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死の風景画

少々残忍で暗鬱なシーンとなります。

苦手な方には前もってお詫び申し上げます。


「ザシューーーーーッツ」

「!!!!!!っつ」


右腕が切り飛ばされた。


ナイフを片手に立っているのは作戦の一員であり、今は軍作戦本部にいるはずのルーソ・ベルシカ。


「あんた、かなりの馬鹿でしょう?

あなたが私をずっと見張ってるってことはこっちからも逆探知できるんだからね。

それと覚えてる?

私だって短距離の跳躍使えること」


忘れていたのではない。

逆探知を恐れてあらゆるセンサーから自分の身だけは探知されないように気を配って来た。


しかし、一人だけ隠れていた時は問題なかったが【ドラゴン】への対応と教団の人を逃がすために能力を使い過ぎてしまった。

消耗した状態で見せた僅かな隙を利用して彼女は見事に俺を捕らえた。

最初から敵に見つからない保証などなかった。


人ならざる力を得て普段出来もしなかったことを次々とやってのけた。

そのせいで有頂天になっていた。


自分なら上手くやれる。


自分なら捕まらない。



油断し過ぎたのだ。


「ズーードン」


銃の発射音が地下に鳴り響く。

ここは短距離の転移で逃げこんだ地下70メトル付近の小さな空洞だ。

銃の音がよく響く。


しかし、俺は殺されなかった。弾は頭ではなく足を貫いた。

ミスとは思えない。


「はううううっつ 痛いなーーーーこりゃーーな、なんの真似だ?」


「見た感じかなり消耗してるのね。いつもの変な小細工も咄嗟に出せないくらいね

ふふ、一思いに殺したいのはあるけと。

後、これプレゼント」


首になんか注射された。


「すぐ死んではつまらないからね。

強心剤(きょうしんざい)自白剤(じはくざい)のカクテルよ

しかも、脳波の動きを妨害する効果もある。

≪プロミネンス≫様いってたわ。 これだと()()()()()使()()()()なるってね。

お味の方はどうかしら?」


説明しながら素早く頭や腹、肩に素早い蹴りを入れるルーソ・ベルシカ。

くそ、さすが本職だ。

目で追うこともできないし、痛みで全人が悲鳴を上げた。

片腕が無いし、足にも銃撃をうけたため、まともに立つことすら出来ない。


全身が燃えるように痛い。

普通なら気を失ってるはずだが薬物のお陰で耐えてるみたいだ。

ああ、出血まで段々減ってる気がする。


「どう? 凄いでしょう?

さあ、ちょっと付き合ってくれよ。 そろそろ自白剤も効くはずよ

そうそう、今日はお友達もいるのよ。

さあ、紹介しましょう。 こちらは確かーーーあ!! 宇宙軍の偉いお爺ちゃん、アノルド准将よ

≪アラクネ≫のメインプレームにアクセスする権限持ちなので来ていただきました!!」


ルーソ・ベルシカは後ろにおいてあったデカいバックを開けると

何かの細い繊維でぐるぐる巻きになっている人を持ち出した。

とても女性の力で運べる重さじゃないが、彼女は強化人間だ。


「さあ、ここなんか丁度いいのね。

彼にもカクテル飲んでもらってるのよね。

あんたには感謝してるよ。 バカ騒ぎ起こしてくれて拉致るの凄い簡単だった。

2人、仲良く色々と喋って貰うわよ」



◆◆◆



キリルは焦っていた。


シュンとの通信が不自然に切れた。

作戦とは違う。


(何かのトラブル?

いや、それほど時間が経ったわけでもない。

ここにいればすべて終わらせてから、来てくれるかも知れない)


しかし、何かが違う

そんな気がした。


「≪アナンシ≫、シュンとの連絡はできないの?」

念のために≪アナンシ≫はキリルの跳躍先で待機していたのだ。

『おかしいです。シュン様の能力ならいつでもどこでも通信出来るハズですが』


何かが起こった。


「≪アナンシ≫今すぐシュンの位置を探して!! 早く」

『いやいや、シュン様はいつも完ぺきに周辺のスキャンを妨害して気配を隠してるから多分見つからないーーーー』

「いいから! もう一度早くやって!!」


『はいはい、やりますよ。えっと、あら本当だ!! 信号が微弱だが取れます。

変だな、こちらの呼び出しには返答がないですよ』


「距離は? ここから行ける?」


『今、演算中、うんーーー難しいけど行けるのはいけます。

距離的には近いです。ただ、ここら辺はちゃん動くドアの方が少ないですから

地上での事故の影響で崩落の危険もありますよ。下手すると死ぬかも』


「わかった。急いで頂戴、とても悪い予感がするのよ」


シュンに何かあった。

それは間違いない。多分敵だ。

軍?

いや、こんな地下までは追って来れない。

多分彼女だ。テロリストのルーソ・ベルシカ

体が震え出した。

(今のわたしに勝てるの? パワードスーツも無いのに……)


助けに行くのことに少しの迷いもなかったキリルだったが

戦いに勝てるかというと敗北の二文字しか思い浮かばなかった。


しかし、助けに行かない選択肢はない。



◆◆◆


やっと話せるようになると

「俺にこんなことしてただで済むと思うなよ!!」

「これでも宇宙軍の准将だ。貴様のいうことなど聞かん」


などと威勢のいいことを言っていたアノルド准将。

しかし、今は糸の切れた操り人形のように微動だにせずいる。


壊されたのだ。


彼の名誉のために言っておくが決して卑屈に命乞いしたりはしなかった。

けど、ルーソ・ベルシカの過酷な拷問と自白剤が効き過ぎた。

最後はボロボロになってルーソ・ベルシカが欲しがっていた情報を喋ってしまった。


「さて、たっぷりと県本は見せたし次はあなたの番ね

同じのがいい?、じゃないともっとハードにやろうか?」


足元に転がっている肉片とか指とかを蹴飛ばしながらて近づいて来る。

床は血だまりが出来ており、准将の苦痛の痕跡で気持ち悪い風景画が

出来上がっていた。


同じ拷問を受けたら絶対耐えられないだろう。

キリルの居場所も喋ってしまうかも知れない。

くそ、油断して無ければ、薬物さえ打たれなければーー。


たらればの話などもう遅い。

くそ、まだ力は使えないままだ。

体も程んと動かせない。


先ほどの拷問シーンが恐怖として俺に物凄いプレッシャーをかけてきた。

もう、どう足掻いても無駄だ。

大人しく彼女に協力して苦痛を減らした方がいい。

そんな呪いのような幻聴が聞こえる。

やばい、これはやばい!!!!


「さあさあ!! 始めましょう あんたには聞きたいことが一杯あるのよ」


情けなくも恐怖で体が固まっていく。

何かしなくてはならないのに。


いつもお読みいただきありがとうございます。


もうすこし主人公らの苦難は続きます。



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