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シラユキVSダイモンカケル

残業地獄が長く続き、どうにか抜けたと思ったら体調崩してました。

そこから長らく書く感覚が思い出せなかったので長く間が空いてしましました。

何とか更新します。

にらみ合いもそこそこに、ダイモンがこちらへ駆け寄ってくる。

私も慌てて刀を抜く。

さやは地面に刺さったままなので、それを蹴るように飛び上がりながら鞘から刀を抜いた。

そのままダイモンが向かってきている頭上を飛び越え、背後を取った。

そのまま彼の背中めがけて刀を突きだす。


「っと!!あぶねぇ。」


さすがにそれだけで仕留められるほど相手も甘くはなく、身をひねるように突きをかわす。

私もそのまま突き出した刀を薙ぎ払うように切りつけたが、ダイモンも持っているショートソードを盾にして受け止める。


「ちぃ、めんどくせぇ。スピードタイプかよ。」

「……あなたは噂の異世界人さんですね?」

「っ、はぁ?知らねぇなぁ」


おや?まさかとぼけられるとは思わなかった。

多分今スラムの家々から覗いている人たち含めて全員感付いていると思うんだけど。


私の問いかけに少し焦ったかのような表情を見せ、ダイモンはこちらに剣で攻撃を仕掛けてくる。

なかなか早いけれど、私には当たらない。

ていうか、剣を持ってからの方が動きが鈍っているような気がする。

多分、彼のもらった加護は素手に補正がかかっていたんじゃないのかな。

もらった補正を無視して剣を持ったから戦闘力はむしろ下がっている。

そのままの方が私には好都合だったけど、さすがに相手も気が付いたようで剣を捨てる。


「ちっ、やっぱ俺に見合った武器じゃねぇと使い物にならねぇな。」

「その程度の腕で得物を選ぶなんて、未熟者ですね。」

「はぁ?てめえは何もわかっちゃいねーくせに、適当なことを言ってんじゃねぇよ。

俺の潜在能力が高すぎて、そこらの武器じゃ釣り合わねぇんだよ。」


加護の補正のことを知らないわけないと思うんだけどな。

こっちのちょっとした挑発にすぐにイラついている。

やっぱりこの人はどこか子供みたいなところがあるね。


剣を捨てたとたん、ダイモンの動きが数段よくなる。

とはいえ、私の方は攻撃手段に困っているものの、回避に関してはいつも通り。

でも、いつものように相手の攻撃に合わせたカウンターを入れるには忍者刀はそれでも長すぎる。

洗練された動きとは言えないが、それでもかなりのスピードで繰り出される彼の拳を避けながら、

こちらも攻めることができないでいる。

現状拮抗しているなら、やっぱりこっちの方が不利かもしれない。

だって、相手は未だに加護の能力を見せていないのだから。


相手をかく乱するために機動力を生かして走り回り、隙を探しては切りつけに行く。

しかし未だに有効な攻撃を当てられない。

こちらもやきもきしているが、相手もかなりこちらの動きにイラつきだしている。

とにかくスピードで攪乱しながら隙を伺っているけれど、見つけた隙をなれない武器ではうまくつくことができない。

でも明らかに相手はこちらの動きについてこられないからこのままいければ私が勝つだろう。

そう思っていたけれど


「チィ、さすがに力を使わずには勝てねぇか。」


どうやら相手も本気を出す気になったようだった。

こうなったら相手にその時間を与えたくない。

ダイモンが何かする前に仕留めようと、隠し持っていた石を投げつける。


「なん……!うっとおしい!!」


さっき刀を弾けなかったことで学習したのか、投げた石を大きくかわす。

体制が崩れたところを、今度は刃をまっすぐ相手に向けて突きに行く。

さっきまで使わなかった突きをいきなり使うことで相手の意表をついてやる。


「取った……!」


決まったと思ったその瞬間だった。


「っぐあぁぁ!なめんじゃねぇぇ!!」


振り絞るような叫びとともに、ダイモンが腕だけを上に掲げる。

その手のひらから光る弾のようなものが飛び出して、空中ではじけた。

それにより、一瞬視界が光で白く染まる。


「目くらまし?ってあれ?」


一瞬視界が奪われたものの、仮面に着けている特性のおかげで、一定以上の光量は抑えることができる。

だから目くらましは問題なかったけれど


「あ、足が……っうぎゅぅ!」


足が突然何かに固定されたように動かなくなった。

