第26話 全力で謝るポメ太郎はかなり毛玉である ー主人公バディ異変調査回(陸)ー
「ぅぅぅ……」
しばらくするとポメ太郎は唸りだした。
俺はまた噛まれるのではないかと、やや警戒する。
「ぐぉおお、やっぱり謝りたくない……!!」
「ぐわ!?」
こ、コイツ、今度は噛まなかった代わりに人の足に体当たりをしてきたぞ!?
——某モンスターをバトルさせるゲームみたいな絵面だな
「はぁはぁはぁ」
しかもメチャクチャ苦悩しているせいで無駄に息が荒くなっている……。
——シキが変なことばっかり言うからだぞ
だって噛まれたし……。
——いいか、犬というのは噛むものだ。あまり根に持つな。
……はい、分かりましたよ。
「おい、ポメ太郎悪かったよ」
「は?」
「お前みたいな犬に対して、大人げないことを言ってしまったと反省した」
「な」
「もう無理はしなくていいぞ、引き続き一緒に手掛かりを探そう」
「……」
これでよしっと。
——いや、全然良くないだろう、犬の方を見てみろ。
ん?
ポメ太郎は小刻みに震えている、それはもうプルプルと。
「ば、ば、ば……馬鹿にするなー!!」
「え……」
——ほら、プライドが高い奴にあんな言い方をするからキレたぞ。
えぇ……こっちが折れて謝ったのに。
「私だって謝ることくらいできるっ!!」
そして一体どういうキレ方してるの……。
——そこはほら、自分の方がお前よりうえだと言いたいのだろうよ
なるほど分からん……。
「ほら、見ていろ」
んん?
——お
「これが本物の謝罪というものだ!!」
そう言ってポメ太郎は思いっ切り、頭を床につけて突っ伏した。
その見た目は完全に立体的な真っ白な毛玉だ。
「噛みついて悪かったなー!!」
えー、本物の謝罪とか言ってたが、全然一つも謝る態度じゃないんだよな……どちらかというと喧嘩腰だし……。
——そこはもう突っ込んでやるな、本当に話が進まなくなるからな。
……うす。
俺は納得しきれない想いを胸に、謎にやりきった感を出しているポメ太郎をなんとも言えない気持ちで眺めるのであった。




