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女傭兵の逆襲


軍にもバレない特殊な遮蔽幕を使用して身を隠している女がいる。


「あははははは!

いいざまよ、勝手に交渉なんかして仲良くしてもらっては困るしね。

これで軍はめちゃくちゃ。被害は明らかに教団の罠によるもの」


そして、私はその隙に聖女とアノルド艦長をいただく!」


そう、怪物の突然の乱入は彼女


ルーソ・ベルシカがやったことだった。


前回のミスで地に落ちた名誉を取り戻すために≪プロミネンス≫から【スライム】を含め

新しい怪物部隊を借りてきた。


一旦活性化すると話をあまり聞かないのが難点だが見事に役割は十分以上果たしてくれた。


あと、一手で王手だ。


「くふふふふふふ、ちょっと早いけと皆殺しやっちゃうよ」


切り札を温存するより、邪魔が入らないうちに決着をつけたい彼女は

≪プロミネンス≫から借りてきた兵の中で最強の手札を切る。


「さあ、いけ

古の大戦時に生まれた最強の生物兵器

全てを焼き尽くせ!!!!!!

あ、私とターゲットは殺しちゃだめよ」


戦場の中央には眩しい光と共に特大のドアが形成された。



◆◆◆◆◆◆◆◆◆




「こ、これはなんだ」


スライムの奇襲をうけ混乱している兵たちは現れた特大の召喚ドアに

さらに混乱していた。


スライムに乗っ取られるパワードスーツはそれ一上増えることはなかったが

すくなくとも20っ体以上は敵側になってしまった。


前衛の盾役としてシルードや追加装甲板など持った機体が多数乗っ取られた

ために、無駄に防御力が高く乱戦は激化するばかりであった。


それに追い打ちをかけるようにして現れた異変。


そして


それはゆっくりと現れる。


3メートルを超える長い角

頭から尻尾までの長さは優に装甲車両を凌駕し下手すると列車にも

匹敵するくらい大きい。

馬鹿デカい質量をもつ圧倒的なスケールの化け物は激戦が広げられていた

教団の正門広場を埋め尽くす勢いで現れた。


「で、デカい」

「なんだ、これは?」

「うわ、潰されるぞ」

「は、はやく避けろ! こいつどんだけデカいんだ?」

「小型、いや中型輸送機なみのデカさだよ。これ」


「そんな、馬鹿な!!!

使用も製造も禁止になっている特級の危険生物兵器

【ドラゴン】だと????」


ピエトロス大佐すらも狼狽え始めた。

圧倒的な存在感に兵たちも瞬間、動きを止めただ眺めるばかりだ。


【スライム】も十分凶悪な生物兵器だが

【ドラゴン】はただ凶悪というにはあまりにも理不尽は存在だった。


普通の生物兵器は人工クーロンのように細胞の遺伝子操作で作られる。

だから、当然生物としての限界がある。

使える力にも筋細胞による限界が、体も生物が形成出来る素材の限界が

そして、エネルキーもだ。

生物としての細胞のエネルギーには限界があるし変換効率も悪い。

そこで開発されたのが【ドラゴン】だ。

【ドラゴン】は生物の限界を超えるために最初から超エネルキーの塊に

生物としての細胞を融合させて作られる。


割と簡単な思い付きで出来たナイスな創造物だと思うかも知れない。

しかし、これは最悪で最低な兵器になってしまった。

超エネルギーの反物質や熱核融合炉と一つになった有機体の制御は極めて困難で、

強すぎるエネルキーの影響か、【ドラゴン】の精神構造は洩れなく好戦的で残忍だった。

自我が強すぎるせいでマインドコントロールも途中で解除される場合が多かった。


強力無比な兵器だが制御が出来ないことは多々ある。

しかし、こいつが最悪なのは高度な知能をもって能動的に暴れる点にある。


触れさえしなければ爆発はしない爆弾と衝動的に殺人を繰り返す殺人鬼。

どっちが危険かは言うまでもない。



完全に出現し終わった【ドラゴン】は直ちに周辺の情報を集め始めた。

命令など【ドラゴン】はあまり気にしないが一応情報として出された命令を確認



『皆殺し』


もっとも好む単純なものだった。


【ドラゴン】はすぐ体中のエネルギーを集め始める。



「攻撃するぞ!!、全火力を頭部に集中させろ!!」

「「は、はい!!」」


ピエトロス大佐の指示でやっと戦意を取り戻した兵たちは

攻撃を開始する。


電磁加速された銃弾とライフルのエネルギーの光が烈火のごとく

【ドラゴン】の頭部にそそがれた。


普通の生物ならこんな至近距離での攻撃に木端微塵になっただろう。

しかし、相手は【ドラゴン】


一般的生物としては到底出来っこない、

体に超電磁的な皮膜を形成して実弾とエネルギー系兵器の威力を軽減する

そんな嘘みたいな芸が出来るのだ。


【ドラゴン】の頭部はほぼ無傷だった。

もちろん、まったく効かないわけじゃない。

しかし、こいつはちゃんと頭を下げて回避行動をとった。

しかも目が負傷しないように透明な保護膜みたいな瞼まで降ろしてるし

追加攻撃が出来ないように周囲のバリケートや兵の死体を吹っ飛ばして妨害行動をする。


比較的に弱い口の中とか絶対見せない。

そして放たれる【ドラゴン】の攻撃

『アークブレス』と呼ばれるそれは、実際には角から出される超高圧の電流攻撃だが

【ドラゴン】は昔話では口をあけてブレスを放つのが定番らしく、ブレスと

名づけられた。

【ドラゴン】の種類によって差はあるものの攻撃は全部ブレスと呼ぶらしい。


とにかく発射時に口を開ける真似はしない。


「バチン、バチンーーーーージュヴァアアアアアアアアアアアアアアアッ」


角から放たれた青白い電撃は一寸の狂いもなく

指揮官のピエトロス大佐を薙ぎ払った。

そして、威力が強すぎたせいで周りの兵たち数名が巻き添えをくらう。


「かはーーーつ」

「か、ぁ体が」

「うわ、引火する!!」

携帯していた爆薬やエネルーバッテリは高電流の影響で引火してしまった。

上手くパージ出来なかった兵はそのまま、爆竹と化した。


「くあああああ、熱い!! 痛い!!! 痛い!!!!

うわあああああーーーーーー」


パワードスーツには過電流保護機能がある。

しかし、あまりにも強力な高出力の攻撃に保護機能も一発で壊れた。

二撃目を食らったら確実に死ぬ。


逃げようとする兵が出始めた。


【ドラゴン】は自分への攻撃が弱まったことをいいことにより大胆な攻撃に出た。


尻尾で吹き飛ばし、爪で引き裂き、またチャージして『アークブレス』


あっという間に兵力の三分の一以上が屍と化した。


巨大なトカゲのような姿をしているが、その動きや戦術はまるで人間だった。

映画のように、人に向けての威嚇したり、丁寧にデカい分動きが鈍かったり

そんなのは一切ない。


逃げようとしても絶対ついてくる。

殺されないためには殺すしかない。

しかし、【ドラゴン】の防御を崩すには航空戦力や戦艦の火力が必要だが

今すぐには容易出来ない。

たとえ、そんな火力があったとしても下手に感づかれると多分【ドラゴン】は

人が密集した地域に逃げるだろう。


それくらい、やっかいな相手だった。


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