勢いよくダイモンに向かっていたから、その勢いを殺せずに転んでしまった。


「オラァ!!隙だらけだっぜ!!」


転んだ私に向かって、ダイモンが思い切り振りかぶったけりを放つ。

とっさに首に巻いている風絹を広げて蹴りを受ける。


「っっ!!」


風絹が蹴りの勢いをある程度逃がしている筈なのに、ダイモンの蹴りは私をたやすく弾き飛ばした。

私の軽さも合わさって、私はボールのように数メートル蹴り飛ばされた。


「なんだぁ?感触が妙だったな。これはあれか?相手の攻撃に合わせて飛んだら云々ってやつか?」


ダイモンがたやすく蹴り飛ばされた私を見て、また何かをつぶやいている。

しかし私はそれどころじゃなかった。

さっきの蹴りか、飛ばされたときにどこか打ち付けたのか、わき腹と左足がひどく痛む。

何だかんだ言っても、こちらの世界に来てから大きな怪我を負ったことはほとんどなかったけれど、

さすがにさっきの攻撃はかなり痛かった。

痛む体を刀を杖代わりにして何とか立ち上がる。

大丈夫。痛みはまだ無視できそうだ。


「やっぱりまだ立ってくるか。でも俺の力には手も足も出ないみたいだなぁ。」


やっぱりさっきの光がダイモンの持っている加護なのだろう。

あの光を浴びたとたんに足が動かなくなった。

でもあの光をよけるのはさすがに無理かも……


さすがにこれ以上時間をかけて私を回復させるつもりはないみたいで、ダイモンがまたこちらに迫ってくる。

さっきのダメージが残っているのを押して私もそれを避け続けなければならない。

相変わらず大雑把な攻め方で来るダイモンだったけど、私もさっきぐらいには動けなかった。

どうにか相手の攻撃をよけるのが精いっぱいだ。


「いつまでもちょろちょろよけてるんじゃねーよ!!」


ダイモンが叫ぶと同時に、またさっきと同じ光の玉を発動する。

慌ててダイモンから距離を取ろうと、後ろへ下がった。

しかし、なぜかダイモンは光の玉を肩越しに自分の後ろに放り投げた。

そして弾ける光球


「うぐぅ、また……」


その光を浴びたとたん、また足が動かなくなった。

光を浴びるだけで相手の動きを阻害してくるなんて……

そしてそのままさっきと同じようにダイモンの蹴りを受けて吹き飛ばされる。


しかし、今回はけりに備えて構えていたから、最初ほどはダメージなく受けることができた。

ふわりと空中で体制を立て直して着地する。


くそう。ナイフがあったら蹴りに合わせて足にナイフを突き立ててやるのに……

なんにしてもこのまま何度も相手の攻撃を受けてしまうのはまずい。

なりふり構ってられないので、足元の土を蹴りあげて目くらましを仕掛けながらとっさに近くのがれきの陰に逃げ込む。

ここならあの妙な光を浴びることもないはずだ。


「だああ!!くそ!目くらましとかつまんねぇことしやがって。」


とっさだったけれど、うまいことダイモンは私から意識をそらしたみたいだった。


「だが、俺の力からはのがれられねぇんだよ!!」


そういうとダイモンはまた例の光の玉を打ち上げた。

しかし今回はその光に照らされないようにがれきに身を隠す。


これであの妙な力に捕まることも……って……あれ?

また足が、それどころか体が動かなくなって……。


「み い つ け た」


ぬう(・・ )っと、隠れているがれきの上から覗き込むようにダイモンが私を見つめる。

そして動けなくなっている私のくびねっこをつかむようにして持ち上げた。


「散々てこずらせてくれやがって。でもこうやって捕まえちまったらもうちょろちょろ逃げられねぇよなぁ?」


私を片手で持ち上げた状態で、もう片方の腕を振り上げる。その腕はなぜか真っ黒に染まっていた。


(なんで?こいつの力はあの光じゃなかったの?)


そしてそのままその拳を私に叩き込もうとしたその瞬間。


「!?っなんだぁ?」


驚きの声とともにダイモンが私を放り投げて後ずさる。

その間を氷でできた太い杭が高速ではしりぬけていった。


「シラユキちゃん!!」


それを放ったのであろうマリンさんが肩で息をしながらこちらに叫んでいる。

私に追いつくために全力疾走したのだろう。体力のない彼女は青息吐息だ。

それでも私を救うために彼女は声を張り上げる。


「そいつの力は光じゃない!!それで生まれている影の方よ。」

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