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キジン師匠の裏祓い+α  作者: 朝霧 陽月
第2章 救って巣くう人でなし編

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第18話 ポメ太郎は自分で足を洗えるタイプの犬 ー主人公バディ異変調査回(壱)ー

 ——さ、話も纏まったところで現地調査開始だ!


 わ、また脳内に直接声が!?

 というか話しかけてくるなら、一緒にくればよかったんじゃないですか?


 ——やだメンドイ、小型犬って小煩いし、それとこうやって話せることは漏らすなよ


 ……はい、分かりました。


「えーっと、それでここが失踪が起こっていう神社なんだよな?」

「見ればわかるだろう」

「分からないから聞いてるんだが?」


 ポメ太郎の態度は相も変わらず悪い。

 返事はしているが、その顔は思いっ切りそっぽを向いている。


「一応、中の様子とかを見たいんだけども」

「…………では社を案内するついてこい」


 するとポメ太郎は明らかに渋々といった様子で歩き出した。

 その後を歩きながら改めて周りもみる。空は最初見たときから変わらない青と紫のグラデーションだが、参道の石畳は特別な部分もなく割と普通に見える。

 そこを極太紅白紐を首に巻いた毛玉、もといポメラニアンがトテトテと歩いているわけだが。ぱっと見は可愛らしいかも知れない、ただコイツは噛みついてきた前科もあるため、一切油断できない存在なわけだが……。


「ここが社殿だ」


 建物の前まで到着すると、振り返りながら半目でコチラをじっとーと見てくる。


「本来ならば、貴様のような奴は上げたくないのだが仕方なく特別だぞ……勘違いするなよ」

「安心しろ、俺だって来たくて来たわけじゃないからな」

「ふんっ、中に入るときはちゃんと靴を脱ぐんだぞ!!」

「そんなの普通そうするに決まって……いや、犬のお前こそ汚れた足をどうするつもりなんだ」

「愚問だな!!」


 大音量でそう吠えたポメ太郎は、勢いよく駆けだす。すると社殿に隣接するとある場所へすっぽりと収まった。あれは学校とかにある手洗い場的な、でも足元に水を溜める場所があるな……もしかして犬の足洗い場的なものか?


「こうして水を出して……」


 ポメ太郎は器用に蛇口らしきものを捻って水を出し、少し溜めてから止めた。


「溜めた水で足を洗い……」


 汚れを落とすためか、一生懸命足を動かし、ちゃぷちゃぷと水音を立てる。

「溜めた水は抜いてから……」


 近くにある洗い場の栓と繋がる鎖を咥えると、これまた器用にそれを抜いた。


「最後にしっかりと足を拭く……!!」


 仕上げとばかりに、洗い場の隣に用意された足ふき用らしきタオルに、ぐいぐいと足をこすりつける。

 その行為に十分満足出来たらしいポメ太郎は、露骨なまでのドヤ顔で俺のことを見てきたのだった。


「どうだ人間!?凄いだろう!!」

「あ、うん……家庭犬だったら天才レベルっすね」

「そうだろう、そうだろう」


 いやいや、今の誉め言葉でいいんかい!!


「ふふ、主様にもいつもお褒め頂いていたものだ……」


 え、これを??もうそれは神使じゃなくて扱いがペットでは……でもこれ言うと絶対にキレるよな、黙っておこう。

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