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雪中の特訓と、越えられない壁

お待たせしました最新話の更新です!

今回は雪の中での激しい(?)特訓回。カズマは「オヤジ」という名の巨大な壁に挑みますが……果たして結末はいかに!?

今回もお楽しみください!

裏庭へと引きずり出された。雪はすでに私の膝の高さまで積もり、魂まで凍りつきそうな寒さだった。


「オヤジ、なんでこんなクソ寒い雪の中で訓練しなきゃいけないんだよ? それに、こんな激しい訓練をするには俺はまだ若すぎやしないか?」


私は自分の体を両腕で抱きしめ、暖をとろうと不満をもらした。


ロベルトは腕を組み、私を最高にイライラさせるお決まりの師匠ポーズをとった。


「息子よ、よく聞け。この世界は甘くない。生まれながらにとんでもない才能を持つ者と、ひたすら地道な努力を重ねる者、その二つに分かれている。このお前のお父ちゃんなんて、神様からの加護なんて一切なしで生まれてきた……だからこそ、人の倍の努力をしなきゃならなかったんだ」


彼は木刀の切っ先を私の胸元に向け、片方の口角を上げて笑った。


「だがな、よく聞けカズマ……お前には才能がある。俺にはお前の目を見ればそれが分かる。お前の持つ天性の才能と、厳しい努力が合わされば……この世界にお前を止められる者などいなくなるはずだ。おまけに、俺なんて一歳半の頃から石をかついで鍛えていたんだからな! さあ、お前の木刀を持て!」


彼は木刀を私のほうへ放り投げた。私はしっかりと柄を掴み、手に伝わってくる木肌のお馴染みの重みを感じ取った。


*よし……今日こそ、ついにあの怪物を打ち負かすことができるか?*


私は古典的な戦闘態勢をとった。ロベルトもそれに倣った。


*そこでぼーっと突っ立てるのか、それともこっちから行くのか?*


私は新雪の中を全速力で駆け出した。


*よし! 奴は釣られている……*


私は木刀を宙高く放り投げた。その軌道に合わせて、雪玉を隠し持っていたのだ。


「なにっ!? 武器を投げ捨てたのか!?」


ロベルトは顔を直撃しかけた木刀を防ごうと両腕を突き上げた。


*完璧だ! 奴は剣を防いだが、そのすぐ後ろに何が飛んでくるかなんて夢にも思わまい!*


*ドカッ!*


木製の刃をブロックした後に彼が戸惑いながら横を向いた隙を突いて、雪玉が顔面にクリーンヒットした。顔中が氷まみれになり、完全に視界を奪われてバランスを崩した。


「なっ……何も見えねぇ!」


ロベルトは目を激しくしばたきながら怒声をあげた。


*今だ!*


仕留めるために一気に踏み込んだが、ロベルトは本能だけで私の右腕を力強く掴み取った。そしてその掴みを利して、私を深い雪の中へ遠くへと投げ飛ばした。


私は雪の中に転がり落ち、寒さと悔しさで息を荒げた。


ロベルトは、私の戦法に不意を突かれたイライラから荒い息をつきながら、動きやすくするために重い冬服を脱ぎ捨て、地面にコートを放り投げてスピードを上げようとした。


*最高速度で来る気だな……*


それを見て、私は笑みを浮かべていた。


彼の動きについていくことができた。


*ついに。*


あの怪物に三年間ボコボコにされ続けて……


私には見えていた。


見えるぞ!


完璧に捉えている!


「遅いな」


ロベルトの声が、不意に私の真後ろで響いた。


うなじへ正確に叩き込まれた一撃。


視界が一瞬で暗くなり、雪の衝撃を感じる前に私は地面へ倒れ伏した。


意識の最後の糸が途切れる中、私の頭をよぎったのはただ一つの思いだった。


> 「あの怪物には一生勝てっこない……」

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます!

本気で挑んだはずの特瞬(とっくん)……もとい特訓ですが、オヤジの壁はやはり厚かったですね。カズマの奮闘と敗北、いかがでしたでしょうか?

次回からの展開もぜひお楽しみに!引き続き応援よろしくお願いします!

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