぱり気になるな」


 他でもない先程注目していた雨木(うき)和豊(かずとよ)その人だった。

 は、はぁああ!?あんなに遠くに居たのに、わざわざこちらに来たのか!!


 ——これは……面白くなってきたな

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